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泰生の親友
「もしもし。どうしたの?」
しばらくコール音が鳴った後、電話に出た泰生。
「ごめん、寝てた?」
「ううん、電車乗ってた」
「あっ、ごめん。後で掛け直すよ」
「いや、もう駅着いて降りたから大丈夫」
普段、干渉しすぎないスタイルが二人に合っているが、こういう時だけは不便だなと感じる実希。
「で、どうしたの?」
「あっ、うん。あのね、友達に紹介の話持って行くのに顔が知らないと友達も嫌かなって思ってさ。親友さんの写真とかないかな?」
「あー、言われてみればそうだな。すまん。送っていいか聞いてみるよ」
「わかった、じゃあまた連絡……」
実希がそう言いかけたが、電話の向こうで何やら声がしていた。
切らずに少し待っていると、突然知らない男の人の声がした。
「こんばんは」
誰!? と一瞬焦ったが、瞬時にその親友だと把握した実希。
「あっ、こんばんは。はじめまして、実希です」
「はじめまして、康介って言います。いきなり変なこと頼んですみません」
実希は、思ったよりしっかりしている相手に少しホッとした。
もしも、出会った頃の泰生の様な人だったら……という不安があったからだ。




