44 王宮前の再会
レオンとリディアは、ぼさぼさの髪に垢のこびりついた顔、衣服は原形すら分からないほどボロボロで、身を隠すのもやっとという有様だった。
言いようのない酸臭を漂わせ、その姿は惨めの一言に尽きた。
彼らは、狂気に取り憑かれたようにまっすぐ私へ向かって突進してきた!
王宮護衛は素早く反応し、瞬時に刀を抜いて人垣を作り、鋭く叱咤した。
「失せろ!貴客を驚かせれば、その場で斬り捨てるぞ!」
だが二人は恐怖も痛みも忘れたように狂乱し、護衛たちの鞘による制止をものともせず体当たりで押しのけた。
「アリシア! アリシア! お前だ……! 本当に、お前なんだな!」
先頭のレオンは、嗄れきって歪んだ、もはや人の声とも思えぬ叫びを上げていた。その声には病的な熱と、底なしの焦りが滲んでいた。
彼の髪は絡み合い、まるで乱れた藁の巣のようだった。顔色は不健康なほど青白く、目は落ち窪み、かつての端正さは北境の風霜と苦難、そして絶望に食い荒らされて影も形もない。
その後ろのリディアもまた惨憺たる姿で、焦点の合わない目を彷徨わせ、口の中でぶつぶつと何かを呟き続けていた。
彼女の身を覆うのは、かつて王宮服だったはずのボロ切れで、かろうじて形だけが残っているが、今や汚れにまみれて惨めな姿だった。
だが、何より衝撃的だったのは、かつて宝物のように大事にし、レオンを惹きつけるための象徴でもあった白い羊の耳が、もうどこにもなかったことだ。
残されていたのは、縁がギザギザに裂け、かすかに爛れた痕が覗く無残な残骸だけで、汚れにまみれていた。
ふわふわで愛らしかったあの短い尾も、今は汚れた毛がまばらに数本残るばかりで、見る影もなく無力に垂れ下がっていた。
「善良なアリシア! 頼む、どうか慈悲を……俺を助けてくれ!」
レオンは護衛の制止を振り切ろうとし、声はみみずくの悲鳴のように凄まじかった。
「お前は母上に会いに行くんだろ?
お願いだ、彼女に言ってくれ!伝えてくれ!
俺が間違っていたって、ちゃんと分かったんだ!
本当に分かった!もう二度としないって!
彼女に頼んで、父上にも言ってくれ!俺を戻してくれって!
北境……あんな場所、人が住めるところじゃないんだ!」
彼は何か恐ろしい記憶に取り憑かれたように、激しく震え始めた。
「あの卑しい流罪囚どもが!奴らは俺をいじめて、食い物を奪って、氷の穴に押し込んで寝させるんだ!」
「アリシア……十年以上の付き合いだろ、頼む、俺を助けてくれ……救ってくれ……!」
凍傷と汚れと傷で覆われた両手を震わせ、まるで溺れる者が最後の藁に縋るように、私のスカートの裾へ手を伸ばした。
その瞬間、傍らのリディアが彼の興奮に引きずられたように、突然じたばたと手を振り回し始めた!
その声は耳を刺すように甲高く、狂乱していて、言っていることはめちゃくちゃだった。
「跪け!この下賤ども!虫けらども!全部……全部私に跪けぇーー!
こんなはずじゃない!違う……こんなの、違う!私の自由も、王妃の座も……
ああっ、どこに行ったのよ?!返してぇ!」
彼女は突然笑い出したり、涙を流して嗤ったり、次の瞬間には頭を抱えてしゃがみ込み、苦痛の悲鳴をあげたりした。
リオの反応は、驚くほど速かった。
私がこの突然の、衝撃的と言っていい出来事に一瞬呆然としたその時、
リオはすでに一歩前へ出ていた。
すらりとした高い体でぴたりと私を庇い、その広い肩と背は、越えることなどできない壁のように、あの二人の見るに耐えない無様さと狂気を完全に遮った。
同時に、彼はただ一度、冷ややかな眼差しを向けただけだった。
その瞬間、近くに潜んでいた数名の協会護衛が、
王宮の護衛よりはるかに強靭で鋭い気配を放ちながら、音もなく姿を現した。
雪のように白く輝く刀を半ば抜き放ち、肌を刺す殺気がまるで実体を得たかのように強大な魔力の圧と混ざり合い、無形の枷のように、狂気に陥ったレオンとリディアをその場に縫いとめた。
彼らはもう一歩も動けず、あの狂った叫び声さえ、喉を締め上げられたように途切れた。
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