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          3 雰囲気

 アレンは討伐の日、その日の予定を説明する。その日は東の草原のオーク討伐だった。東の草原の横には森がありオークが潜んでいる。

            3  雰囲気


 マリエールが漂わす雰囲気がアレンは好きだ。マリエールと会話している時にも感じるけど、一緒にフライしている時、オークを討伐している時、ゴブリンを討伐している時、マリエールの事を考えている時、マリエールと生きていることが僕は好きだ。

 マリエールと討伐に出る時、アレンはその日打ち合わせをする。例えば昨日は、アレンが、

「今から東の草原でオークを狩ります。東の草原は草原が狭くて森近いので西の草原に比べて討伐し難いですがオークの数は西の草原に比べて少なくありません。森に潜むオークの数が多くて繁殖する危険性は西の草原よりも高いです。」

繁殖場所を森にするオークは多い。開けた草原は子育てが難しいと考えるオークは多い。そう考えれば東の草原でオークの狩りをする事に意味がある。マリエールは、

「東の草原だけでいいの。森に潜むオークは狩らなくてもいいの。」

マリエールのこの素直な反応、子どもらしい雰囲気が好きだ。

「確かに森に潜むオークは危険です。しかし、当面東の草原だけの討伐だけで大丈夫のはずです。大繁殖の気配は今のところありません。気配があれば森に潜むオークの討伐も必要でしょう。」

マリエールは気配という言葉に反応した。

「大繁殖の気配とは何かしら。」

マリエールの知性的雰囲気が漂う。アレンは、

「草原を見ていれば、オークの個体数が増えることで気配が判ります。ベアー等を狩りに森に入るレインジャーは、森で大量の子どものオークを発見する事で気配が判って冒険者ギルドに報告します。魔族や魔王に操られているのならオークは連携して攻撃して来ますので気配が判ります。去年の大繁殖は魔族がオークを操っていました。こういった場合は操っている者を退治しないと解決しません。気配を感じとって適切に対応する事が必要です。今はその気配はありません。」

マリエールは感心したようにアレンを見る。アレンは照れる。マリエールは、 

「じゃ、去年の魔族は退治されたの。」

アレンは、

「魔族は領軍が退治しました。ただ魔族は魔界から来ます。油断は出来ません。」

マリエールは頷いた。

 2人は東の草原でオークを狩った。何時も通り狩りは終わった。マリエールは、

「ねい、アレン。大繁殖の気配もないのに私達がこうやって狩りする意味があるの。」

マリエールは不思議そうに尋ねた。このマリエールの表情がまた素敵だ。

「オークは一定数を超えると急激に繁殖し始める習性があります。この場合は連携をとることはありませんが人間に被害を与えることがあります。我々は常にオークを一定数以下にしておく必要があります。冒険者ギルドもそう考えています。」

マリエールは納得したようだ。何時もの御機嫌の表情に元った。やはり僕はマリエールのこの表情が一番好きだ。

 マリエールは時おり前世を思わせる知的で慈愛に溢れる雰囲気を醸し出す時がある。誰もを惹きつける雰囲気だ。しかし今のような子どもぽい雰囲気の方が僕は安心する。

 マリエールは時おり、知的な慈愛に溢れる誰もを惹きつける雰囲気を纏うことがある。しかしアレンは何時もの子どもぽいマリエールの雰囲気の方が安心する。

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