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モブですらない俺が陰の英雄とされて困っています〜魔導科学の暗躍者  作者: 高麗豆腐
〜第二章〜パンドラと2人のイレギュラー
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幻影の襲撃

テスト期間中なのに、強引に貯めたやつを放出します。


ヤベェよ、豆腐。アホやろ、豆腐。

「すまん、やり過ぎた。琴音大丈夫か⁉︎」流石に、模擬戦とは言え音速を超えた一撃はやり過ぎたと思った真は背を丸める琴音に駆け寄り、唇を開こうとした。

 

「うう、だ、大丈夫です。このグローブが想像以上に頑丈で助かりました」琴音は問題無いとグローブのついた手をヒラヒラと振って真を止めた。


 パチパチパチパチ

「2人ともお見事!」

観戦していた神楽は白熱していた2人の戦いに興奮したらしく、額に汗を浮かべて、拍手していた。


「何やら、暗器も面白く使ってくれているじゃないか」テントで作業していた内田も模擬戦の音を聞いていたらしく、普段はかけている眼鏡を頭の上まで上げて拍手していた。


しかし、次の言葉で3人は固まった。

「しかし、模擬戦ではないとしたら何の音だい。段々とこう、こちらに近づいて来る地響きのような音は?」内田はあっけらかんと、任務に関わるであろう発見を顎に手を当てながら涼しげに言い放った。


 ドゴン


地響きのような音が大地を揺らした。

「ほらまた」


両手で顔を覆った琴音と、顔を顰めた真は同時に叫んだ。


「「それ先に言って下さい⁉︎」」


「ちょ、不味くない⁉︎総員戦闘態勢!」真と琴音は、すぐさま戦闘態勢に入り、神楽は立ち上がると軍刀を強く握り構えた。内田はため息を吐いて、薬剤と銃を握りしめた。


「いや、これは、他の音も混じっている?」「内田さん、どういうことですか」何かに気付いたらしい内田は小さく呟いた。隣にいた琴音は内田にチラリと視線のみを向け疑問を問いかけた。

内田が答えるまでの僅かな間に真実が聞こえてきた。


 パァン


 ズズーン


 「発砲音⁉︎」


 (まさか、よりにもよって今、このタイミングでPandoraが襲撃か?)真には先の2人が言っていた幻影と化したPandoraが原因なのだろうかと想像した。


 「ゴハァ」「ちょ、何、当たってんすか桑原⁉︎」


 戦闘態勢に入った3人の中心に桑原が凄まじい勢いで飛んできた。


 吹き飛ばされた桑原の体制は崩れており、地面に対してまともな受け身も取れずに叩きつけられる運命の筈だった。

 「《風塵の大地(エアロ・ガイア)》」

 受け止める行為が出来たのは真、ただ1人。真は素早く魔導を発動させ、桑原の勢いを殺し、受け止めた。そのお陰で、桑原は地面に叩きつけられることはなかった。


受け止められた桑原は肋骨の辺りを手で庇いながら立ち上がった。唇には、僅かに血がついている。


 「げほ、サンキュー真」「礼は後で、来ます!」


 真が、視線を桑原から音が聞こえる前方に向けると、僅かに光を跳ね返すような巨大な壁が波打つように上に、下にと動いているにもかかわらず、正面から迫ってきていた。


 (壁⁉︎)「動く壁⁉︎」「これは、ちょっとね」


 ギャリィン


 金属が火花を散らして擦れるような音が響く。

 

 「ほっと」


 何かの一撃を逸らした月葉がシュタっと桑原の隣に惚れ惚れとするような着地をした。しかし、惚れ惚れするような着地とは打って変わって、普段は笑顔を見せるその顔は焦燥に覆われていた。

 

「不味いことになったっす。あれは」「よりによって、最強の幻影タイプ」そこに迫る壁の正体を察した内田が焦燥を孕んだ言葉を重ね、同時に正体を口に出した。

 

「「龍です(だ)」」

 それは、人が抗うことが出来ない、天変地異を掌り続けてきた幻影が現れる前の時代に語られる伝説の存在。

   

 「GOaaaaaaAAa」


ゲーム内のようなただの任務ではないとはいえ、特務任務でこんな化け物ともいえるものと戦うことになった真は一言、叫ぶ。

 

「なんてものに遭遇してんすか⁉︎」


 

……テスト期間中、空き時間で貯めたものは明日から投稿します。


予定は朝方になるので、お楽しみにしてくだされば幸いです。

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