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春の灯―ハルノヒ―  作者: 絲瀬


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会うまでの時間

三日後。


夕方から、四人で会う事になっていたが、梨紗とは早めに集合していた。


二人は歩きながら、よく行くカフェに向かう。


「梨紗、今日来てくれてありがとう」

「待って、私の方こそありがとう」


梨紗は、人気アイドルさながらのルックスをしている。身長も150cm未満で、同性の実希でも可愛くて仕方のない存在だ。


とはいえ、実希には少し不安もあった。


梨紗も、前の彼氏の時に散々傷ついている。

その横で何度も、その姿を見てきた。

いくらイケメンでも、梨紗を傷つけそうな人だったらどうしよう。


そう思っていたけれど、テンションの高い梨紗に胸の内を明かすのは野暮かも……と言わずにいた。



「ねぇ実希〜、あんなにかっこいい人いるんだね」

「ね。私も写真きたときびっくりした」

「実希の彼氏もかっこよくなかった?」

「うーん。顔はイケメンだと、思う。顔は」

「あぁ、出会った時変人だったもんね」

「そうなんだよ。もし今日迷惑かけたらごめん。遠慮なく言ってね」

「了解」



梨紗には、付き合った頃から泰生の話を明かしていた。

出会ってからと、消息不明山籠り事件も、元彼の件も全て。



カフェに着いて休憩していると、梨紗が切り出した。


「こんなの実希に言っていいか分からないけどさ」

「うん」

「泰生さんって、ちょっと変じゃん」

「変だね」

「それを聞いてるから、その友達ってちょっとだけ心配だったんだよね」


梨紗は申し訳なさそうに笑った。


「大丈夫、それ私も思ったから」


実希はそこで自分の本音を話した。


「電話でも一瞬だったし、私も初めて会うからさ……もし実際変な人だったり、嫌だなって思ったら、ちゃんと言ってね。泰生も含めて」


元彼の話は出さなかったが、梨紗にはもしかしたら伝わっていたのかもしれない。


梨紗が何かを思い出した様な表情をしてから、目をゆっくり瞑って、優しく笑った。



「大丈夫。その時は、二人で飲みに切り替えよ!」

「そうだね、そうしよっか」


二人で笑い合う。

その後も他愛もない話をしながら、集合時間がくるのを待った。

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