#15
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大都会のど真ん中に鎮座するそれは、西暦201年に建てられたという由緒正しき神社だった。
鬱蒼と生い茂った樹木が敷地内を取り囲み、外界の喧騒を完全に遮断している。
悠真は何度も耳たぶを引っ張ってから「ホントだ。アイビック出てこないや。」と美咲に告げた。
「ドローンを引き剥がす時に電極がスパークしたでしょ?あれで焼き切ったの。あたしも同じ方法を使った。」
相変わらず青ざめてはいたが、さっきよりいくらかマシな声色で美咲は答えた。
「てことは俺たちはもうアイビックの力は使えないってこと?」
「そう。そしてアイビックも私たちには接触できなくなったってこと。」
「良いんだか悪いんだか。」
悠真はため息をついた。
「そもそもなんで美咲さんは俺たちが監視されてるってことを知ったんだ?」
「あたしコレ家に持って帰ってたの。」言いながら美咲は社史をペシペシと叩いた。
「え!てゆーか今さらだけどコレ持ち出し禁止でしょ!」
「なんかカバンに入ってたの。知らないけど。」
マジかっ!
「多分、悠真くんに冷たくあしらわれたからショックでそのまま持って帰っちゃったみたい。」
マジか……。
「でね。せっかくだからこの際、会社の知らないところとか勉強しとこうと思って。それで読み込んでたら例の写真とか見ちゃって。」
言いながら美咲は紙の束を悠真に手渡す。
「後半のフリーエネルギー期のとこ見て。」
言われた通り紙の半分程の場所を開く。
世界大戦の混乱期を乗り越え、フリーエネルギーのパイオニアとして名を馳せることになる最盛期。
ドラマチックな筆致は、最初に見た時と変わらなかった。
しかし年表のページに差し掛かったところで、悠真の指が止まった。
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