表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛し子な女子高生(リメイク中)  作者: 沽雨ぴえろ
第2章  トリップ編
13/45

拉致されちゃった!マグロの次は鹿さんですか?!

いやあ、ちなってキャラ、むずかしー(´・_・`)

ケド頑張ります(*´▽`*)



りー りー りー


 徐々に太陽が傾き始める。まだ完全には沈んではいないが、すでにそこらかしこで虫の音がする。


ぶぅん…


 何かが飛ぶ音がした。びくりと体をひきつらせるちな。おそらく虫だろうが、それにしては大きすぎる羽音なので、ここは新種の宝庫なのかもしれないと納得する。

 


「ぅうっ…寒くなってきたな……うー」



 マグロ──シャマカが死んだあと、ちなは落ちた枯れ木と一部が鋭くとがった石を見つけることに成功した。さらにありがたいことに、あまり離れていない場所にほんの少しだが、湧き水があることを発見した。ちなはそこで拾った木や石を洗い、シャマカを雑ながらも捌き、マグロの味を堪能したのだ。

 しかし、幸運はここまでだった。太陽が傾くにつれて、夜行性の生物が出始めたのだ。どうやらこの森は夜行性の方が圧倒的に多いらしく、至る所で気配がし出した。

 ちなも一応華の女子高生である。生き物に、ましてや夜行性の生物に狙われるのは怖いのもだ。名残惜しいが腹もいっぱいになったので、シャマカのほとんど

を残し、周りに気をつけながら足早に木の上に登った。

 ちながなぜ木の上に登ったのかは謎である。おそらく木の上には何も居ないと思いこんでいるのだ。





「早く朝になってほしい…」



 りー りー りー


 太陽が、さらに傾き始める。ちなは木の上で体育座りをして、周りを見渡した。暗くなり始めているためよくは見えないが、どこに何があるかくらいはわかる暗さだ。



「……でっか!何アレ?!」


「うぉおおお、なんだ、なんだあれ?!え、鹿?鹿なのかあれは?!」


「ぎぃやぁああァっ!!虫いいいいい!!」



 見たくないものをみてしまったり、何かが鼻先を掠めていったりと不安な夜を過ごしたちな。夜が深くなるにつれ気配が増える。動く速さも上がる。ちなは自分の声で呼び寄せているのに気付かず、始終叫んでいた。


 そんなときである。



ガチャガチャ……ガション

ザッザッザッ……



「----------」


「----------」



 金属の擦れ合う音と人の話し声が聞こえたのは。



「──人だ!!」



 どうやら火をたいているらしく、少し離れたところで明かりが見えた。数人どころではない。かなりの人数がいると思われた。

 今まで一人で居て、やっと他の人間に会えるかもしれないチャンス。これを逃す人間がいるだろうか。もちろんのこと、ちなは夜行性の生き物のことを忘れ、素早く木から降りた。急ぎすぎて木から落ちた。腰を痛めたがまぁいいとしよう。



「っつぅー………っは!それよりも早くあそこに───って、はぁああああっ?!?!?!」



 ちなの目論見はやる寸前で散った。それもそのはずだ。ちなと明かりがある場所との間に、いつのまに来たのか、様々な動物がずらりと並んでいたのだ。

 立派な角をもった鹿に似た一匹が一歩ちなの方に踏み出す。当たり前だが、ちなは恐ろしすぎて固まっている。



ブホーーーーー!



 お前は本当に鹿なのか?そう思わずに入られない鳴き声を発する鹿もどき。途端に他の鹿もどきが最初に踏み出してきた一匹と共にちなに駆け寄ってきた。



「あ、あ、っ、あぎぇえええええ?!?!?!」


何で私はこんな目に会ってるんだろう!なにこの鹿!!こわーーーー!!



 反対方向に逃げ出そうとするが鹿の脚に勝てるわけがない。あっけなく捕まり、器用に鹿の一匹に角で担ぎ上げられる。

 他の鹿もどきも支えるようにしてちなを担ぐ。



「や、やめろ!なんだよなんだよ君たち!って、おぃいいいいいい!!!やめてーーーーー!!!」



 落ちることに恐怖したちなは角にしがみついていたが、なぜか鹿もどきたちの角によって一匹の背中に乗せられた。すごいことであるがそれに気づかないほどパニック状態に陥っている。



ブホッホーーーーーー!!



 ちなを乗せた鹿もどきが叫び、どこかへ走っていく。それを追って他の鹿もどきを先頭に、鹿もどき以外の動物たちが跡をついてくる。



ドドドドドドドドド…

ブホーーーーー!

ぎぃいええええええ…



 夜の森に沢山の砂煙を上げるほどの足音と、鹿もどきたちの鳴き声と、誰かの恐怖の叫びが響き渡った。



「どこへ連れて行くんだ鹿ぁあああっ!!」


ただでさえここが分からないのにぃいいい!!と叫ぶちなに


ブホッホホー!!


と返事をし、なおも走り続ける鹿もどき。



「だれかぁああったすけてーーーー!!」



 こうしてちなはよくわからないが賢い鹿のようなものに拉致された。

 余談だが、このときのちなはマグロがでそうになったという。鹿もどきよ、逃げるのだ。お前の背中がゲロにまみれる前に。







シアラ

鹿に似た魔獣。力のあるものはワープができるとされている。また、地球と違ってシアラは雄雌関係なく立派な角が生える。見分けは全くつかない。草食系。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