#7
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悠真は夢を見ていた。
真っ暗闇の中、たった1人で途方に暮れていた。
退屈。困惑。閉塞。空虚。
矢も盾もたまらず悠真は『命』を作り始めた。
寂しさを紛らわせるためだった。
『命』は最初から五感を有していたがそれを統合する脳は小さかった。
コストが浮いたので悠真は同じ『命』を量産した。
潤沢なコストを分散させて『命』は無数の『命』を爆発的に生み出した。
量がすべてだった。
急速に増え、急速に適応し、環境の変化を乗り越える。
しかし量は混沌を生み、資源を食い尽くし、『命』同士、互いに大規模な争奪戦を始めてしまった。
悠真は慌てて別の『命』を作った。
コストを一元管理し、少ない『命』に多大な投資をした。
巨大な脳を持ち、エネルギーを効率よく消費する『命』は質が高く、安定し、長期的に繁栄した。
しかし質は柔軟性を失い、突然の変化に耐えられず、硬直し、進化が止まってしまった。
悠真は唖然とした。
失敗した。どちらに転んでも詰んでしまった。
二つの『次元』に混乱が生まれ、そこから弾き出されまいと悠真が両手を伸ばした瞬間、
二つの世界が衝突した。
『量』の混沌が『質』の安定を飲み込み、『質』の秩序が『量』の多様性を圧殺した。
『量』と『質』は互いに敵と見なし壮絶な大戦争を始めた。
『次元』は炎上し、『命』は絶叫し、すべてが灰になった。
何もかも失われ、再度悠真は真っ暗闇の中、たった1人で途方に暮れていた。
退屈。困惑。閉塞。空虚。
寂しさに押しつぶされそうになる。
また一からやり直し?
悠真は呆然としていた。
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