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第12話:冒険-レベル上げ②

 第12話です。スケジュール的に厳しかったので短め。






 レベル上げ2日目。


 『3日以内にレベル10以上になる』というノルマを達成するべく、記記(ふさふみ)とミラは例の森へとやってきていた。



 「今日は僕がメインで戦うから、ミラは見守ってて。」


 「……分かりました、コヅカ様。危ないと感じたらすぐに助けますので!」


 「う、うん……」


 ミラは心配症だなぁ……



 昨日まで記記(ふさふみ)は、ミラと一緒にいることで言ってしまえば()()()()の経験値を貰っていたわけだが、昨日読んだ本によって戦う準備は整った。


 (さてと……、やってみるとしますか!!)







            *





 

 〜???〜


 

 灯りのない暗闇に男が1人。


 「ふぅ……ようやく繋がったな。」


 (さて、どれどれ……)


 その男は、ある少年のいる国を覗き見る。


 (……これは酷いな。女神は一体何をやってるんだ……?)


 その国は貧富の差が酷く、国民の大多数を奴隷や貧民が占めていた。


 インフレもろくに整っておらず、正直に言って世界を作るのに失敗したようにしか見えない。



 (……他の国はどうだ?……ふむ……この国よりはマシなようだが他の国も相当酷いな。この世界は魔法という力があるはずなのにそれを全く生かせていない。)


 男は落胆した。


 (こんな世界に呼ばれた子供たちが不憫でならんな……。手を貸してやりたいが……、そうもいかん。私にできるのはせいぜい覗き見ることぐらいだ。)



 世界を見回す。


 (……おっ?一つだけちゃんとしてる国があるじゃないか。どれどれ…………。何っ………魔王が作った国だと!?()の世界には用意しなかったが……、魔王とは本来人間を一致団結させるための存在――結局のところ"悪役"のはずだ。しかし……これを見る限り魔王の国が一番栄えているではないか!しかも国民がこの世界で一番笑顔じゃないか!?)



 魔王。


 それは本来、人類の敵として()によって()()()()()魔物の王。


 残虐非道で人類とは決して理解し合うことのできない存在。



 もちろん、例外はある。


 稀に神の考えとは異なる精神を持った魔王が誕生することもある。


 また、本来の目的とは異なる形で神が魔王を配置することもなくはない。


 

 しかし、


 (ここまで魔王の国が栄えている世界など聞いたことがないんだが……)


 魔王の国には、意志のある魔物の他になんと人間もいる。それなのに、皆笑顔で特に問題などは起こっていなさそうだ。


 

 (うむ…………、意味が分からない。が、逆にこの世界に興味が湧いたな。少年と共にこの世界も観察していくとしよう。)


 男は、しばらくこの世界を覗き見ることに決めたのだった。






            *






 「よしっ、『ステータス・オープン』!!」


 ………ちょっとカッコつけちゃった。


 ……は、恥ずかしい。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 名前:小塚 記記(こづか ふさふみ)


 適性:記憶魔法


 レベル:7



 <使用可能魔法一覧>


 ・記憶力低下(小)、(中)、(大)、(特大)、(極)


 ・記憶消去(小)、(中)、(大)


 ・記憶書き換え


 ・判断力低下(小)、(中)、(大)、(特大)、(極)


 ・抹殺(弱)、(強)


 ・能力付与

 

 <使用()()()魔法一覧>


 ・?????←まだ解放されていません。


 ・?????←まだ解放されていません。


 ・?????←まだ解放されていません。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 今日の朝、出かける前にも確認した。


 おそらく、僕の記憶魔法は魔物との戦闘向きではない。


 1人で魔物の相手をするのはかなり難しいだろう。


 

 (けど、使い方を工夫すれば何でもできる魔法なのかもしれない。それに、記憶魔法って名前なのに何故か『能力付与』の魔法まで使えるしね。)

 

 

 僕は森に到着した段階で、試しに落ちている木の枝に能力を付与してみた。


 僕が木の枝に付与したのは『攻撃力増加』(これは僕の攻撃力が異様に低いからだ。いざというときに自分を守ることができない。)『防御力増加』(壊れたら大変だし)だ。


 なんとこの『能力付与』、特に付与する能力に制限がない。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 『能力付与』


 あらゆる物、生物に"能力"を付与することができる。ただし、付与できる能力は自身のレベルによって異なる。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 こんな説明文なのだ。


 僕は取り敢えず、思いつく能力を付与してみた。


 まぁ、最初は試しということであまり深く考えなかった。


 「……この木の枝が僕を守ってくれると良いんだけど……………?」


 「あ、それについては心配いらないと思いますよ。私は『鑑定』の魔法を持っていますが、それによるとその木の枝はかなりのスペックになってます。はっきり言ってしまえば攻撃力と防御力はコヅカ様の100倍程度です。」


 「そ、そうなんだ……。」


 100倍……この木の枝が……僕の……………


 「あっ、コヅカ様、あそこにゴブリンがいますよ。」


 「……あ、うん。」



 戦闘準備に入る。


 (目標は1匹、いける!!)


 僕は駆け出した。記憶魔法はどうやら対象の近くに行かないと発動できないらしいからだ。


 当然、ゴブリンはこちらに気がつく。


 「がぁぁぐぁっ!!!!!」


 (ひっ…………)


 立ち止まりそうになるが、何とか走り続けて距離を詰めた。


 「『判断力低下(中)』!!」


 「……ぐあ?」


 ゴブリンは途端に、ぼーっとしだした。


 こちらは気にも留めていない。


 (すごい、効いてる!)


 僕は、そのまま無抵抗のゴブリンに木の枝を突き刺そうとした。


 だが……


 (……あれっ?)


 手が震えている。


 ゴブリンは一歩も動いていないので、このまま木の枝を首などに突き刺せば殺せるはずだ。


 しかし、できない。


 (……怖い)


 記記(ふさふみ)は、当然と言えば当然なのだが生き物を殺したことがない。


 幼いときに虫くらいなら殺したことはあるだろうが、それだけなのだ。


 当然、自分が相手の命を奪うことに抵抗がない訳がない。


 (……動けっ、手……動けよっ!!!)


 記記(ふさふみ)は、震える手を無理やりゴブリン目掛けて振り下ろした。




 ー第12話 完ー

 お読みいただきありがとうございます。


 日曜日投稿です!


 今回からだんだんと主人公が覚醒していきます。


 ただ、自分でも書いてて"ちょっと暗いよな……"と感じております。


 始めはこんなに暗くなる予定なかったんですがね……。


 明るいのが好きな人はもう一つの作品の方が合っているような気がします。

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