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愛し子な女子高生(リメイク中)  作者: 沽雨ぴえろ
第3章  王宮編
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不名誉確実恨むぜ紫!





ご無沙汰してます、ぴえろでふ。



息抜きで書きましたが、受験生です。





小説を辞める気はありませんが、受験生です。







更新は、クソ亀更新です。





それでは、どうぞ。(りはびり?)







あー、今日もいい天気だ。まったくもっていい天気。ほんと、勿体ないよねこんなお出かけ日よりに仕事ザンマイとか!!!!!

あ、はいすいませんチナですこんにちは。誰に話してるか分からないけどとにかく誰かに愚痴りたい気分なんです。







チナは遠くを見ながらそんな事を考えていた。まあ無理もない。

朝日が昇る前に、いつものごとくノアに送り返され、いつもの様にロイに朝の挨拶をした時、何故か、何故かだが、魔獣舎で使う箒を握りながら、箒をロイへと全力投球の如く投げつけたいと、無性に思ってしまったのだ。

チナは昨夜にロイと誰かが自分の部屋に来た時の会話を、すっかり忘れていたらしい。

どのようにして投げつけようかと考えている中で、テリアが魔獣舎に訪問しに来たのだ。そのおかげで何故ロイに箒を投げつけたかったのかという理由を思い出したからだ。




あんのクソ上司がっ!!!昨日の夜こっそり聞こえてたかんな?!テリアが勝手に推薦したくせに私がなにか取りに行かなくちゃならんとか……!!!天は私に泣けと言っているに違いないなこれは!!!!!




全く言っていない。

それでもなお負のオーラ全開で怪しげな雰囲気を醸すチナに、テリアは話しかけた。



「チナ、ロイはどこにいるの」


「はぁん?しゃーらっすよ」



あまりのいらだちにチナは呂律も回らない。阿呆である。

テリアはガラス玉のようなその目を、魔獣舎に走らせた。そして一点でその視線を留めた。



「あぁ…あそこか」


「え、」


「全く、自分から呼んでおいてさ、本当…ね」



いつもの様に何を考えているか分からない笑みを浮かべて、一瞬にして宙に浮くテリア。それに驚くチナだが、テリアはそんなもの気にしない。

驚くチナを放置し、ロイが居るであろう階へと上昇してゆく。

他の魔調師たちも気付いたのだろう、視界の端に紫が映り込み、何人も短い悲鳴を上げている。



「…珍しいな、私に突っかからないなんて」



まぁ嬉しいけどな!チナはにんまりと笑い、魔獣舎の入口をもう一度履き始めた。




―――――――――――――――


――――――――――



「チナ、ちょっと来てよ」


「えー?今?」


「来てよ、ねぇ、僕の命令なんだけど」


「はいはい…」



ロイとの話は済んだのだろうか、あまりにも早い気がする。が、いつの間にか昼時なことに気づいた。

チナは掃除し終わった後に魔獣と戯れ過ぎて気付かなかったらしい。


トントンとリズム良くテリアのいる階まで上がる。

隣にはロイもいて、どこか気まづそうだ。



「はい、これ」


「………は?」



そんな風に二人を観察しながら近付いていたので、テリアの目の前に立った瞬間、パッと出された物に反応が出来なかった。

若干困惑する頭で、テリアがチナに突きつける物を見つめる。



「これ、鉄……の、板、だよね?」


「他に何に見えるのかな」


「これ何?」


「そんなのもわからないの、なんなの君」



お前こそなんなんだおいコラァ!てめぇ私に喧嘩売ってんのちょっと、ねぇ!!知らねぇに決まっとんじゃろがこの豚がぁ!!!


