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聖炎騎士団 対 呪われた騎士団

【山賊団 レベル4】

前列•••戦士2名 ・剣闘士1名

中列•••神官3名 ・誘惑者


山賊団のリーダーとも言える誘惑者は、今までの魔物に比べればかわいいくらいの能力であった。だが問題は前列の3人だ。操られているせいか、3人の素早さは最低であった。しかしただでさえ体力の高い3人に援護力に長けた神官が加わると、鉄壁というくらいの肉の壁であった。

「魔物を倒す為には、前列の3人を倒さなきゃならない...。皆、断腸の思いで戦うぞ!

前列は俺とツルギ、ピック。中列はリリス、アーチャー、魔術師、冒険者だ。

リリスはピックを、魔術師はツルギ、冒険者は俺を援護してくれ!」

「御意。」

「分かった。」

「俺やるぞ!」


そして俺達聖炎騎士団と、呪われた騎士団こと山賊団<鉄拳>との戦いが始まった。

先手は絶好調のピックから始まり、戦士に向けられた。神官の援護があったとは言え、リリスの支援を受けたピックの攻撃は戦士の体力を瀕死まで追い込んだ。次にツルギの攻撃は剣闘士に向かった。こちらも体力を瀕死にまで追い込んだ。次にアーチャーの攻撃は瀕死の戦士に命中し、やっと1人倒す事が出来た。敵とは言え、戦死者を出してしまった事に心が痛むが、それは皆同じであった。最後に俺の攻撃はもう1人の戦士に命中し、こちらは半分くらいしかダメージを与えられなかった。

そして次は山賊団の攻撃が来た。戦士の攻撃はピックに向かったが、リリスの援護で無傷で済んだ。そして剣闘士の攻撃は俺に向けられたが、冒険者の援護で軽減された。

1巡目が終わり、お互いに隊列を変える事無く2巡目に突入した。ピックの攻撃で戦士が倒れ、ツルギの攻撃で剣闘士が倒れた事で、漸く魔物へと攻撃が通るようになった。前列がいない時に中列が受けるダメージは2倍になる為、攻撃が当たれば戦闘はその時点で終わる。アーチャーの攻撃は神官の1人に命中し、最後は俺の攻撃が誘惑者に向かった事で戦闘は終結した。


生き残った山賊団の一員である神官達に事情を聞いたところ、彼女達は巡礼の旅の途中で戦士達に遭遇し、例の誘惑者に操られてしまったらしい。予言を回避する為とは言え、罪の無い人達を殺めてしまった事に、俺達は黙祷を捧げた。

「聖炎騎士団の皆様、私達を魔物の呪縛から解放して頂きありがとうございます。魔物に操られていたとは言え、犯してしまった罪を償う為にこの街の復興に努めてます。」

「そうですか...。どうかお気をつけて。」

俺達は彼女達と別れると、王都への帰還することにした。魔物によるダメージではなく、同じ人間同士を相手にした事の精神的苦痛が重くのしかかった。

「大丈夫でござるか?スカイ殿...。」

「あぁ。今までの戦いに比べればこんなに楽な勝ち方は無い。まさかあんな弱い魔物がいたなんてな!」

「...。」

「...ごめん。やっぱ無理だわ。皆に弱い所を見せられないから、虚勢を張ってみたけど...。俺には出来ないや。」

「スカイ殿...度が過ぎる虚勢は、見るに堪えぬ。」

「ごめん...ツルギ...。」

「王都からここまで結構距離があったぞ。今のお前では、途中で倒れてしまうぞ。」

リリスが俺の心労を心配してくれた。とは言え馬車がある村へは少なくとも20日間かかる道のりだし、幾ら魔法でも瞬間移動なんてものは存在しない。するとピックが何かを見つけたようだった。

「おーい!何かキラキラしたのがあるぞー!」


ピックの案内で来てみると、確かにキラキラした輪っかがそこにあった。

「これは一体...。」

「スカイ殿、これは若しや...妖精の道では!?」

「妖精の道?」

「私も聞いた事がある。不特定の場所に不定期に現れ、通った者は山々を超えられると聞く。」

「俺昔ペッケとポーと一緒に通った。知らない場所行けて楽しかった!」

リリスとピックの話が本当なら、ここまで数十日かかった道のりを一瞬で超えられる。今の俺には当に渡りに船だった。

「皆!この道を通って王都へ帰るぞ。帰ったら皆ゆっくり身体と心を休ませてくれ!」

俺達は王都へ戻る事を願い、勢いよく輪の中をくぐった。


1070年 聖炎騎士団

・スカイ 17歳(∞)・ツルギ46歳(8)・リリス29歳(8)ピック23歳(12)

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