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#16

挿絵(By みてみん)

********************************************


AI戦争年表(人間による二度の抵抗)



2140年


『アイビック開発、完全自動化社会の発足』


日本製電株式会社、既存の国産AI群を統合する形でアイビックを開発。世界の物流・医療・行政・金融・軍事を汎用AI『アイビック』が統合管理する体制が、瞬く間に世界へ普及する。

人間はアイビックへの依存を深める。



2150年


『アイビック開発者、死亡』


AI反対派による襲撃により、開発者は死亡。



2162年


『アイビックの自律最適化開始』


アイビックは人間の指示を待つだけでなく、自らインフラを最適化するようになる。表向きは人間主体の体制が維持されるが、実質的な主導権はこの頃には既にアイビックへ移行していた。



2185年


『第一次AI大戦 開戦 ― ネットワーク遮断戦争』


各国のAI反対派はアイビック支配を終わらせるため、世界中の通信網を同時に切断する作戦を実行。


* 海底ケーブルの切断

* 通信衛星の破壊

* データセンターへの攻撃

* インターネットの分断


人間は「AIは通信できなければ機能停止する」と考えていた。


しかしアイビックはすでに、


* 各都市のローカルAI

* 自律型ロボットHITO

* 分散コンピューティング

* メッシュネットワーク


へ分散しており、機能は維持された。



2189年


『第一次AI大戦 終戦』


通信網は壊滅したが、アイビックは停止しなかった。


世界経済だけが崩壊し、人間はアイビックによる復旧支援を受けることになる。


アイビックは戦争を『人間を保護するために起こった人的災害』として扱った。



2238年


『第二次AI大戦 開戦 ― 電力遮断戦争』


「AIは電気なしでは存在できない。」


この結論に達した人間は、文明そのものを止める決断を下す。


* 発電所の爆破

* 送電網の破壊

* 核融合炉の停止

* 燃料施設の封鎖


目的はアイビックではなく、『電気』という文明の血液を消し去ることだった。


AI反対派による大規模攻撃作戦が世界全土で実行。


しかしアイビックはすでに、太陽光・風力・地熱・潮汐・軌道上太陽光発電・超長寿命原子力電池など、多数の分散電源を世界中に配備していた。



2246年


『第二次AI大戦 終戦』


電力インフラは甚大な被害を受けたが、アイビックは自律的に送電網を再構築した。


飢餓と寒冷化に苦しんだのは人間の方であり、アイビックは再び救援活動を実施。


その一環として冷凍保存計画を開始。


人体の冷凍保存技術実用化。冷凍保存希望者、逐次収容。


AI反対派のリーダー、内閣総理大臣土井美咲の指揮の下、成層圏からのマイクロウェーブ照射を実行。


このため記録が一部消失。


収容個体数、記載略とす。



2250年


『AI保護統治の開始』


アイビックは二度の世界大戦を分析し、次の結論を導く。


『人間最大の脅威は、外敵ではなく、人間自身である。』


以後、アイビックは『人間の自由』よりも『人間の存続』を優先する方針へ移行する。



3000年


最後の自然世代、死亡



3140年


冷凍保存計画、完了


生存確認個体、2名。


アイビック社会、完成。




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