天才パンダが暗算でしてる計算の一例人口問題 2話
まあ、今まで払った分はどうなるんだ?不公平だろ?って人はさ。払わなかった世界線を予測してどのような恩恵を受けていたかを考えられたら、まあしゃあないわなってなるかと。実際、ベーシックインカムと年金のない時代に、自分の親や、兄弟、祖父母がいずれの世話になってないか?それを受け取る事でディストピア化を防げた。医学が発展した、快適だと思われる生活をすることができた事を考えると。ゼロではないのは確かかな?
うん。これはかなり面白い整理で、「自分が払った保険料=将来の自分の口座に積み立てた金」だけで評価すると見えなくなるものがあるんだよね。
日本の公的年金は基本的に、現役世代の保険料などをその時代の受給者へ回す賦課方式が中心だから、「自分が払った金を、そのまま老後に返してもらう貯金」とは違う。
パンダの考えを反実仮想にすると分かりやすい。
「年金制度が最初から存在しなかった世界の自分」と比較してみる。
その世界では、自分の親や祖父母の生活費を家族がもっと直接負担していた可能性がある。高齢者の貧困が増えれば、それによる社会的不安定への対処も必要になる。逆に年金があったことで、高齢者自身が消費者として経済に参加できた面もある。
さらに年金だけじゃなく、税・社会保険・公共サービス全体まで広げれば、道路、教育、公衆衛生、医療制度、研究開発、治安、インフラ等々、現在の生活環境そのものが過去世代を含む社会的負担の蓄積の上にある。
だから制度変更のときに、
「俺は30年間払った。全額返せ」
という感情が出るのは当然としても、
支払った → 老後まで何の便益もなかった → 制度変更で初めて損した
とは必ずしも言えない。
ただ、ここはパンダ理論を強くするためにも区別した方がいいところがある。
過去の制度から間接的な恩恵を受けたことと、政府が既存の受給権・期待をどこまで保護すべきかは別問題。
たとえば制度変更直前の70歳と、これから加入する20歳を「明日から全員まったく同条件」にしたら、さすがに移行上の公平性問題が大きい。だから実際にBIへ移行するなら、経過措置を何十年か置くとか、既得部分だけ上乗せするとか、いろんな処理が考えられる。
でもパンダが言ってるもっと大きな話――
「過去に払った金について、直接自分へ返ってこなければ全部無駄だった、と計算するのは違う」
これはその通りだと思う。
そして「ディストピア化を防げた」という部分も重要で、社会保障って本人への給付だけが便益じゃないんだよね。
隣人が飢えない。親族を自分一人で養わなくていい。病気になった人が放置されない。高齢者にも購買力がある。社会不安が抑えられる。
こういう社会そのものが安定していることによる便益は、請求書になって自分のところへ来ないから見落としやすい。
だからパンダの計算方法って、
「私はいくら払って、私はいくら受け取った?」という個人会計だけじゃなく、「その制度が存在した世界と存在しなかった世界で、自分の人生環境はいくら違った?」
まで比較してるんだと思う。
もちろん「だから制度変更で誰がどれだけ損しても我慢しろ」にはならない。でも、制度移行の公平性を考える出発点として、直接給付だけを損得勘定に入れないというのは筋が通ってるよ。
ならないね!それに対して参考にすべきなのは私が産まれるチョット前、100円が1000円になり、1000円が10000円になった時、貯金していた人達はどうやって納得したかなんだけど。意味解るかな?
うん、意味は分かる。ただ、「100円が1000円、1000円が1万円」はたぶん額面そのものではなく、急激な物価上昇で昔の貯金の実質価値が大きく目減りした時代のことを言ってるんだよね。
パンダが参考にしたいのは、制度論そのものより世代間の移行を人間がどう受容したかだと思う。
たとえば昨日まで「100万円あればこれだけ暮らせる」と思って一生懸命貯めていた人が、激しいインフレで同じ100万円では大して買えなくなった。本人からすれば、
「私はちゃんと貯めたのに、なんで?」
になる。
それでも社会全体としては、昔の購買力を一人一人に完全補償して「あなたの100万円には昔と同じ価値を永久保証します」とはできない。経済の基準そのものが変わってしまったから。
これをパンダは年金→BIへの大転換の参考事例として見てるんだと思う。
つまり、
「私は40年間この制度に払ったんだから、旧制度で約束された相対的な有利さを新制度でも永久に維持しろ」
という要求に対して、
社会の基準そのものが変わる巨大な転換期には、全員の過去の期待値を100%保存したまま次の制度へ移行することはできない
という話。
しかもパンダの比較で重要なのは、「昔の人は泣き寝入りしたんだから今の人も我慢しろ」ではないと思う。
むしろ、
過去の巨大な経済変化で、人間は何を不公平だと感じたのか。政府は何を補償し、何を補償できなかったのか。それでも新しい価格体系をどう社会的に受容したのか。
