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フェルメア正門前の戦い

今回は少々短めとなってしまいました。

正門に到着すると、確かに魔物は正門目掛けて向かって来ている。このままでは、あと10分で街へ入り込まれてしまう。

「団長...エイドとヤエを呼び戻しましょうか?」

「そんな事している暇は無い!今いるメンツで、魔物を迎え討つしかない。」

「ですが...我々は予言の魔物との戦闘で、疲労しておる者もいます。」

「なら...戦える者達で編成を組む。」

戦闘可能な団員は、聖騎士、巫女、騎士、魔女の1名ずつと冒険者2名だった。

そして対する魔物は...

【グリュパン 怪鳥種 レベル07】

・体力300 ・攻撃力4×4 ・素早さ13.0 ・回復力 22

特徴•••リーダーを狙う。1度目の攻撃の後、列攻撃を2回仕掛ける(攻撃力12)

1人に対して16のダメージ、列攻撃も加えると...計24のダメージを受ける事となる。しかも回復力が高い...今のメンツでは厳しい相手だ。

「団長!俺達に秘策があります。」

提案したのは、騎士リベルと冒険者コーダだった。

「秘策とは何だ?」

「俺達...実は、精霊の加護があるんです。」

「もしかしたら、魔物に致命傷を与えられる奥義かもしれないんです。」

2人の成績を見ると、確かに精霊らしき名前が見えた。

【モーム 攻撃力60 効果:回復を封じる】

これは確かにあの魔物に対して有効な手段だ。攻撃力も高いし、剣闘士やサムライが戦えない今の騎士団には有難い事だった。

「よし!前線は聖騎士と巫女、魔女の3人。最後列は騎士・冒険者2名を置く。騎士は俺を補助し、聖騎士は騎士を、魔女と巫女は冒険者を補助する。」

「団長。魔物の攻撃力じゃあ、魔女がやられちゃいますよ?」

「確かにそうだが...奴は俺を狙って来る。つまり、俺の前と後ろにいる聖騎士と騎士に攻撃が向かうと予測している。最悪外れたとしても、すぐに後退させれば魔女の体力は回復出来る。」

「団長。私達前線には、補助をしてくれる者がいないのですが...」

「すまない...俺には補助能力が無い。だから俺は、互いを回復し合える2人を選んだんだ。魔女は前線が最も安全という判断で置いた。」

「分かりました。」

「それとリベルとコーダ。あれは俺が指示を出すまで取っておけ。戦闘中に何度も使える物じゃない筈だ。」

「了解!」

こうして俺達は3・1・3の編成で臨んだ。


先手は魔物が取り、聖騎士に対して攻撃をした。聖騎士はあと1度狙われたら、命を落とすくらいまでダメージを受けた。次に魔女が炎魔法で攻撃し、巫女が爆弾を4発放り投げた。最後は聖騎士が退魔の魔法を込めた剣で攻撃した。

俺はすかさず3人を後退させ、前線には俺1人となった。魔物の列攻撃は俺1人で済んだが、続けて3回の攻撃を受けた。冒険者の支援を得た俺の攻撃は、奴の体力を3分の2までに追い込んだ。

「リベル、コーダ。あれを頼む!」

「了解!」

2人は共に精霊を呼び出す詠唱を唱えると、空に魔法陣が現れ、そこから小さなモモンガの様な精霊...モームが現れた。モームは眩い光を放つと共に、毒々しい瘴気を魔物に吹きかけた。

「よし、これで奴の回復を暫く封じた。このまま行けば勝てる。」

高い回復力を封じ、俺達はローテーションを繰り返して魔物の体力を削った。最後は巫女の攻撃で魔物を倒す事が出来た。

「やったね団長。あたし達の勝ちだ。」

「あ、あぁ...そうだな...皆、ありがとう。」

「団長!?やはり無理をし過ぎたのでは?」

「平気さ。体力だけなら負けやしない。それが戦士というものだ。」

「団長は桁外れなんだよ!」

「それより...リベル、コーダ。2人のお陰で魔物を倒せた。ありがとな。」

「はい!!」

モームという精霊が、何故この2人に力を貸してくれたのか?他にも力を貸してくれる精霊はいるのか?そして...その為に必要な物は何なのか?これから先も、精霊達の力も借りなければならない時が来るかもしれない事に、俺は不安を感じた。

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