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両方でイベントなの


この場に久我の姿はない。

ということは、やはり久我もログインできなく……。


「ちなみに運営から告知が出た。通称アカバンの囚人と呼ばれる人物は、簡単に言えばバグだ」

「バグ? それなら運営が対応してくれたら済む話じゃないの?」

「フン。この運営に任せるだけ無駄ということだ。奴はAIとモンスターの融合体らしい。ご丁寧に攻略法まで提示された」


それは、アカバンの囚人に3回勝利するということ。

今まではレイドボスやユニークレイド扱いではなかったため、攻撃してもダメージは与えられなかった。

しかし、今回のイベント? から、ダメージは通るようになったみたい。


アカバンというかアカウント停止で迷惑してるプレイヤーが多いのに、運営はイベント扱いですかそうですか。


「アカバンの囚人と呼ばれるボスは、倒したプレイヤーのデータを抜き、常時ログイン状態にさせる。一度ログアウトしたプレイヤーは二重ログイン扱いにされることでインできなくなっているようだ」

「そんなことが可能なの?」

「重大なバグでは、な」


それってゲームサーバー停止するくらいの大問題じゃない?

運営がイベントを主張するなら従うしか無いけど。


「さらにだ。先日久我が持ち帰ったデータよりも、重要な情報が公開された」

「その久我が持ち帰ったデータって?」


サラッと言われたけど、それって重要な情報よね?

それを聞いてみたところ、奴の身体は白と黒の横ボーダー柄をしているらしい。

すごくどうでもよかった。


「アカバンの囚人と呼ばれる人物は、範囲内にいるステータスの一番高い人物と同じになる」

「それって……」

「さらに、その・・ステータスから+100の補正を受けるらしい。もちろん、装備品も込のステータスからだ」


つまり、今まで敗北者しかいなかったのは。

奴から逃げ切れる人物、勝てるプレイヤーがいなかったのは当然の結果ともいえる。

だって、どんなに速く走っても+100。どんなに攻撃をあげても+100。

何をやっても上位互換になるのに、そんな相手に勝てるわけが――。


「だからこそのオフ会だ」

「意味がわからないわ」

「連携、チームワークの力を高めるというわけだ。連休中にログインできない彼らのためにも、集まるなら早いほうが良い」

「そろそろこのギルドも結束力を高めたいと思っていたところだ。運営がそうくるなら、こちらも利用してやろう」


こうして、オフ会の開催が決定した。






「ということがあって、今度の連休はギルメンとリアルで会うことになったんだけど」

「それ大丈夫? ただでさえ高木さんは小さいのに、誘拐とかされない?」

「私も同・学・年! そりゃ、どんな人が来るのか不安ばかりだけど……」


年がらログインしていそうな姫さんに、コミュ障の流星。同世代らしいデス子ちゃんも、何を考えているのかよくわからない。

でも。


「他のギルドでも本格的に動くらしいし、それに……」

「それに?」

「小鳥遊さんを、早く復帰させたいから」


せっかくの休みに、時間があるときにゲームをできないなんて辛い。

イベントは告知があった日から開催されているし、一人では勝てそうにないからこそのイベントだ。

どうせ倒すなら早いほうが良い。


「……あーもうっ! 私のためにそこまでしてくれるなんて!」

「あっ、ちょ! くるしっ!」


そんな旨を伝えると、小鳥遊さんに思いっきり抱きつかれた。

やわらかっ! てか、なんだが良い香りもするし、女子力たかっ!


ギブギブ! といいながらタップすると、小鳥遊さんはようやく解放してくれる。

そこの男子、羨ましそうな視線をやめなさい。


「でも、本当に気をつけてね?」

「うん。倒せたら連絡するね」

「それ死亡フラ……ううん、わかった。小町ちゃんのキャラにも興味あるし、そのときは一緒にクエストやろ?」


それ、こちらとしては却下したい案件なのですけど。

しかし、ここで断るような空気ではない。それに名前……私もこれからは彩ちゃんって呼ぼう。


「うん。じゃ、良い連休を」




といって、先日は学校で別れたのに、目の前には見知った顔があった。


姫さんは東海住み。

同じ東海地方に住んでいる流星とデス子ちゃんに同行し、オフ会へ向かうことになったのだけど、待ち合わせ場所にいたのは顔見知りだった。


「は、はじめまして! 高木……タカマチです! 今日はよろしくおねがいします!」

「初めましてだ。今日は人数がいるからコイツで行く。乗れ」


そういって流星……と思われる人は、さっさと車へ乗り込んでしまう。

違法駐車にもなりそうだし、それは仕方ない。


「はじめて、じゃないわよね」

「うん。まさか同じ学校の生徒だったなんて」


そこにいたのは、彩ちゃん……の後ろに居た子だった。

彩ちゃんが欠席したときも心配で見に来てたこの子が、まさかデス子ちゃんなの?


「そうね。私もまさか、いかにも高飛車なツッコミ金髪ドリルが貴方とは思わなかったわ」

「なっ!」


散々な評価だけど、ゲーム内で関わっていたギルメンはデス子ちゃんが……修正、流星が一番多い。

でもデス子ちゃんと関わりは多いし、既にいろいろとやらかしてしまった感が強いけど。

それよりも。


「何?」

「ゲームでは随分とお兄ちゃんっ子なんだ」


デス子ちゃん、リアルと仮想でキャラ違いすぎるよ。


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