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モブですらない俺が陰の英雄とされて困っています〜魔導科学の暗躍者  作者: 高麗豆腐
〜第一章〜ゲーム開始前の世界とA級幻葬士
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原作主人公編 その2

 夜は人ならざる者達の時間だ。日本では古代からそう言われてきた。


 この世界でも、それは変わらない。この場合、夜は幻影(ファントム)の時間だ。今宵も人の負の感情から幻影が生まれる。


 「師匠が支部に呼ばれたから、連れてこられたけど……なんで俺まで働かせてるんだ、一応、年齢制限無かったけ?」


 二人の人間が街中に現れる低級幻影と戦っていた。片方は男、もう一方は女だ。周囲には幻影が落とした昏いマントのような素材が落ちている。普通は核を一撃で破壊しないと消えてしまう素材にも関わらず男の周囲には六個以上落ちている。

 シュオー

 「よいしょっと……うん、終わったな」


 「ありがとうございます、お陰で仕事が早く終わらせられました」


 「いえ、気にしないでください。それにしても……ここの担当者に何かあったんですか?」


 「ええ…テロ組織に潜入して敵の幹部と戦闘になったそうで…!」


 「……前は?」


 「ん?えっと、今なんて」


 「その組織の名前はなんて、いいますか」


 「それは……ここの機密情報なんですが……まあ、あの《Pandora》を持つ貴方は組織の名は知っているでしょうし、一応言っておきますが組織の名は《幻想の獣》」


 「アイツらまだ…!」


 「やはり、ご存知でしたか。深い事情はあるかもしれないですが……この話はここら辺にしてそろそろ帰投しましょう」

 

 「あ、じゃあせめて素材を」


 「集めておきました」


 「早いですね⁉︎」


 「行きましょう」


 幻葬士支部に戻るときにペアになった女性はこの辺にある孤児院で暮らしているらしく、自宅報告するらしい。

 別れるときに女性が

 「今度は支部で会いますね」と予言めいたことを言っていたけどどういうことだろう。


 そんな疑問に悩んでいると、いつの間にか支部に着いていた。


 支部の中に入るとそこはエントランス。普通は幻葬士の関係者が歩くこの場所に、何故か、ドラゴンの骨格が組み立てられている。ここの支部に来た時には、あまりの非現実さに、ものすごく驚かされて思わず声を出してしまった程。


 「お早いお戻りですね」呼びかけられた声を聞き、支部で知り合った人の名前を呼ぶ。


 「ああ、月葉さんお疲れ様です」


 「お疲れ様です。では戻って来たばかりですがこれから先の内容はご存知ですか」


 「いえ、分かりません」


 「やはり、伝わっていなかったようですね。今、貴方の義父と今回のテロ組織の情報を会議室で共有しています。どうぞ、こちらへ」


 月葉さんに先導され、この支部で一番大きい会議室に着いた。

 

 そこで俺は彼と出会う。

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