妖艶な魔女
1007年 聖炎騎士団
・スカイ17歳(∞)・フィリン26歳(12)・リーフ22歳(22)・オルボ22歳(3)・ミリィ16歳(30)・ライ15歳(40)
()は衰退期までの年数です。
酒場を後にして僕らはあの魔女を追った。あれ程の力があれば、破滅の預言から世界を救うことが出来る筈だ。
「すみません。先ほどは大変申し訳ありませんでした。御怪我はありませんでしたか?」
「何言ってんだい。それはあんたの団員にかけてやるべきだろ?」
「すっすみません。」
「ふふっ。面白いねあんた。それに可愛いとこあんじゃない。それでよく団長なんて務めてるね。」
「恥ずかしながら、団長になったのはつい最近なんです。」
「なるほどねぇ。あんたよりそこの騎士の方が威厳があるしね。」
僕とフィリンは苦笑いした。そして僕は咳払いをして話を切り替えた。
「ところでこの街には詳しいかな?僕らが休める場所を探しているんだけど。」
「広くて安全で金の掛からない物件があるよ。」
「寝込みを襲われなければ構わないよ。」
「じゃあ決まりだ。そういや名乗ってなかったね。あたしはレダ、よろしくねスカイ。」
そしてレダは僕らを案内し始めた。しかし僕は彼女に自己紹介した覚えは無い筈だが?
レダは人気の無い路地をどんどん進んで行った。オルボ達もこの道は知らなかったらしい。
「こんな場所、夜中じゃなくても通りたくねぇなぁ。」
「それよりいいのかい、あんな奴信用しちまってさ。」
「んん?財布も大事なモンも返してくれたし、いいんじゃねぇのか?」
「甘いんだよ!あんたはそんなんだから酷い目に遭うんだよ。」
「すっすまねぇ。」
「それよりあのレダって奴、只者じゃないぜ。」
「お前もそう思うか。俺も彼女は団長と同じ雰囲気を感じるんだ。」
「まさか?フィリンなら分かるが、スカイは段違いだろ。」
「確かに経験は副団長の方が上さ。でも信じられないだろうけど、団長は俺が初めて会った時から全く変わってないんだ。」
「益々ありえないね。女は化粧でいくらでも化けられるさ。」
「お前、それ彼女に聞かれたらタダじゃ済まないぞ。」
「スカイ、さっきの奴等が例の<深淵>の人間だったらどうするんだ。」
「穏便に済ませられるなら真摯に対応するさ。間違っても騎士団と闇ギルドを戦争させはしないさ。」
「オルボ達のギルドを巻き込まないかな?」
「その時は言葉でねじ伏せるさ。被害者はオルボなんだ。こっちに非は無いさ。」
レダが案内した場所は今にも崩れてしまいそうなくらいの廃屋だった。確かに広くて金が掛からないが安全ではなかった。
「これのどこが安全なんだい!」
「あら?他の場所はいつ<深淵>の連中に襲われるか分かんないよ。ここより安全な場所は無いと思うけど。」
彼女の安全とは、闇ギルドの報復から逃れられるという意味だったらしい。
「あとはあんた達でなんとかしな。これ以上は面倒見きれないよ。」
「ちょっと待ってくれ。僕らと一緒に来ないか?君が来てくれると嬉しいんだけど。」
「あらありがと。でもあたしは一人が好きで気楽なんだ。じゃあねスカイ、またどこかで会いましょ。」
そう言い残すとレダはさっさと出て行ってしまった。そしてミリィが何かをしていた。
「何やってんだぁミリィ?」
「ここが崩れないように補強すんだよ。あの女に舐められた儘じゃあたしの腹の虫が収まらないからね。オルボも手伝いな!」
「わっわかった。」
「これだから女は面倒だな。」
「ライ、お前の武器を見せてみろ。」
「えっ?いいけど」
リーフはライのハープをまじまじと見た。
「調律はちゃんと出来ているようだが、磨きが足りてないぞ。」
「弾けりゃあ良いんだよ。別に汚れてたって構わないだろ。」
「馬鹿者!武器を泣かせる者に勝利があるものか。俺が教えてやるからよく覚えとけ。」
「なんでそんな事を。」
「...。」
「わっ分かったよ。」
そして僕ら聖炎騎士団はウォルターで初めての夜を過ごした。各々武器を傍に置いて眠りに着いた。けれども僕は中々寝付けなかった。レダの事、女神レイラと妖精テトの事、そして団員達の事を考えると眠れなかった。
街が眠りに着く頃、突然時計台の鐘が鳴り始めた。
これからも新キャラが出てきます。そして他の職業も出して行きます。




