森の大火 後編
【デスクラウド レベル 08】
・体力450 ・攻撃力22列 ・素早さ8.0
特徴•••2.3巡目に死の呪い攻撃(回復封じ)
相手は高い体力と攻撃力を持ち、回復封じの呪い攻撃を仕掛けてくる。何より厄介なのは、常に列攻撃をするという事だ。
「前列は騎士・僧侶2名。中列は俺とサムライ。後列神官・冒険者。サムライは僧侶、僧侶は冒険者を支援。神官はサムライ、騎士は神官、冒険者は俺を補助してくれ。今回は長期戦となるが、回復力を持っていないから問題無い。戦闘に出ない者達は、村人達の避難を頼む!」
そして聖炎騎士団と魔物との戦闘が始まった。先手は魔物が取り、前列の3人に大ダメージを与えた。支援を受けた騎士と僧侶2人が攻撃して1巡目が終わった。俺はすぐに隊列を入れ替えて騎士は自回復を、僧侶2人は他回復を行なって魔物からのダメージが完治した。
2巡目に入り、先手はサムライが取って攻撃は急所にヒットした。そして魔物の死の呪いは俺に向けられたが、冒険者の補助のお陰でダメージを軽減出来た。俺は元々回復能力は無い為、回復封じは無意味だった。最後に冒険者の補助を受けた俺が攻撃して2巡目が終わった。俺の補助は無くなったが、まだサムライのが残っている為、俺は隊列を入れ替えなかった。後列にいる3人が回復すると、騎士が急所必中状態となった。3巡目の戦闘はサムライが軽いダメージを受け、この時点で魔物の体力はまだ6割であった。サムライの補助が無くなった事で俺は隊列を入れ替えたが、俺もサムライも回復能力は無かった。
4巡目に入り魔物が先手を取り、騎士の補助で神官は軽いダメージで済んだが、冒険者は瀕死寸前だった。2人の攻撃は冒険者が支援を受けていた為、合計で剣闘士並のダメージを与えられた。こうしてこの後、隊列を入れ替え続けて魔物にダメージを与えた事で何とか倒す事が出来た。
今回の戦いは俺は勿論、団員達に負担をかけるものとなってしまった。そして周りを見渡すと、村も森も丸焼けとなってしまった。予言は回避出来たが、村を守る事は出来なかった。騎士団の避難誘導のお陰で村人達は奇跡的に無事であった。
「聖炎騎士団様...ありがとうございました。」
「止めてください。例え魔物を倒せても、村と森が無くなってしまったのですから...。」
「良いんです。村はまた建て直す事が出来ます。森もまた、木を植える事から始めれば良いのですから...。」
「...。」
村人達は俺達が魔物を倒した事に感謝してくれた。するとあの男の声が聞こえて来た。
「私は悪くない!魔物を倒したのは、この私だ!村に火を付け、魔物を倒したのはこの私...親衛隊長のウィリアムであるぞ!!」
奴の言葉に俺の理性を保っていた糸がプツリと切れた。俺はウィリアムに向かって全力疾走し、拳に怒りを込めて奴の顔面を殴った。
「このぉ...馬鹿野朗ぉーーー!!!!」
俺の一撃は奴を吹き飛ばした。魔物との戦闘で残り僅かとなった体力を全て使い切ったかのようだった。だが俺の身体はまだ動けた。怒りが俺の身体を動かしているのであった。俺は奴に馬乗りし、胸倉を掴んで問い詰めた。
「お前!自分が何をしたのか分かっているのか!?お前がした事は、村人達の命を奪う事になっていたんだぞ!?分かっているのか!!」
「う、うるさい!私は王都の親衛隊長だぞ!?騎士団如きに手柄を横取りされてたまるか!」
「何が親衛隊長だ!?何が手柄だ!?そんな物で世界を救えるか!!」
俺はウィリアムの顔を両手で殴り続けた。団員達が俺を止めてくれた時には、奴の顔は腫れ上がっていた。
団員達がウィリアムを拘束し、他の隊員達に事情を聞いてくれている中、俺は人気の無い所で頭を冷やしているとレイラとテトが現れた。
「哀れな奴だな。まぁ、人間らしいっちゃ人間らしいな。」
「スカイ、取り敢えず王都に戻って王に報告しませんと。」
「あぁ...そうだな。」
俺達は拘束したウィリアムを連れて王都へと帰還した。親衛隊の隊員は出来る限りの復興をしてから王都へと戻ると言ってくれた。
王都へ戻ると街の中は静まり返っていた。いくら黒死病を恐れているとは言え、何人か街を歩いていてもいい筈だった。すると街の警備をしていた隊員が俺の元へと駆けつけた。
「大変ですスカイ団長!」
「どうしたんだ?落ち着いて話してみろ。」
「"死神"が..."死神"ジードが脱走しました!」
「何だって!?」
「現在王都の住民は家屋に閉じこもっております。もしも王都から逃がしてしまったら...親衛隊の信頼は地に落ちてしまう!」
隊員は慌てふためいて街の中へと消えてしまった。親衛隊長の愚行が明らかになれば、親衛隊は解隊されるだろう。俺は団員達とウィリアムを本部に向わせ、ジードが投獄されていた牢屋へと向かった。俺は心の中でこれ以上の災難が起きない事を強く願った...。
親衛隊長ウィリアムの狂行、"死神"ジードの脱走。度重なる災難が主人公に重くのしかかる。
何故"死神"が脱走出来たのか?
これ以上の災難が訪れてしまうのだろうか?
大災厄まで、あと12年!




