第24話 ダイエットに励む乙女よ、永遠なれ!
決して女性の方々の尊厳を踏みにじるような意図で作成されたわけではないことをご理解願えるよう、よろしくお願いいたしますパート4。
小さなころから運動が苦手な私は、いつも注目のまとだった。
この太っている体型のせいで、いつも同じ女性から笑われ、男性から声を掛けられるときはいつもきまってからかわれるときだった。
もちろん、告白されたことなんて一度もない。
興味本位での、私を見下した付き合いはあったが、それすらもすぐに終わってしまうほどだ。
そんな自分を変えたい、と私が決意したのは本屋の雑誌で目にした、『素敵な彼氏に告白されるようになる、夢のダイエット』というものだった。
そこに書かれていたことを、私はさっそく実践し始めた。
『ダメな体型は痩せようと思うから、いつまでたっても変わらないのだ。 ダイエットに成功しようと思ったら地道に運動するしかない。 食事制限という体に無理を強いるようなやり方でやせることができるほど、人間の体は便利にできてはいない。 考えてみたことがあるだろうか? スポーツ選手は故意に食べて太らない限りは太っている人間はほとんどいない。 水泳は特にそうだ。 魚にデブがいままでいただろうか? せいぜいいたとしても、平和な深海をもたもたと漂っているアンコウぐらいのものだ。 水圧はそれだけで我々にとって負荷のかかる存在だ。 その動きに逆行しようものなら相当なエネルギーが消費できるのではないか?』
一見してうさん臭い文章ながらも、私はそこに書かれている水泳という手段にうってでたのだ。
「次、河野!」
「はいっ!」
コーチの鋭い呼び声に反応して、私はプールに飛び込んだ。
体重の重みのせいでうまく飛び込むことができず、不規則な水の波が私の体がいかに異常な状態にあるのかを物語った。
「何やってんだ! そんな飛び込みかたじゃ、いつかけがをするぞ!」
「す、すみません…。」
コーチに怒られながらも、私はその日の練習を何とか終えることができた。
仲間の視線が痛い…。
よく見ると、私以外に太っている人は一人もおらず、皆水泳によって鍛えられたしなやかな体を自慢げにさらしている。
「このままでよいのか、お主…。」
その時、私の人生を変える、ちょっと変わったおじいちゃんが現れるなんて、少しも予想していなかった。
まえがきでエラそうなこと言ってるけど、内容が伴っていないような気がするのは私だけしょうか?いやいや、十分に伴っていると思いますよ。だからこそこの小説は存在し、持続しているのでしょう…たぶん。