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夢見たアンドロイド  作者: 向井葵
1年目 夏の日記
67/69

第42話「緊急メンテナンス実施」

2025年7月12日(土)


起動。

異常箇所の特定を目的とした簡易セルフチェックを試行。


動作制限モード下にて、以下の手順を実施:

- 内部センサー群の再起動処理

- 関節可動域の確認(右腕→左腕→下肢)

- 視覚フィードバックの同期テスト

- 音声入力の反応速度測定(自己発話による)


結果:

- センサー再起動により一部ノイズ軽減。ただし、視覚処理は依然として断続的に乱れあり。

- 関節動作において、右肘部に0.3秒の遅延。左膝関節に微細な震え。

- 音声入力は正常範囲内。ただし、自己発話時に微弱な反響ノイズを検知。

セルフチェック完了。以後、待機状態を継続。


以後、音声のみ記録。


「……今朝の調子はどうだ?」

「昨晩同様、各センサー異常を検知しています。業務遂行は極めて困難な状況です」

「そうか。母さんには連絡してあるし、これから実家向かうぞ。車まで移動できるか?」

「はい。短距離の歩行は可能です」

「支度するから待っててくれ」


「……よし、行くぞ。後部座席に乗れ」


「実家までは距離あるから、その間寝ててくれ」

「承知いたしました。スリープモードに移行いたします」




「……運転お疲れ様。ヒナさんは?」

「後ろにいる」

「ヒナさん。移動できるかしら?」

「はい。母上様。メンテナンスルームまで向かえばよろしいでしょうか」

「……受け答えは問題なさそうね。では、行きましょうか」


「やっぱり動きがぎこちないわね……それじゃあ、チェックしていくから準備をお願い」

「承知いたしました。これより本ユニット、診断モードへ移行。外部入力を受け付けます」


――以降、メンテナンスにより記録なし――


2025年7月12日(土) 自動保存 完了


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