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僕の愛しい吸血姫  作者: 大成ケンジ
第二幕―最強の妖魔――
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第一章 学校デビュー【1】

あの日。



僕が吸血鬼、アリーシアに血を吸われ、使徒になったあの日から、一カ月ばかりが過ぎた。



響子が家に戻って来て、アリーシアと睨み合いを繰り広げたり、李桜に襲われ、左腕を燃やされたり。



そして、アリーシアと僕は彼の想いを知ったり。



そんなことが、たった一月の間にあって。



今、季節は初夏を迎えようとしていた。



起床した僕は、いつものようにベッドを這い出て、居間に向かった。



寝惚け眼で居間に入ると、そこには彼女の姿がない。



「あれ、李桜は?」



そう、李桜の姿がないのだ。



彼女は僕とアリーシアの保護観察官として、この伊浪家で暮らしている。



仕事で海外にいる両親の部屋を使ってもらっているんだけど、朝の居間に彼女の姿はなかった。



おかしいな。



李桜がうちで暮らし始めてから数日、彼女が僕よりも遅くにやってくるなんてことはなかったのに。



「天川さんなら、アリーシアさんと先に出ましたよ」



僕の疑問の声に、響子が答えた。



響子は、彼女が通う女子高のセーラー服の上にエプロンを身につけて、どうやら朝食の用意をしていたらしい。



はて、先に出たっていうのはどういうことだ?



しかも、アリーシアも一緒っていうのがよくわからない。



アリーシアはうちの中で、最も朝が遅い。



下手をすれば、僕たちが出かけた後に起きることもあるらしいし。



少し前までは一緒に寝ていたけど、うちの(自称)風紀委員こと響子のお達しもあって、アリーシアは現在、父さんの書斎で寝ている。





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