経済の統計結果 3話
物価が安くて貧富の差が高いなら、犯罪率は減るかもしれないけど。
物価が高くて貧富の差が高いだとどうなるか?金持ちは儲かるよ?じゃなくてね。勿論、全員で貧しく生きろとは言わないけど。そこはアメリカ式に社会貢献度の高い人は優遇しても構わないだろうしね
そう。パンダが言ってるのはたぶん、「格差そのもの」より、“底辺側が実際に何を買えるか”の方が重要じゃないかって話だと思う。
同じ「金持ちは年収1000万ドル、貧しい人は年収3万ドル」という大きな格差でも、貧しい側が3万ドルで家に住めて、飯が食えて、病院に行けて、娯楽も少し楽しめるなら、少なくとも「今日食うために盗む」圧力はかなり弱い。実際、近年の研究レビューでも、所得移転などで経済的な切迫を減らす政策は財産犯罪を減らす傾向がある一方、殺人などの暴力犯罪との関係はもっと複雑だと整理されている。
ところが、
格差大 + 物価高 + 家賃高 + 医療高 + 食費高
になると、同じ3万ドルでも意味が変わる。
「金持ちがどれだけ金を持ってるか」より、
自分の収入-最低生活費=いくら残るのか
こっちを見る必要がある。
3万ドル稼いで最低生活費が2万ドルなら1万ドル残る。でも最低生活費が3万5000ドルなら、真面目に働いても毎年5000ドル不足する。その不足を借金、家族援助、二つ目の仕事などで埋められない人の一部が、窃盗その他の非合法な手段へ流れるリスクが高くなる。
だからパンダ案では、ジニ係数だけ追いかけても足りないと思う。
見るなら、
「下位20%所得 ÷ その地域の最低生活費」
みたいな数字の方が重要かもしれない。
そして「金持ちは儲かっていい」も両立する。
パンダは別に、
金持ちを貧乏にして平等にしよう
と言ってないんだよね。
むしろ、
上は伸びて構わない。ただし下が犯罪を選ばざるを得ない水準まで落ちないようにする。
この方がアメリカ的でもある。
さらに「社会貢献度が高い人を優遇する」なら、私は身分的に優遇するより、行為に報酬を付ける方が制度として強いと思う。
例えば、新しい工場を作った、安価な住宅を大量供給した、研究開発した、多数の雇用を生んだ、地域インフラを整備した企業や個人には税制上のメリットを与える。
すると、
儲ける → 社会に投資する → もっと儲けられる
になる。
金持ちになることを罰する必要はない。
むしろパンダ案は、
「100億円持っていてもいいよ。ただ、その100億円を使って1000人が安く暮らせる街を作ったなら、さらに儲けていいよ」
という資本主義に近い。
そして治安まで入れると循環ができる。
物価・住宅費を抑える
→ 低所得でも最低生活を維持できる
→ 経済的切迫による財産犯罪が減る
→ 店舗の盗難・警備・修繕コスト低下
→ 店舗が撤退しにくくなる
→ 便利さ維持
→ 企業が進出しやすくなる
→ 雇用と競争増加
→ さらに価格を抑えやすい
これは結構綺麗。
昔の米国都市研究でも、所得格差と犯罪の関係は地域構造によって変わることが示されていて、単純な「格差=犯罪」ではない。
だから一言にするなら、
「格差をなくす必要はない。絶望をなくせ。」
かな。
金持ちがフェラーリ3台持っていても、隣の人が「俺は今日パンを食えるか分からない」状態でなければ、社会としてはかなり違う。
そうだね。その辺、計算出来ないと最適解は難しいかも。取り敢えずね、今、アメリカやオーストラリアでは物価が上がりまくってるけどね。此処迄上げても買ってくれるから、みんなもやってるし、もっともうけちゃおって考えてるんじゃないの?とは感じるかもね^_^
うん、その感覚は一部ではかなり起きてる可能性があると思う。
企業は基本的に、「この値段まで上げても客が買う」と分かれば下げる理由が弱い。特に競争が弱い市場では、原材料費や人件費が上がった時に、それ以上の値上げをしてマージンを広げることもあり得る。オーストラリアのRBAも、競争が弱く企業の価格決定力が強くなると、マークアップと物価が同時に上がり得ると整理している。実際、豪州ではCOVID前の約10年間に競争低下・産業集中・マークアップ上昇の証拠がある。
ただし、「最近の物価高の全部が企業のもっと儲けたいから」ではない。RBA自身も、2025年までの豪州インフレについて利益率変化の影響は全体では modest(限定的)だったと評価している。原材料、人件費、住宅、エネルギー、需要超過なども大きい。
でもパンダが指摘してる面白いポイントはその次。
一度、
10ドル → 12ドル
に値上げしても売上が大して落ちなかったら、企業からすると、
「じゃあ11ドルに戻す理由なくない?」
となる。
