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聖炎騎士団、ダンジョンに挑む 前編

1073年25日目

災厄の年まであと5年になってしまった。現在の騎士団構成は、アーチャー・僧侶・冒険者・魔術師・魔女・騎士・サムライ・魔騎士1名ずつの、神官2名であった。アーチャーと僧侶は堅い絆で結ばれ、サムライと魔騎士も熱い友情の予感があった。

このまま上手く行けば2体の精霊の力を借りる事が可能になる。だが友情も恋愛も、たった1回編成を変えただけで深まったり離れたりしてしまうのであった。

俺は酒場で有益な情報が無いか常にマスターに確認している。すると今回は厄介だが有益な情報が手に入った。

「魔晶石の洞窟?」

「あぁ。魔法都市レームの東にある山脈の洞穴の事なんだが、そこに魔物が住み着いたそうなんだ。」

「けど住み着いているってだけで被害は出ていないんだろ?なら迂闊に手を出す事は無いんじゃ...。」

「ところがよ...その洞窟には、"石蛇の晶石"って呼ばれるものがあって、祈祷師と同じ力が得られるって噂だぜ。」

祈祷師と同じ...つまりは石化攻撃が出来るようになるアイテムがあるという事か!?

祈祷師は中々入団希望者として来てくれず、来たとしても衰退期を迎えている場合が多い。火中の栗を拾う事になるかもしれないが、戦力強化の為なら何でもするつもりだ。

「ありがとうマスター。また何かあったらよろしくな。」

「おうよ!あと言い忘れてたが、その洞窟じゃ普段以上に疲れるって話だぜ。せいぜい気をつけな。」


1073年120日目

レームの住民から聞いた話によると、洞窟の中には3体...ブルートキマイラ・オーガ・モルガロスが順に潜んでいるらしい。

「オーガ...ジャイアントの最上位とモルガロスか...。」

「酒場の主人の話が本当ならば、なるべくダメージを受けぬ編成にせねば。」

「そうだな。今回はピックと騎士が不調だしな...。」

「俺...気持ち悪い...。」

ピックと騎士を入り口に残し、洞窟内へと進んだ。そして魔物がまるで門番のように、俺達の行く手を塞いだ。

「奴の行動パターンは把握している!煉獄の炎が厄介だが...大したことは無い!」

初戦はツルギとリリスを控えさせ、前列に俺とサムライ、神官。中列はアーチャー・魔女・僧侶。後列に冒険者を置いた。

戦いは煉獄の炎によるダメージのみで殆どの無傷で終わった。しかしダメージを受けた団員の疲労度は確かに普段以上であった。

「大丈夫か!?」

「大丈夫さね。けど...これ以上はマズイかも...。」

俺は幾らダメージを受けても平気だったが、只でさえ体力の低いはあと1歩で不調になりそうだった。


【オーガ 巨人族 レベル8】

・体力400 ・攻撃力14 ・素早さ 6.5 ・回復力15 ・初回防御力13×2

特徴•••怒りの一撃(21〜28)・力を溜めた後攻撃力2倍


高い攻撃力と回復力、そして攻撃を2度防ぐ。モルガロスを前に戦うには相手が悪かった。

「ツルギ、リリス...奴には精霊の力を使う事も考えようと思う。」

「モルガロスはどうする!?」

「確かにあれを相手する前に精霊の力を借りるのはマズイかもしれない。けどオーガからダメージを受けて、次のモルガロス戦で不調のまま戦うのはもっとマズイ。」

「してスカイ殿、どのようにするのだ...?」

「後列に俺とツルギ。中列は僧侶・魔術師。前列はリリス・魔騎士・アーチャーだ。」

「!?いつもと逆だな。それにアーチャーが前に出るなんて...」

「あぁ。奴が力を溜めるときに一気に攻める。だから俺らが前に出た時が勝負だ。」

「御意!」

戦闘が始まり、先手はアーチャーが取った。しかし至近距離の攻撃力が低い彼の攻撃は、魔物の防御を通さなかった。続けてリリスが魔術師の補助を受けて攻撃した。今度は魔物の防御力を超えた為、ダメージを与えられた。最後に魔騎士が僧侶の支援を受けて攻撃し、魔物の攻撃はアーチャーに向けられた。

1巡目の戦闘が終わると魔物が雄叫びを上げた。次は怒りの一撃だと分かった俺は直ぐにリリス達を後退させた。双方の回復し、今度は魔物が先手は取った。攻撃は僧侶に向けられ、瀕死のダメージを受けた。ツルギの支援があったとは言え、2人の攻撃は魔物に擦り傷程度のダメージしか与えられず2巡目が終わった。。

そして俺とツルギが前になり、勝負の時が来た。ツルギが魔騎士の支援を受けて攻撃し、アーチャーが弓で攻撃した。最後に俺がリリスの支援を受けて攻撃した所で3巡目が終わった。

魔物はさっき溜めた力を必死に抑えていた。あれを喰らえばツルギは一溜まりも無い!俺はアーチャーと僧侶に指示を出し、2人は詠唱した。

すると頭上に現れた魔法陣から可愛らしい妖精エアリーが現れ、光の粒子を魔物目掛けて放った。そして俺とツルギにも光の粒子を放つと、不思議と力が湧いて来た。ツルギの攻撃は当に会心の一撃であり、アーチャーの後に続いた俺の攻撃もかなりの一撃だった。何とか魔物を倒せたが、これで終わりではなかった。

「スカイ殿、今の戦闘でアーチャーと僧侶が不調になってしまわれたぞ。」

「次はモルガロスか...切り札の精霊はもう使えない...皆!あと一息だ!」

俺達は更に洞窟の奥へと進み、いよいよ最後の魔物...モルガロスとの戦いに挑む。

(願)

ほぼ一方通行の洞窟をダンジョンと呼んで良いか分かりませんが、ご了承下さい。

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