隷属の首輪
俺は子供は同時に前にでた。単純な速度でなら俺の方が速いのだが相手の動きには無駄がなく、結果的に俺の速度と同じくらいになっていた。だがー
「あっれ〜。お兄さん、剣で戦うの初めて?動きほとんど素人じゃん。」
俺の攻撃は全て簡単にさばかれてしまう。逆に相手の攻撃は確実に俺の急所を狙ってくる。
俺は子供の攻撃をかわすのに集中していたが突如横から殴られ吹っ飛ばされた。
「クソッ⁉︎ドラゴンか!」
「グラァァァ‼︎」
「だから2対1なんだって〜。それにお兄さんは期待ハズレかー」
「〈空爆〉」
〈空爆〉
空間魔法〈空裂〉より強力な爆発を起こす空間魔法の中級攻撃魔法。爆発の原理は〈空裂〉と同じ。
俺は子供がぐたぐた言っている間に攻撃魔法を仕掛けた。子供は反応が遅れていたがとっさに上空に逃げダメージを逃したようだ。
「何その魔法?僕見たことないな〜。というかズルいよねー人が話している時に攻撃するなんて。」
「そんなの知らないよ。」
そして、俺は先程ドラゴンを見たときに気になったことを聞いてみた。おしゃべりなこの子供なら答えてくれると思ったのだ。
「ねぇ、そのドラゴンの首についてる黒い首輪って何?」
「お兄さん、隷属の首輪知らないの?」
さっき話している最中に攻撃を食らったからか警戒しつつもこちらに質問を返してきた。
「うん、知らないな。」
「なら、この僕が教えてあげるよ。まずこの隷属の首輪ってのは瀕死の相手につけることで、自分に従わせるっていうものなのさ。じゃあ、どうやってドラゴンに首輪をつけたか気になるよね?気になるよね?あれは……」
勝手に話し始めた子供を無視して俺は考えた。
(さっきの攻防でドラゴンがいなかったらあいつととと戦えていた。なら、あのドラゴンを倒すか首輪って破壊するか…まぁ首輪の破壊が無難だよね。一応切り札になりそうな固有スキルがあるけど、あれは情報がいっさい流れてこなかったからどんなものかわかならないしあんまり使いたくないしね。)
俺はドラゴンの首輪を破壊することに決めた。子供の方はまだ喋り続けていた。
もちろん、この隙を逃す俺ではない。
「〈転移〉」
ドラゴンの首まで一瞬で移動すると力いっぱい刀を首輪目掛けて振り下ろした。
しかしーー
ギンッ
切断できず弾かれたのだ。
「本当に隷属の首輪について知らないんだね。隷属の首輪を斬るのが不可能なんて冒険者なら誰でも知ってることじゃないの。あはは、もしそれを壊したいなら空間ごと斬るしかないよ〜無理だろうけどね〜」
いいこと聞いた。未だに馬鹿にしたように笑っている子供を無視して俺はある魔法を使った。
「〈空断〉」
俺の目の前で隷属の首輪はあっけなく切断された。




