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モブですらない俺が陰の英雄とされて困っています〜魔導科学の暗躍者  作者: 高麗豆腐
〜第二章〜パンドラと2人のイレギュラー
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師弟対立

「えっと、師匠。今、大丈夫ですか」普段は優しい笑顔で話す琴音の真剣な表情に思わず、なんとも言えない表情になるのを堪え、真は何とか返事をする。


「あー、大丈夫だぞ?」心配する必要はないと伝える。

「う、嘘ですよね!」「っ⁉︎」思わぬ迫力を持った琴音の眼光に真は息を呑んだ。


「だって、あんな、あんな酷い顔で……そんなの」琴音からしたら、真はかなり無理をしているのだとしか思えていなかった。故に行動してここに来ている。


だが、真からしたら心当たりがないことで心配されている状況だ。

「あー琴音。心配してくれるのは嬉しい。けど無理はしていない。だから大丈夫だ。な?」

真は、琴音を安心させる為にもう一度繰り返し、自分は大丈夫だと言う。


「分かりました。師匠はまだ私に対して伝えられる程信頼されている訳じゃないんですね」そして、琴音から決別の一言が切り出された。


「は?」呆然と真の口から声が漏れた。


「不躾でしたね、ゆっくり休んでいてください」琴音はそう言うと通路を歩いて別の階に消えてしまった。


「お、おい⁉︎」慌てて真は声をかけたが、そこには誰の姿も無く。


ただ、ひたすらに無機質さを隠そうともしない艦内の壁の冷たさが、より一層増したように真は感じるのだった。


その後は、トレーニングルームに移動し、ただひたすらに先の言葉を考えながら実験を行ったが、結局、琴音のあの発言について真には分からなかった。


『こちら、ブリッジ。間もなく目的地に到着する。至急、各員は各々の装備を用意した上でブリッジに集合だ、繰り返す、間もなく目的地だ。各員、装備を用意の上ブリッジに集合だ』内田の声がトレーニングにも備え付けられているマイクから響いた。


「行くか」トレーニングを終えた真は着ていた装備を点検、確認し、ブリッジへと向かう。


ーー琴音視点ーー


私は何をやっているのだろう。自室へと向かいながら先程の反省会をしている。


諦観の思いと共にため息を吐き出す。冷静に考えてあんな酷い顔をしていた真さんは無自覚だったのかもしれない。だからこそ大丈夫だなんて言っていたのだろう。


自室ドアを開けて、ベットに倒れ込んで考える。


「それに、私は何であんな言葉を真さんに……」普通に考えてあんな、真さんは私を信頼していないんですね。とも受け取れる言葉を言ってしまったのだろう。


『こちら、ブリッジ。間もなく目的地に到着する。至急、各員は各々の装備を用意した上でブリッジに集合だ、繰り返す、間もなく目的地だ。各員、装備を用意の上ブリッジに集合だ』内田さんの声が自室のマイクから響いた。


ああ、あんなことを言ったばかりなのにどんな顔をして彼に会えば良いのだろう。


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