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愛し子な女子高生(リメイク中)  作者: 沽雨ぴえろ
第2章  トリップ編
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逃走中~マグロから逃げろ~

ちなはおばかさんのようです。

ちなみに、ちなの髪型は黒髪ぱっつん(前髪)前下がり(前髪以外)。前髪を右に分けてます!





「いい天気だー」



 ふうっと風が吹き、ちなの髪を揺らす。ちなは両腕で両膝を抱えながら木の幹に座り込み、木の葉の隙間から見える青い空を見上げた。



「空は快晴、風はそよ風、虫皆無。なんて最高なんだ」



ガチガチガチ



「本当に、なんていい天気……」



ガチガチガチ



「うるせえよばか!!もう黙ってくれる?!」



 ちなは先ほどからうるさい音の原因に向かって怒鳴った。しかしそんなもので止むのなら苦労はしない。ガチガチガチと返事をするかのように歯を鳴らすマグロ。イライラして下を見ると、マグロもこちらを見ていた。



「っあー、イラつく。早くどっか行ってくれよこのマグロ!」



 面白いこともなんにもないし!と叫ぶと、なぜかひとりの友人が頭の中に浮き上がってきた。

 確か彼女は演劇部……演劇?あ、そう言えば。一人ぶつぶつ呟き、頷き始めるちな。

 いきなり木の幹から身を乗り出し、マグロに向かって手をさしのべるちな。



「おぉロミオ。あなたはどうしてロミオなの?」



ガチガチガチ



「………。クッソつまんねー!なんなんだもう!」



 マグロが喋れるわけがない。ちなは目をつぶり今の今までに起こったことを思い起こしてみた。


 空から落ちて海にダイブ。奇抜な色を纏ったシャチサイズのシャチの習性をしたマグロからの逃走。肺呼吸するマグロ。脚の生えたマグロ。二足歩行するマグロ。追いかけてくるマグロ……あれ?途中から全部マグロじゃね?マジ恐怖だよマグロ。まじマグロ。いい加減にしてくれマグロ。


 心の中でマグロへの誹謗中傷をしていると、下でガサリと音がした。ちらりと見ると、予想通りマグロだった。どうやら立ちあがったらしい。



「お前座ってたんかいな!」



ガチガチガチ



 返事を返すかのように歯を鳴らすと、なぜかきびすを返し、海へと帰って行った。それを見送るかのようにちなの腹がくぅううっとなる。思わず抑える。しかし周りに人がいないことは分かっているので、ついでに大あくびもしてしまう。



「しっかし、腹減ったー……んぉ?あれ?」



 もしかしてこれってチャンスじゃないか?ちなはまたまた独り言で誰にいうでもなく質問をした。辺りを見回す。木の葉の間から見える、キラキラと輝く水面。何も居ない。不揃いに立ち並ぶ緑豊かな森。何も居ない。木の下にも、何も居ない。それらを確認すると、ニヤリと笑った。



「これチャンス。まじチャンス!このチャンスを逃してなるものかっ!絶対村やら街やらを見つけてやらぁっ!!あいらぶチャーンス!!」



 ガッツポーズをしっかりととりながらチャンスを連呼するちな。そうと決まれば早速ちなは木の幹を伝って地面に降り立った。そのときである。



ばしゃっ



「………ん?」



バシャバシャ

びちっ



「……ちょっと待てよおーい?これってまさかの?」



びたんびたんびたんっ



「まさかのぉぉおおお!!もうくんなよお前よぉぉおおおっ!!!」



 マグロ・再び。ちながそちらを向くと、ちょうどマグロが尾でその巨体を支えながら走ってくるところだった。もちろん木の下に留まっているわけがない。マグロとは反対方向に走り始めたちな。



「もうお前まじで帰れ!いらんわそんなん!!って言うか!」



びたんびたんびたんっ



「ここはぁあ!!どこなんだぁああっ!!」



びたんびたんびたんっ



 ここに来てからずっと思っていた疑問を叫びながらマグロとの追いかけっこ。シュールでもなんでもない。そこにあるのはただの恐怖である。恐怖以外にありはしない。

 行動力のあるちな。しかしまたマグロも行動力があったらしい。



「お前との共通点なんか要らんわボケェェエエエっ!!」









「………っ……!はっ……っ…!」



 マグロと追いかけっこを始めておよそ十分。普段運動をしないちなにとってすでにちなの限界は越えていた。しかし幸いにも、マグロは足は速くはないらしい。速くはないだけで遅くもないのだが。

 ちなにとっての幸いはまだ続いていた。ちなの行く先数メートル先には、巨大な岩に挟まれた道があった。明らかにあのマグロが通ることのできない道だ。



「っつおっ!」



 スライディングして中に滑り込むちな。入ったところよりも少し離れたところに座り込むと同時に、入ってきたところからドッシーンという音がした。ちらりと後ろを見ると、予想通りマグロがそこにはいた。



「………まじ?」



 どうやらこのマグロは衝撃に弱いらしく、走ってきたままのスピードで岩に当たったことで顔面が潰れてしまっていた。なおいっそうグロテスクと化したマグロだった。



「よっわ………生臭っ!!」



 どうやらこのマグロは奇抜な色を纏っただけの、ただのマグロらしい。魚独特の生臭ささが漂う。しかしそれが日本人であるちなの鼻と腹を刺激したようだ。



「……刺身に、できるかな…」



 人間誰しも食べなくてはならないのである。空腹には勝てない。

 ちなはツンツンと足先でマグロをつつき、生きていないことを確かめる。



「よし」



 やればできるがモットーのちな。やはり適応能力が高いらしい。






「って言うか、結局ここどこだろう?私これ、新発見じゃね?!」


しかし察知能力は低いらしい。






マグロ美味しいよね(・∀・)

でもこんなマグロは食べたくない(´・_・`)

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