第3次ベルフェザード戦
フェルメアに着くと、街は魔物で溢れかえっていた。魔物は堂々と正門から入ってきているようだ。しかしそこに、門番の姿は無かった。
「なんだ、これは!?」
「恐らく予言の魔物の余波で、雑魚共が大量発生しているんだろう。」
「では、王都に災厄が...?」
「あぁ。...時間の問題だ。くそっ!何から何まで、バルトウェイの時と同じじゃないか!」
すると正門からツルギが出て来た。
「お主ら、何故ここにいる?王都の魔物討伐ではなかったのか?」
「先にアリアを助けに来たんだ。」
「...かたじけない。アリア殿なら無事だ。拷問が執行される前に魔物が現れたのでな。運の良い方だ。」
「それは良かったな。街がこんな状況じゃあ、監獄塔にいる方が安全だな。」
「然り」
「じゃあ...俺達は王都へ戻るよ。ここにいる魔物は数が多いが雑魚ばかりだ。フェルメアの人達だけでも十分だろう。」
「...確かに、民だけでこの危機を乗り越える事が出来るだろう。ならば拙者もそちらの助太刀を致す。」
「ツルギ!?いいのか?」
突然のツルギの加勢に、エイドが心配した。
「...うむ...。アリア殿を守る事が拙者の天命!硬くそう信じて、掟を全うして来た。しかし今!お主らの向かおうとする道を知りつつ、黙っている事が出来ない。どうしても出来ぬのだ!!エイド!お主と同じように!!」
「...ツルギ、お前も...掟が"自分"になったんだな。」
【ツルギ 25歳 サムライ】
・体力 25 ・攻撃力 20 ・素早さ25 ・支援力 20 ・衰退期まで29年
「よし!エイド、ヤエ、ツルギ!急いで王都へ戻るぞ!」
「了解!」
「ああ。」
「御意!」
「手遅れになんてさせない。...バルトウェイの悲劇を、繰り返してたまるか!」
ツルギが加わった聖炎騎士団が王都へ着いた時、既に魔将ベルフェザードが暴れ回っていた。ベルフェザードは、転生を繰り返したせいか。最早言葉すら発しない。殺戮だけを目的とした魔物と化している。だが、スカイの素早い判断が功を奏し、王都の被害はまだ大きくなかった。
「ベルフェザードはどこだ!?」
俺は街の人達に聞いたが、魔物の襲来に人々は混乱していた。
「知るか!そこをどいてくれ!」
「皆落ち着いてくれ!俺達全員が立ち向かえば、魔物を倒す事は出来る筈だ!」
「あんなのと戦えだなんて、死にに行けと言っているのと同じだ!俺は自分の命が惜しいんだ!」
街の人達は逃げるので精一杯だった。あの時のように、俺達に協力してくれる人達はいなさそうだった。
「...くっ、やはりダメか...」
すると、レイラが俺の目の前に現れた。
「スカイ、落ち込んでいる暇は無いわ。」
「レイラ...」
レイラの後ろには、様々な武器を持った人達がいた。皆、不安と緊張とやる気の入り交じった曖昧な表情で俺を見た。
「俺達も戦うよ!」
「怖いけど...誰かがやらなくちゃ。」
「皆...ありがとう!」
ベルフェザードは中央広場へ向かったと聞き、俺達はすぐに向かった。他の場所にいる魔物は、街の人達に任せた。
「あれがベルフェザードか...」
「拙者もあれ程の魔物を見るのは初めてだ。」
「スカイ、今度もやっつけてやろうぜ!」
「あぁ。編成はこの前考えたやつで行く。ツルギ、うちのサムライの代わりに前線に出てくれ!」
「承知。」
「ツルギ殿、任せたでござる。」
「行くぞ!ベルフェザード!」
聖炎騎士団と魔将ベルフェザードとの戦いが始まった。先手はツルギが取り、運良く急所に攻撃が通った。次に俺とヤエが攻撃した。そしてベルフェザードの攻撃はヤエに向けられた。
「ヤエ!!」
「平気だ。まだ行ける。」
最後に祈祷師の攻撃でベルフェザードは石化した。俺は後退するか、引き続き戦闘を続けるか迷った。ヤエの体力は半分となり、複数攻撃が3回通ったら、ヤエが死んでしまう。俺は悩んだ末に、戦闘を続けた。石化したベルフェザードには俺達の攻撃が約1.2倍でダメージを与え、祈祷師の攻撃でベルフェザードの石化は解けた。そして奴の複数攻撃は、俺に2回、ヤエに1回、ツルギには1回向けられたが、魔術師の補助で無傷で済んだ。
俺達前線はすぐに後退し、祈祷師とヤエが回復をした。そしてベルフェザードの2度の体力吸収で、神官・魔術師の体力は1となった。俺は2人を後退させ、互いを回復させ合った。エイドが攻撃し、奴も攻撃したが、祈祷師の補助で無傷で済んだ。そしてエイドを後退させ、再び俺達が前線に出た。奴の体力は殆ど無く、最後は俺の攻撃でベルフェザードを倒す事が出来た。ベルフェザードは咆哮を上げて、静かに消滅して行った。これでまた一つ、滅びの予言を回避する事が出来、これで一安心かと思った時、俺達の目の前にゼオンが現れた。




