↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の愛しい吸血姫  作者: 大成ケンジ
第二幕―最強の妖魔――
PR
92/170

第二章 嫉妬と誤解【9】

放課後を迎えて。



「……」



「どうしてそんな、彼女に振られた男子高校生のような空気を纏って、私の教室前にいるんだ、お前は」



鞄を持った李桜が教室から出てくるや否や、的確過ぎると言っても過言ではない僕の様子を指摘した。



あぁ、そうとも。



今の僕の心境はまさに李桜が言った通り。



帰りのSHRが終わって、僕はアリーシアと一緒に帰ろうと思った。



この僕の行動は普通だ。



だって、一緒の家に住んでいるんだから。



帰るべき場所は一緒だろう?



だったら、一緒に帰ることにおかしいことなんてあるわけがない。



そう思って、アリーシアを誘うために、席を立った瞬間、そこにはもうアリーシアはいなかった。



思わず自分の目を疑ったよね。



だって、本当に一瞬の出来事だったんだから。



僕が席を立つ、それこそ一秒にも満たない動作の間に、アリーシアは消えていたんだ。



いや、きちんとありのまま起きた出来事を言うのであれば、連れていかれた、というのが正しい。



だれに?



考える必要もない。



僕が治めるクラスの生徒たちに、だ。



男女の軍勢が、それこそ全員人間離れした――たとえば僕のような、使徒になることで肉体が強化された人間のような――素早さでアリーシアを拉致していったのだ。



教室に残っていたクラスメイトの話では、昼休みの間に、僕を除いた面々で、放課後、アリーシアのために学校の中を案内しようという話になって、選抜された十数名がアリーシアを案内することになっていたらしい。



そこで疑問に思うわけだ、僕は。



僕は、このクラスの委員長である。



もう一度言う。



僕は、このクラスの委員長である。



にも関わらず、僕を蚊帳の外に放って、そんな楽しそうなことを勝手にやるだなんて、信じられない。



なんだ、これは。



内乱か? クーデターか? 下剋上時代の幕開けか?



もしかしたら僕は、自分が思っている以上にクラスでは慕われていないのかもしれない。



それが今の僕を生み出すことになっているが、もっと大きな要因となっているのはアリーシアの行動だ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。