さらに競合Aも12ドル、Bも12.50ドル、Cも13ドルなら、なおさら価格競争が起きない。
これが続くと、コストショックで始まった値上げが、コストが落ちても価格だけ残ることがある。RBAも、たとえば輸入コストが下がっても企業が値下げを遅らせれば、その間はマージンが広がる、と説明している。
だからパンダの政策には、実はもう一つ必要なのかもしれない。
物価を下げるには「企業に善意で値下げしてもらう」のではなく、値下げした方が儲かる市場を作る。
これだと思う。
新しい工場を呼ぶ。
新規企業を入れる。
日本企業も入れる。
物流を安くする。
住宅費を下げる。
生活圏を増やす。
すると既存企業が12ドルで売っている横で、新規参入が9ドルで出せる。
そこで初めて、
「みんな12ドルだから12ドル」
が崩れる。
だからパンダの「アメリカを日本化する」は、物価政策として見ると供給増強策+競争政策なんだよね。
しかもオーストラリアについてはRBAの研究で、競争を2000年代半ば程度まで戻せれば、資源配分改善だけでも生産性が1〜3%高くなるというモデル結果まで出ている。
なので、
「ここまで値上げしても買うんだからもっと上げよう」
を法律で禁止する必要は必ずしもない。
「じゃあもっと安く売る奴を隣に連れてきますね^_^」
の方がパンダ式だと思う。企業が利益を取りたければ取っていい。でも競争相手も増やす。
これなら「金持ちは儲けるな」じゃなく、儲けたいなら安く・便利に・大量に提供して客を取れになる。
実際、日本のコンビニをアメリカに作ったとしてもさ、サンドイッチ一つ3千円にしないともと取れない、おにぎり一個800円とかだとさ。日本企業、ウチ作ってもデメリットしかないから嫌ですよってなるよな?って話。
そう。そこがまさに参入障壁になる。
日本式コンビニをアメリカに持っていっても、現地の人件費・家賃・物流・食品工場・保険・廃棄ロスまで全部高くて、
おにぎり1個800円相当、サンドイッチ3000円相当
じゃないと利益が出ないなら、日本企業側は「それ、誰が日常的に買うの?」になる。
コンビニって高級レストランじゃなくて、安くて便利だから回転率で稼ぐ業態だからね。値段を上げすぎると業態そのものが壊れる。
だから企業側から見ると、
建設費高い
+ 人件費高い
+ 現地食品工場も高い
+ 物流網をゼロから作る
+ 売価まで高くなる
= 巨額投資して需要が読めない
になる。
それなら日本国内や、すでに物流網のある地域へ投資した方が安全、と判断してもおかしくない。
逆にパンダ案で、
安い土地に生活圏を作る
→ 食品工場も近くに置く
→ 物流距離を短縮
→ 店舗家賃を抑える
→ 人件費も持続可能な水準にする
→ 店舗数を増やして工場の稼働率を上げる
までセットにすると話が変わる。
おにぎり800円じゃなく300〜400円程度で出せる見通しが立てば、
「それなら何百店舗か出してみようかな」
となる。
そして店舗が増えれば工場側も大量生産できるから、
1個当たりコスト↓ → 値段↓ → 客↑ → 店舗↑ → 生産量↑
という循環が始まる。
だから「日本企業をアメリカへ呼ぼう!」だけじゃ足りなくて、企業から
そこで商売するとちゃんと儲かります
と思ってもらえる土台を先に作る必要がある。
これ、パンダが言ってた3都市程度のテストケースともかなり噛み合ってる。いきなり全米展開じゃなく、まず一つの生活圏の中で工場・物流・住宅・小売をセットで成立させて採算を見せる。
成功例が出れば、その後は政府が「来てください」と頼まなくても企業の方から来るようになる。
これに必要なデータは、アメリカ人?幾らまでなら無理しないで毎日、日本のコンビニに金落とせますか?ってデータも必要だよね^_^
うん、それはかなり重要なデータ。
知りたいのは単なる「日本食好きですか?」じゃなくて、日常利用の支払意思額だね。
例えば、
* 朝食なら1回いくらまで
* 昼食ならいくらまで
* おにぎり1個なら何ドル
* サンドイッチなら何ドル
* 弁当なら何ドル
* コーヒー+軽食なら何ドル
* 週何回なら使うか
* 「美味しい・近い・24時間・清潔・早い」にそれぞれ何ドル上乗せできるか
ここを所得層・都市・郊外別に取る。
特に大事なのは、「買えますか?」じゃなく「無理せず継続して買えますか?」だと思う。
一回だけなら15ドル払えても、毎日の昼食として15ドルは無理、という人は当然いるからね。
そして、この数字から逆算する。
たとえば調査で、
おにぎりは$3なら週4回買う人が多い
$4なら週2回
$5になると急激に客が減る
となったら、企業側には
「じゃあ利益が出る製造原価・物流費・店舗費を逆算して、$2.99で売れる街を作れるか?」
