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教えを乞いたい
穴の村は俺の家のある村からはダダの屋敷を挟んでほぼ反対側にあった。山の麓にあるのかと何となく思っていたが、実際は森の中にあり、山ではなく地下に穴を掘り進んでいた。
見事な穴だ。
俺が1人で掘っていたのとは異なり、規模も技術もやり方も素晴らしかった。
体を鍛える為にやっていただけ。
という言い訳が霞んでいく程の穴の迫力に俺は普通に教えを乞いたくなった。
「数日、この村で過ごしたい」
俺はロダにそう伝えた。
ロダは俺がそう言い出すだろうと思っていたようで、即答する。
「3日だ」
その日数はおそらくダダの準備を考えた期間なのだろうと思ったが、実際は村の女の数を数えてそう言ったと後で分かった。
「お前達! 男を連れ帰ったのか!?」
こちらに気づいた女達が集まって来る。作業中ですぐには気がついていなかった者も慌ててやって来て、そして俺を見て驚く。
子供だからか?
と思ったがそうでもないようだ。
「良い」
「良いな」
俺を見た女達が口々にそう言う。それを見て俺を連れて来た女達が慌てて説明に向かった。
「駄目だ!」
「森の魔女の」
途切れ途切れそんな言葉が聞こえて来た。そしてロダを見て怯えた顔になり、女達は静かになった。




