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24 何の返事もない

協会の少主の方から、何の返事も伝わってこない。

一日、二日……また十日が過ぎた。


その沈黙は、冷たい冬の雨のように母妃の最後の期待を打ち消し、同時に、協会の少主の傲慢と冷淡を露わにしていた。


「打算に聡い奴ら!あの目の中に人無しの様子!私のアリシアに威張りくさって!――ちっ!」


母妃は怒りのあまり古傷が再発し、一口の鬱血を吐いてしまった。

そして、そのままベッドから起き上がれなくなった。


私は彼女の枕元に座り、蒼白で憔悴した顔を見つめながら、胸の奥が締めつけられるように痛んだ。


彼女の冷たい手を握り、子どもの頃のように頬を寄せ、静かに囁く。

「母妃、もう怒らないで。なんてことないことだよ……嫁がなければいいじゃない。私は一度契約された身だから秘境には戻れないけど、聖都の大使館に留まるのも悪くない。

ここは一応、私たち秘境の縄張りだし、母妃と父王も、きっと会いに来てくれるでしょう?万が一戦争になっても、私はここで、聖国に囚われている召喚獣たちを守ることができる。もし戦争が起こらなかったら――この一生、彼らを見守りながら生きるのも悪くないと思うわ。

私は姫だから、宿命を受け止めなきゃ」


母妃はかすかに笑い、その瞳に私への慈しみと、どうしようもない無念をにじませた。

けれど次の瞬間、どこからか力を振り絞り、ベッドの横に置かれた魔法の杖を掴み――私を打つふりをした。


「ふんっ!もちろん、なんてことないことだよ!我が白羊族の姫が、これほど聡明で優れているというのに、嫁に行けないはずがないだろう!

さあ、立て! ここでふさぎ込んで、母の邪魔をするんじゃない!

待っていなさい……

母妃はこの命に賭けても、必ずあなたを晴れやかに嫁がせてみせる!

それも最高の相手に!」


私は笑いながら、母の無力な「殴打」をそっとかわした。

だけど、鼻の奥がつんと熱くなり、思わずうつむいた。

涙がこぼれる前に、母に気づかれたくなかった。


***


聖国王室から特別な寵愛を受けている妃の一人が、盛大な誕生日宴を開いた。

招待状は聖都の上流貴族たちに広く送られ、会場は聖都でも有名な「幻月遊覧船」の上に設けられていた。


その巨大な船は、それ自体が一艘の豪奢な魔法道具であり、夜になると沉月湖をゆるやかに航行し、灯りの粒が水面に揺れて、まるで夢のような幻想を描き出す。貴族たちが集う社交の中心――それが「幻月遊覧船」だった。


本当は、こんな喧騒な宴に出るつもりはなかった。

けれど、大使館の微妙な立場を考え、また余計な噂を避けるためにも、私は最終的に出席を決めた。


身分にふさわしい宮廷衣装をまとい、侍女ミアの付き添いのもと、煌めく灯りと音楽に包まれた豪華な遊覧船へと足を踏み入れた――その瞬間。


胸がむかむかするような光景が目に飛び込んできた。

……リディア。


まさか彼女がここにいるなんて。


耳に入るひそひそ声で、すぐに理由がわかった。

どうやら、召喚獣の販売や低階奴隷契約で名を馳せる王室御用達の名家――ヴォルテール一族の当主が、最近リディアを「義理の娘」として迎え入れたらしい。


予知した未来には、そんな出来事はなかった。

けれど考えてみれば、驚くことでもない。

レオンは彼女のために、和議の姫である私を切り捨てるほどの男だ。

見る目がある者なら、彼女の価値を理解する。

ヴォルテール一族はその機を逃さず、王太子に取り入り、この混乱を自分たちの利益に変えようとしている――そういうことだ。


私が現れると、場の空気がわずかに揺れた。

人々の視線が一斉に私へと集まる。

誰もが息をひそめ、「見捨てられた」元・和議の姫と、「新たに名家に迎えられた娘」との火花を期待していた。


***


リディアは今日、ひときわ華やかに着飾っていた。

複雑な装飾が施された宮廷衣装をまとい、尾はその下にうまく隠している。

けれど、拙い幻術で目立つ羊耳を隠そうとしたせいで、逆に魔力の揺らぎが際立ち、周囲の注目を集めてしまっていた。


彼女は、普段着でも貴族らしい気品を隠せないレオンの隣で談笑しながら、まるで自分こそがこの場の主役であるかのように振る舞っていた。


私の姿を見つけた瞬間、彼女の瞳にかすかな挑発の光がきらりと走る。


そして

すぐに甘ったるく、どこか慌てたような笑みを浮かべ、わざとらしく声を張り上げた。


「まあっ! アリシア姫様!いらっしゃったんですね!

お姫様にお会いできて、本当に――本当に嬉しいです!」


そう言うやいなや、彼女は酒杯を置き、両腕を大げさに広げて、熱心さと親しさを装いながらまっすぐ私に駆け寄り、抱きしめるふりをした。


胸の奥で、鋭い警鐘が鳴り響く。

私は素早く一歩下がり、体内の魔力が反射的に反応した。腕の上に、ごく淡い防御の光がちらりと走る。

それは完全に本能的な防御で、攻撃の意図なんて一切なかった。


けれど、彼女の体が私の腕に触れようとしたその瞬間――

まるで見えない大きな力に弾かれたように、彼女の体が後ろへ押し返された。


「きゃっ!」


リディアは大げさな悲鳴をあげ、足をもつれさせて――「ドサッ!」という音とともに甲板に倒れ込んだ。

しかも運悪く、手のひらを粗い板に擦りつけてしまったらしい。


すべてが、あまりにも早すぎた。

ほんの一瞬の出来事だった。


――宴会場は、水を打ったように静まり返った。


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