↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
春の灯―ハルノヒ―  作者: 絲瀬


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
14/41

小さなコト

泰生が予約した店に着くと、『馬刺し』の文字が見えた。

この前の居酒屋で、『馬刺しの美味しい店を探している』と話したことを覚えていたのだ。



「うっそ……まじで言ってる?」

「うん。実希ちゃん食べたがってたから」

「最高過ぎる! ありがとう」

「どういたしまして」


早速店に入る二人。

小洒落過ぎず、実希の好きな雰囲気だった。


二人で昼に食事を取っていたときに、好きな店の雰囲気を話したことがある。


実希にとっては何でもない会話を、しっかりと拾ってくれている泰生に、少し見方が変わり始めていた。



「泰生、すごいね」

「何が?」

「何かヘラヘラしてる様に見えて、ちゃんと覚えてる」


実希がそう言うと、泰生が照れ笑いを浮かべる。


「とりあえず注文しようか」


泰生は、照れ笑いを誤魔化すかのように注文をしだす。

そして、お酒を頼みだした泰生に、実希は驚いた。


「えっ、お酒苦手なんじゃないの?」

「うん、そうだよ?」

「何でお酒頼んだの」

「一杯だけ、実希ちゃんに付き合いたかったから。自分でも飲めるやつにした」

「無理しないでよ」


自分のために、そう考えると嬉しい。けど、アルコールが苦手な人に無理して付き合わせたくない。そもそも何故……。

そう考えているのが顔に出ているのか、泰生は優しく笑った。


「心配すんな。俺がしたくてやってるし、自分の限界分かってるから一杯だけ付き合わせてよ」


「うん……わかった」


そう言われても、実希の性格上気にしてしまうのが本音だ。

そんな実希を見て、泰生が言葉を続ける。


「それに、さ。話したいことがあるって言ったでしょ。ダサいけど、多分俺、シラフでは言えないから。許して」


そうまで言われると、何も言えなくなる。

そして、お酒の力を借りないと言いづらいのに、話したいことの正体が気になって仕方がなくなっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。