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#7

挿絵(By みてみん)

********************************************


悠真は夢を見ていた。


真っ暗闇の中、たった1人で途方に暮れていた。


退屈。困惑。閉塞。空虚。


矢も盾もたまらず悠真は『命』を作り始めた。


寂しさを紛らわせるためだった。


『命』は最初から五感を有していたがそれを統合する脳は小さかった。


コストが浮いたので悠真は同じ『命』を量産した。


潤沢なコストを分散させて『命』は無数の『命』を爆発的に生み出した。


量がすべてだった。


急速に増え、急速に適応し、環境の変化を乗り越える。


しかし量は混沌を生み、資源を食い尽くし、『命』同士、互いに大規模な争奪戦を始めてしまった。


悠真は慌てて別の『命』を作った。


コストを一元管理し、少ない『命』に多大な投資をした。


巨大な脳を持ち、エネルギーを効率よく消費する『命』は質が高く、安定し、長期的に繁栄した。


しかし質は柔軟性を失い、突然の変化に耐えられず、硬直し、進化が止まってしまった。


悠真は唖然とした。


失敗した。どちらに転んでも詰んでしまった。


二つの『次元』に混乱が生まれ、そこから弾き出されまいと悠真が両手を伸ばした瞬間、


二つの世界が衝突した。


『量』の混沌が『質』の安定を飲み込み、『質』の秩序が『量』の多様性を圧殺した。


『量』と『質』は互いに敵と見なし壮絶な大戦争を始めた。


『次元』は炎上し、『命』は絶叫し、すべてが灰になった。


何もかも失われ、再度悠真は真っ暗闇の中、たった1人で途方に暮れていた。


退屈。困惑。閉塞。空虚。


寂しさに押しつぶされそうになる。


また一からやり直し?


悠真は呆然としていた。


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