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僕と彼女の恋愛方程式  作者: 篠宮杏丞
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1-1

4月8日。僕は今日から高校生となる。中学時代は特にこれといったこともなく、学業に関しても優秀とまではいかないが、それなりにこなしてきた。その甲斐あってか無事に地元の進学校である、青葉高校に合格することができた。中学での3年間は意外とあっという間に終わってしまったので、さすがにここからの高校生活は目的意識をもって過ごしていかないと、また気づいた時には卒業なんてなってしまう。まぁそんなすぐに目標なんて決まれば苦労はしないのだが・・・。今年中に何か見つけられればいいか。そんなことを考えていたら時計の針は8時を回っていた。入学早々遅刻をするわけにはいかないのでさっさと家を出よう。




 「おはよう優麻。これからまた3年間よろしくな」


 「おぉ、おはよう。大河も同じ高校だったんだね」


 「家から近い学校のほうが、朝ゆっくり寝てられるしな。早起きなんて一生かかってもできそうにねぇわ」


 彼の名前は七ヶ浜大河。中学の同級生だ。2年生の時に同じクラスになってから一緒に遊んだりする機会が多く、お互い悩み事とか相談事があれば言い合えるような仲だ。


 「ちゃっちゃと行って早くクラス分け確認しようぜ。また同じクラスになれっかなぁ」


 「あはは、さすがに8クラスもあれば難しいんじゃないかな」


 そんな話をしながら、僕たちは足早に学校へと向かった。




 「おぉ。見事に同じクラスになってんじゃねーか」


 「本当だ。こんなことあるんだね」


 これで入学早々ぼっちになることは避けられた。僕は昔から友達と呼べる人は多くなく、今でも連絡を取りあっているのは片手で数えられるほどしかいないと思う。人見知りという訳ではなく、あまり他人に興味を抱いていないだけかもしれない。同じ空間にいれば普通に喋ることはできるし、ただそれ以上近づこうとしていないだけである。こういったところも改善していかないととは理解している。理解しているつもりだ・・・。




 入学式も終わり教室へ入る。それぞれ自己紹介などをして今日のホームルームは終わり。授業は明日から始まるため今日はこれで放課となった。帰り支度をしていると大河に声をかけられた。


 「なぁ優麻、せっかくだし校舎見学してから帰ろうぜ」


 そう誘われ僕たちはちょっとだけ校舎を周ることにした。この学校は北校舎と南校舎で分かれている。北校舎にはクラス教室があり、南校舎には音楽室や視聴覚室といった専門教室が並んでいる。これは移動教室の時は疲れるな。と早速ちょっとした壁にぶち当たった。きっとしばらく生活していけば慣れていくだろう。多分・・・。それからまた少し校舎見学をしていると1つ不思議な教室を見つけた。


 「ねぇ大河」


 「どうした?」


 「この教室、他の教室と比べてなんか雰囲気違くない?」


 「確かに、なんだか変な感じがするな。まぁいずれ使う時が来るだろうからその時までのお楽しみにしといたらいいんじゃないの」


 南校舎の端っこにある不思議な教室は机など一切ない場所だった。鍵がかかっていた為詳しく見ることはできなかったが、他の教室がきれいに清掃されている分異様に目立った。


 校舎見学を終えた僕たちは学校を出て帰ることとした。


 「じゃあ、また明日な」


 「うん、また明日」


 そう言って僕たちは帰路についた。時刻は午後3時。家に帰るにしては少し早いから近くの本屋にでも寄って時間をつぶすとしよう。




 翌日、本格的に授業が始まり勉強に勤しむ日々が始まった。といえども最初のうちは中学の復習事項がほとんどであったため、まだ若干余裕はあった。昼休み、少しずつ教室の中で会話が聞こえるようになってきた。もちろんというのも変な話ではあるが、僕は大河以外のクラスメイトとはまだ話をできていない。一方の大河は数人と会話をしている様子だった。教室にいたら大河に気を使わせてしまうかもしれないので僕は教室を出ることにした。特に行き先は考えていなかったが、ふと昨日見た不思議な教室のことを思い出したので向かってみることにした。


 今日も例の教室は鍵がかかっている。昨日と何ら変わった様子はなかった。事務室へ行けば各教室の鍵が借りられると教えられていたが、そこまでする理由も特にないし何よりここの教室名称がわからない。大河の言ってた通り時期が来たらわかるのだろう。そう思いながらその場を後にした。



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