そんなふうに思ったとしても、チナはけして口に出さなかった。進歩したチナであった。

しかし口元を引きつらせながら、チナはロイに聞いた。



「ロイさんや、これはなんですかいね」


「おい、俺上司、お前部下!!敬語を使え敬語を!!」


「あれっなにこれデジャヴ!!まぁいいや」


「良くねえけどね?!!」



ロイがいつかのチナと舌戦を繰り広げた魔調師と同じ道を辿っているのに気づくのは、遥か後なのであった。

ロイはチナの尊敬の一つもない言動に頭を痛めつつ、説明した。



「その金属板はな、今回の陸王祭…ってわかるか?……わかるのな?…そう、その陸王祭に出るための、まぁいわば許可証だ許可証」


「へぇー」


「ちなみに、今回陸王祭に出る奴らで、女お前だけだぞ」


「ほぉーん……ん?」



自分で聞いときながら、あっさりと聞き流そうとしていたが、今、チナは聞き捨てならない言葉を聞いた気がした。

金属板を弄んでいた手を止め、ロイを凝視した。



「女お前だけだぞ……?って、え?」


「なに、もしかしてロイが君を女扱いしたことにびっくりしてるの?」


「そっちかよ!ちっげーよ!!ちょっと黙ろうかテリアァァ」



思わずその不気味笑顔を引張たきそうになるが、ひきつりにひきつった笑顔で応戦をすることで難を逃れるチナ。

敬語を使うことをやめることは出来ても、流石に格上相手に引っぱたくという行為を出来るほど馬鹿ではない。



「じゃなくて、女私一人なの?!なんで!」



その叫びに、ロイはあれ、と首を傾げた。



「テリアさんから聞いてないのか?」


「あ」


「……………」


「……………」


「今コイツ『あ』って言ったああああああああああ!!!!!ぜってぇ忘れてたよ!!!なに、なんなのココのこの緩さ!!!私初めてよ?!初めての出場よ?!!説明忘れてんじゃねぇぇぇぇぇぇ!!!!」


「ま、まぁ、落ち着けよチナ…」



テリアの短い一言に一瞬、チナとロイは無言になるが、次の瞬間にはチナの絶叫が響き渡っていた。

ロイは落ち着けと言いながらテリアに掴みかかろうとする猛者という名のチナを諌めようとするが、チナの言い分は最もなため、ロイは冷や汗を垂らしながらも強く出てこなかった。


一方、テリアは相変わらずの笑顔でどこ吹く風だ。そんな顔でこちらを見つめられ、チナの額に、さらに青筋が浮かぶのだった。



「せ、説明!説明な!!してやるからほら落ち着け!どうどう!!」


「ふむぅー、ふむぅー」


「よしよし、よぉーし!イイコだぞチナ!!」


「むふん、むふん…」


「扱いが魔獣だね」


「ふんっがぁぁぁあ!!!」


「テリアさんちょっともうやめてくださいよぉぉぉ!!!」



チナが落ち着くのはもう少し先なのであった。






―――――――――――――――


―――――――――




「いいか?陸王祭ってのはな、この大陸の伝統のトーナメント形式の舞闘大会だ。んで、普通の人、つまりは民間人はバトルには参加出来ない。また王宮に仕える俺達でも、殆どが出れない」


「…ん?待って、どうゆうこと?民間人が出れないのはまぁ、分からなくもないよ。けど、王宮仕えの人達の殆ども出れないって…」



チナの問いにそうだな、と頷き返す。ロイは身振り手振りを使いつつ説明を続けた。

いつの間にかテリアがいないのを見ると、飽きたらしい。



「陸王祭はな、王宮にある各部隊から1人を選出し、競い合うものなんだ」


「……………………………」


「で、お前の場合、……どうした?」


「私それさ、やばくない?」


「あ?」


「だって競い合う為に1人を選ぶんでしょ、ちょっとまてよいおーい!まじか!責任重大………!!!」



チナが考えることももっともだ。確かにその通りなのだ。

別に一回戦で負けても何ら支障はない。が、チナが危惧しているのはそこではない。

チナが危惧しているのは、『どれくらいの速さで負けてしまうか』ということだ。

トーナメント戦であるらしいので、戦う度に敗者が出るのは当たり前だ、何等おかしくもないし当たり前のことだ。そうしなければ回らないのだから。

しかしだ。『負ける』という事が『不名誉』だということは無いが、開始早々に一瞬で負ける、というのは、流石に不名誉だろう。

今回の陸王祭で女はチナ1人……開始してから僅か数分、いや、数分持てば良いほうだろう。数秒から数十秒、持つだろうか。相手は男だ。しかもチナと違い常日頃から訓練に明け暮れている。

そこから導き出す答えはひとつしかないのだ。









「負ける!!!」













魔獣舎に響き渡った後、魔獣舎の外にも木霊するほどチナは大きく叫んだのだった。



















無理っしょ!!負けるだろクソッタレ生き恥じゃんかぁぁぁぁぁああ!!!!!











チナの苦難は続くのだった。









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