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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
聖国編

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1843/1852

1843 魔女の知恵

 あんちゃんは男爵に任せて馬車に向かった。


「お、帰ってたか」


 馬車の前でなにかを作る見習い二人。元気にしてた?


「あなたの放置にも慣れたわ」


 別に放置プレーしてんじゃないんだからそう言うセリフは止めてください。


「人生にはそんな時間も必要なものさ。そんとき、どう時間を使うかで将来が変わってくるもんだぜ」


 まあ、ただ時間を消費するもよし。有意義に使うもよし。どう過ごそうと人それぞれだ。得たものから人生は作られるんだからな。


「明日か明後日には出発するから」


「曖昧ね」


「予定は未定。思い立ったときが出発さ」


 思い立ったが吉日。思い立たなければ凶日。人生、そんなもんで構わないのさ。運不運なんぞその時次第なんだからよ。


「適当なんだから」


「イイんだよ、適当で。オレはオレを満足させるために生きてんだからな」


 絶対、後悔しない人生なんて生きられるわけがない。その逆に、絶対、満足できる人生も生きられない。運不運が重なり、できることもあればできないことも出て来る。それでもオレはオレのために生きている。実にイイ人生じゃないか。イエス、スローライフ! イエス、パッピーライフだ!


「若人よ、今を生きよ、だ」


「あんた、わたしたちより年下でしょうが!」


「精神的にはお前らより上だ。粋がるな、小娘が」


 人生を語るなら何十年と生きて、人生を終了さてからにするがよい。って、そんなヤツはお前らだけだ、なんて突っ込みはノーサンキューだぜ☆


「何様よ!」


「村人様よ!」


 この下り、なんか前にもやったような? そろそろ飽きられそうだ。まっ、それでもやるがな!


「で、なに作ってんだ? 薬か?」


「粘着材よ。板の隙間を埋めるために使うのよ」


「へー。そんなのを使うところもあるんだ」


 オレは結界で断熱材としている。粘着材とか使うって発想がなかったよ。


「魔女の知識か?」


「そうね。大図書館は古いからわたしたちで修繕しないといけないのよ」


「予算とかもらえんの?」


「さあ? 知らないわ」


 見習いには知らされることじゃないか。


「大図書館も苦労してんだな。今度、弟皇さんに会ったらお願いしておくよ」


 レヴィウブに行けば会えるような気がする。今ではないだろうがよ。


「……近所の人に会うんじゃないんだから……」


 オレには近所の人より遭遇率が高い。ここしばらく近所の人らに会ってないし。


「まだ作るのかい? てか、水っぽいな。粘着性、ないんじゃね?」


 茶色い水って感じだ。


「最後に灰を入れると固まるのよ。それまではこのままなの」


 へー。そんなもんなんだ。魔女の知恵は凄いもんだ。


 まだまだ作るそうなので、そのレシピを教えてもらうことにした。

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