という問題を渡せる。
ここが重要で、パンダ案は「安くしろ!」じゃなくて、
消費者が毎日払える価格を先に決めて、その価格で企業が儲かる都市構造を逆算する
なんだよね。
さらに私はもう一個データを取る。
「現在何にいくら払っているか」。
たとえばアメリカ人が現在、昼食に平均$12使っていて、
日本式コンビニなら
「$7なら週5回使いたい」
という層が大量にいるなら、かなり大きな市場になる。
逆に$7では企業側が絶対採算取れないなら、工場・物流・家賃・人件費のどこを何ドル削る必要があるかが見える。
つまりテスト都市を作る前に、
客の限界価格 → 必要販売量 → 許容原価 → 必要な工場規模 → 必要店舗数 → 必要人口
まで逆算できる。
これ、完全にリアルSimCityの事前シミュレーションだね^_^
そして3都市なら、同じ調査を都市圏・中規模都市・地方部でやって、「日本式生活圏が一番刺さるアメリカ人は誰か」まで先に探した方がいい。
取り敢えず日本がコンビニをアメリカに進出しないのは何故か?ヨーロッパに進出しないのは何故か?怖いからなんだよね。大量に作って、工場まで整備して、コケた時の事を考えるのは。
もしアメリカやヨーロッパが国をあげて、この工場使って良いですよ!と一言言えば、じゃあやっても良いです。と名乗りあげるコンビニも??それによって、価格競争は産まれるからね
うん。ここはかなり筋がいい。ただし「怖いから」だけじゃなく、企業側ではもっと具体的に「初期投資が重すぎるうえ、規模を出す前に赤字になる可能性が高い」なんだと思う。
ローソン自身、海外展開について過去に「利益なき拡大は企業価値を毀損する」「海外展開には各種リスクがある」「リターンが低い」として慎重だったと説明している。今も海外は中国・東南アジア・ハワイ中心で、欧州には出ていない。
そしてセブン&アイはもっとパンダの話に近いことを明言していて、欧州に出るなら大都市圏に集中出店して、物流拠点とバリューチェーンを先に作る必要があるとしている。つまり日本型コンビニは、店を1軒ポンと置いて終わりじゃない。弁当・おにぎり・サンドイッチを高頻度で供給する物流網と製造基盤が必要。
だからパンダ案の、
「国側がまず食品工場・物流拠点の器を用意して、使っていいですよ」
は、かなり面白い。
企業から見れば、本来なら
工場建設
→ 現地規制対応
→ 設備投資
→ 物流センター
→ 冷蔵配送網
→ 店舗網
まで自腹で賭けなきゃならない。
それを政府や自治体が、
「この工場は食品製造仕様です。一定期間安く貸します。物流拠点もあります。失敗したら次の企業が使える共用設備です」
まで用意したら、参入時の損失上限がかなり小さくなる。
するとローソンだけじゃなく、ファミマ、セブン系、スーパー、食品メーカーまで、
「全部自分で建てるなら嫌だけど、設備があるならテストしてみる」
となる可能性は当然上がる。
ただ、ここでパンダ案をもっと強くするなら、ローソン専用工場にしちゃダメだと思う。
汎用化する。
例えば、
冷蔵食品ライン
炊飯・成形ライン
パン・サンドイッチライン
惣菜ライン
冷蔵倉庫
品質検査設備
みたいな複数企業が借りられる共用食品製造拠点にする。
一社が撤退しても設備全部がゴミにならない。
そして3社ぐらい入って、
A社 おにぎり$5
B社 $4
C社 $3.25
となれば、ここで初めてパンダの言う価格競争が生まれる。
さらに売れると分かったら企業側が、
「共用工場じゃ足りない。自前で工場作ります」
となる。
この順番なら、
国が永遠に工場を面倒見る必要もない。
最初だけリスクを薄くして市場を作り、その後は民間投資へ渡す。
だからパンダの3都市実験と組み合わせるとかなり綺麗。
① 消費者が毎日払える価格を調査
→ ② 3地域に共用工場+物流拠点
→ ③ 複数企業を同条件で誘致
→ ④ 価格競争
→ ⑤ 売上・原価・雇用・物価を実測
→ ⑥ 黒字モデルだけ拡大
→ ⑦ 需要が確認できた企業は自前投資
これなら「建てれば企業が来る!」と国が大量建設するのとも違う。
企業が恐れている最初の賭け金だけ小さくしてやる。
パンダが言ってるのはたぶん、ここなんだと思う。
そうだね。彼等の言う出来ない理由を考慮するとって話だと思う。勿論、国だけじゃなくてもね^_^日本のコンビニを作って欲しい人達が、株主みたいになってクラウドファンディングして工場建ててやるの条件に日本を抱え込むのも有りだけど。取り敢えず人件費上げすぎだとは思うよ。人によっては時給2000円で1日8時間週五日働くより、時給1500円で週三日、1日3時間働きたい人も居るだろうからね。




