2 憧れ
マリエールはずっと冒険者活動をしているわけじゃない。勉強や礼儀作法、学習会や社交と忙しい。普通の7歳とは違う。
2 憧れ
毎日マリエールがオーク討伐やゴブリン討伐をしているわけではない。マリエールが討伐などする日は原則月曜日と木曜日だ。6歳の時、オークやゴブリンが領に被害をもたらしその頃魔法の才能が顕著になったアレンとマリエールが6歳にして特別に冒険者になってオークやゴブリンの討伐を始めた。マリエールも始めはほとんど毎日だったが今は週ニ回になった。残りの火曜日と水曜日は学習と礼儀作法とダンス、金曜日は王宮で上級貴族の学習会に参加している。土曜日と日曜日は主に王宮で過ごしている。こんなハードスケジュール7歳の子どもは普通しない。これは伯爵令嬢にして冒険者の偉業を果たし、類稀な美少女であるが故だ。誰もが憧れる゙存在だ。マリエールは仕方ないことだと思っている。クラスで級長に選ばれる゙ことぐらい当たり前のことだと思っている。
それにしても金曜日の上級貴族の学習会にマリエールが参加するのは如何なものかと思う。成人前の上級貴族が一同に集まる場に7歳のマリエールがいるのは場違いだろう。例えば先週の学習会は、
「この国の医療の仕組みと問題点、回復魔法について。」だ。午前中講義で午後はフリートーキングだ。フリートーキングでこの国の第一王子は、
「午前中の講義でもあったが、この国の医学教育は十分と言えない。この国の3つの学校、貴族学院、魔法学院、市民学院のいずれかで1年間医学の講義を選択して単位を取るか、医師の元で1年間指導を受けて国家試験に合格すれば医師になれるというのは些か安易ではないかと思う。そう思わないかねマリエール令嬢。」
ここで振るのか第一王子、確か第一王子は前世で言えば中学2年、小学2年生に振って何とする。しかし相手は将来の国王、マリエールは答える゙。
「仰る゙通りだと思います。例えば医学の単位を取得した者にも国家試験を受けさせるようにするだけでも効果があると思います。」
マリエールの返答に納得する仕草をする者もいる。小学2年生の返答なんかに同意するなよ。お前らみんなロリコンなのか。
他にも産婆の資格が必要という意見があったり、回復魔法師の医療行為が無資格である事を問題視したり現状の医療制度の問題点を浮き彫りにした。
マリエールは今日の学習会のテーマついてアレンと話した。マリエールは、
「本当に現状の医療については問題が問題が多いわ。その点は第一王子に賛成するけど、中学2年生が小学2年生に意見聞くなんて有り得ないわ。」
アレンは思う。確かにマリエールは外見は小学2年生のものだけど漂う雰囲気や知性的な物言いいは第一王子だけでなく誰もが憧れる゙ものなんだと。天性の魅力が其処にあるのだ。
アレンはマリエールと一緒じゃない日も冒険者活動をしている。もうBランク冒険者だ。冒険者ギルドで情報を集めている。そうした情報をマリエールとの冒険に生かしている。だからマリエールはアレンを信用してくれる。アレンはマリエールの信用に応えられるように努力する。
学習会は成人前の上級貴族が集まって講義とそれに対するフリートーキングという形式で行われる。7歳が其処に混じるのは可怪しいとマリエールは言うがマリエールの漂う雰囲気は7歳ではない。




