表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/175

ユナ救出へ!

 「今すぐ王都へって、そんな事今言うなよ!」

「いいえ。私は以前から申し上げていた筈です。1036年の大きな流れを作ったら、次にすべき事は王都への旅だと...。」

すると、遠くからエイドの声が聞こえた。

「おーい、何やってんだ団長!魔物は西の砦の方に飛んでったそうだ!」

「天野秀哉、今すぐ王都へ向かいなさい!」

「...。大義を成す為に必要悪をしろと言うのか?」

「どういう意味でしょうか?」

「それはあんたが自力で考えろ!俺はユナを助ける。勿論滅びの予言も全部回避してみせるよ!」

俺は女神にそう言い残すと、エイドの元へと走りだした。

「異世界人も所詮人間ですね。レイラ様も苦労されますね。」

「いいえ、結局最後に困るのは天野秀哉、スカイ=フィールドです。身を持って学んでもらいましょう。」


 1036年120日目


 ユナが誘拐されてもう5日経ってしまった。そしてエイドの言った西の砦は強固なもので、扉は固く閉ざされていた。

「よーし!皆どいてくれ!俺が体当たりでこの扉ぶっ壊して...。」

「そんな力技で解決出来りゃ苦労は無いだろ。ここは昔、戦争があった頃に隣のレオハイム側が作った砦なんだよ。ウォルターの精鋭部隊でもまるで歯が立たなかった。難攻不落の厄介物だ。まさか今でも鍵がかかっているとはな...。」

「今はそんな昔話をしてる場合じゃないだろ!」

「お前の体当たりじゃ、扉よりお前がぶっ壊れるって言ってんだよ。」

「ライ、この扉の鍵は今どこに?」

「遠い昔、海の底に沈んだと言われているな。今から探し出すのは不可能だな。」

「くそっ!俺にピッキングの知識があれば...。」

「団長の言葉は良く分かんないけど、この扉が開けられれば良いんだよな?」

「体当たり以外の方法が浮かんだのか?」

「ほら!前に話した大泥棒なら、この扉だって何とかなるんじゃないかな?」

「そうか!そいつは良い考えだ。」

「けどそいつを見つけるのは、鍵を見つけるのと同じだぞ。」

「<深淵>に行けば良い。闇ギルドにも、良く似た手口を得意とする奴がいるって、昔レダさんが言ってたじゃないか!」

「なるほど、泥棒を捕まえるより手っ取り早いな!闇ギルドへ行くぞ!」

「エイド...。お前良く覚えていたな!誉めてやるよ。」

「まぁな。忘れる訳ないだろ!あの会話が俺とレダさんとの出会いなんだから!」

「...。誉めてやるよ。」

ライは呆れ半分でエイドにそう言った。


 俺達は闇ギルドへと辿り着いた。急いでいた為、ギルド内を騒がせてしまった。

「何だ何だ!?騎士団が何の用だ?」

「緊急の依頼だ!」

「天才大泥棒は何処だ!手を貸して欲しいんだ。」

「泥棒?...知らんなぁ。ここは<深淵>。名前も職業も関係無ぇ。」

「エイド、俺が話す。」

俺はエイドを下げて、直接交渉に出た。

「うちの団員が失礼したな。爆薬の知識を持っている人材を貸して欲しい。勿論報酬は出す。何年かけても必ず支払う!」

「...。”レダちゃん”。」

「...。”最高”。」

「ははははは!やるな!合言葉を覚えていやがったか!...。分かった。お前らには借りがあるからな。報酬はいらねえよ。」

「良いのか?」

「ああ、そもそもあの時お前らに依頼したのは、こいつが故郷に帰って人手不足だったんだ。...これも何かの縁だな。」

「そうだったのか...。」

「おい!!」

男が呼ぶと、ギルドの奥から1人の女性が出てきた。赤い髪で片目を隠してはいるが、気を抜けば喉元を切られそうな目つきをしていた。

「次の依頼主は、巷で噂の聖炎騎士団だ。驚いたか?」

「別に...。」

「よろしくな。俺はエイドだ。」

「仕事内容は?」

「無視かよ...。」

「砦の扉の爆破だ。必要な物があれば...。」

「問題無い。」

女性は腰巾着から爆弾を取り出した。

「そっそうか、なら良かった。緊急事態なんだ。急ごう!」

俺達は女性と共に、西の砦へと向かった。


 例の扉の前まで着き、俺は女性に質問した。

「あのさぁ、そろそろ名前を教えてくれないか?ここなら問題無いだろ?」

「...。ヤエだ。」

「そうか。ヤエ、頼むよ。」

「大泥棒のお手並み拝見だ...。」

ドガーーーーーン!!ライが台詞を言い切る前に、突然扉が爆破された。ライは爆風で吹き飛ばされた。

「開いたぞ。」

「てめぇ!僕を殺す気か!」

「急ぎなんだろ?」

「とんでも無い奴だな...。」

ヤエのお蔭で砦の中に入れた。しかし砦の中には魔物がいた。大したレベルではないが、連戦になりそうだ。俺は改めてヤエの成績を確認した。

【ヤエ 21歳 ニンジャ】

・体力 18 ・攻撃力 6×2 ・素早さ10.0 ・自回復 06 ・支援力 05 ・衰退期まで24年

ここに来て新たな職業を持った逸材に出会えるとは。しかし女性で忍者はクノイチでは...。

「ヤエ、男性の忍者に出会った事は無いか?」

「無い。」

「こんな時に何言ってんだ?ニンジャは女しかいない職業だぞ!」

「そっそうだったのか。」

「あたしは1度に2回攻撃が出来る。怪我も自力で治せるし、味方の支援も出来る。」

「ありがとう。依頼内容には無いが、魔物討伐にも力を貸してくれ。」

「ああ。」

口数は少ないが、戦力になってくれるのは有難い。早くユナを助けなきゃ!


 魔物との戦闘は苦では無かった。ヤエも1回の攻撃は小さいが、決して弱い訳では無かった。

「やっぱり武器は手裏剣なんだな。」

「...。」

「手裏剣以外に武器は無いのか?まきびしとか、クナイとか?」

「...。」

「もしかして忍法とかは...流石に無いか。」

「無い。」

「お前、なんでそんなにニンジャに興味あんだよ?」

「団長。忍法って何ですか?」

「なっなんでも無い。ゴメンなヤエ。」

「別に。」

砦を登り続け、いよいよ最上階への扉が見えてきた。

「エイド、俺達で扉をぶち破るぞ!」

「了解!」

「大泥棒に爆破した方が良いんじゃないか?」

「その爆風でユナが怪我したらどうするんだ?」

「ライみたいに吹っ飛ぶかもな。」

「てめぇ...。後で覚えとけよ。」

俺とエイドで最後の扉を突破した。するとそこにはユナが待っていた。

新たな職業が登場しました。余談ですが、この世界では遥か昔、サムライとニンジャが共に俗世から離れて暮らしていたそうです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