第十八話 便利商店
ある休日の日の午後。
明里は、近所を散歩していた。
特に行き先を決めずに、ぶらぶらと歩く。
そして、当たり前のように現れる、霧。
異界への入口。その霧に包まれる。
霧が晴れると、そこには一軒のコンビニエンスストアがあった。
異界への興味から、明里は中に入ってみることにした。
少し薄暗い店内、店員や買い物客の姿はない。
品揃えに、違和感がある。
今ではほとんど見られなくなった、ビールの大瓶が置いてある。
それに気がつくと、他にも発見があった。
80円で売られているおにぎり、おまけつきのお菓子、10円で回せるガムマシン、カウンター横のシャーベットの機械、店内調理のメニュー表。
違和感は、懐かしさだった。
明里が子供の頃通ったコンビニが、そこにあった。
危険はなさそうだと判断して、明里は店内を物色する。
かごを片手に、懐かしさを感じる商品の数々をかごに放り込んでいく。
最後に、レジにかごを置く。
店員が出てきて会計をしてくれないかと思って待ったが、そんなことはなく。
明里は、かごをそのままに、コンビニを出た。
コンビニ周辺は、一帯が霧に包まれていた。
その霧に、入っていく。
気がつくと、明里はいつも行くコンビニの目の前にいた。
入店し、先程までの郷愁溢れる買い物との差を感じながら、店内を巡った。
昔は昔で、今は今で、いいところがあるな。
それが、明里の感想だった。
その後、明里は買い物を済ませ、自宅に帰った。
今日の出来事は、これでおしまい。
果たして、『次』は、どこに行くのだろうか。
それは、今はまだ、わからない。