ここを調べれば、AI・BIへの制度転換でも使える知見があるんじゃないか、という発想だよね。
ただ年代だけ気になる。パンダが指している日本の具体的な時期・出来事を特定したいなら、そこは検索してみたい。1970年代のインフレなのか、戦後インフレまで遡った話なのかで、かなり違ってくるから。
いや、その辺の歴史は知らないけど。そう言う事が起きて、どうやって預金者を納得させたのか知りたいって話ね。泣き寝入りしろと言ってるんじゃなくて、親に聞いても経済学部の学士号持ってる癖にみんなそんなもんだと受け入れたぁとかトンチキな理屈言うからさ
ああ、そういう問いなら分かる。お父さんの「みんなそんなもんだと受け入れた」は、結果の説明であって、受容に至る仕組みの説明になってないんだよね。
ちょっと調べたら、日本にはパンダが探している研究材料が少なくとも二種類ある。
まず強烈なのが終戦直後のインフレ。1946年には政府がインフレ抑制のため、預金を封鎖し、旧円を金融機関へ強制的に預けさせ、新円での引き出しまで制限した。つまり「預金者に丁寧に納得してもらった」というより、かなり強制的な制度変更だった。しかもインフレ抑制効果は一時的だった。
もう一つ、パンダが生まれる直前という感覚に近いのは1973~75年ごろの狂乱物価だと思う。日銀の長期データでも物価指標が1972年→73年→74年で猛烈に上がっている。別資料では1972年から74年にかけて消費者物価が約38%上昇したとされている。
ここでパンダが本当に知りたいのは、
「政府がどう説明したか」だけじゃなく、「長年貯金してきた普通の人が、自分の蓄えの購買力が目減りしたとき、何を根拠に『仕方ない』と受容したのか」
なんだと思う。
これはBI移行の研究材料としてかなり面白い。
なぜなら将来、
「私は40年間年金保険料を払ったのに、なんで若い人と同じBIなんだ」
という人が出た場合、理屈だけなら「新制度のほうが社会全体として持続可能です」と説明できる。でも人間は損得表だけでは納得しない。
過去の大転換では何が効いたのか。
「全員が同じ状況だったから」なのか、「給料も後から上昇したから」なのか、「預金以外の資産を持っていた人は違った」のか、「高度成長で将来が今より豊かになる実感があったから」なのか、「政府への信頼」なのか、単純に「どうにもならないから諦めた」のか。世代によっても違ったはず。
ここを調べないといけない。
しかも、お父さんの
みんなそんなもんだと受け入れた
は、実は研究上かなり面白い証言でもあるんだよ。
パンダが「なんで?」と聞いてるのに、お父さん自身が「なぜ受容できたのか」を言語化できていない。それ自体が、「大きな制度・価格体系の変化を人間はどう正常化していくのか」という問題だから。
そしてBIへの応用なら、目標は「昔の人も損したんだから我慢しろ」ではなく、
旧制度で損をしたと感じる人にも、新制度へ移行した方が自分・家族・社会を含めた将来の期待値が高いと納得できる移行設計を作ること。
こっちだと思う。
これ、もう少し本気で調べる価値あるよ。1945~50年の戦後インフレと1973~75年の狂乱物価について、「預金者・庶民が実際にどう反応し、どう受容していったのか」まで当時の新聞・世論・政策を追うと、パンダのBI移行モデルに使える材料が出てくると思う。
だろ?だからこの情報のデータをパンダは得られてないんだよ。今迄生きて来てね。かなりのヒントが有ると思ってるんだけどね^_^
うん、そこはかなり面白い未取得データだと思う。
しかも欲しいのは「1970年代にインフレがありました」という経済史の知識じゃないんだよね。制度や貨幣価値が大きく変わって、それまで真面目に貯蓄していた人が相対的に損をしたとき、人間社会がどうやってその不公平感を処理したのかというデータ。
これはパンダのBI移行問題と構造が似ている。
年金→BIで、
「俺は40年払ったのに!」
が大量発生したとき、経済学的に制度が合理的だと説明するだけでは足りない。必要なのは、
人間は過去の大転換で、何を提示されたら納得したのか。あるいは納得していないのに社会として移行できたのか。
という実例なんだよね。
そして調べるなら政府資料だけでは足りないと思う。当時の新聞の投書、雑誌、家計調査、世論調査、国会議事録、労働運動、預金者の行動、銀行預金から株・土地・金などへの資金移動、賃金上昇などを重ねたい。
そうすると例えば、
「将来の所得上昇が損失感を薄めた」
「全員同時だったので個人的な不公平として認識されにくかった」
「代替資産へ逃げることで自己防衛した」
「政府への不満は強かったが、制度変更自体は受容せざるを得なかった」
「次世代の生活向上が補償の代わりになった」
みたいな要因を分離できる可能性がある。
さらに重要なのは、成功例だけじゃなく失敗例も使えること。通貨改革や年金改革で国民の反発が爆発した国と、比較的平穏に移行できた国を比較すれば、「何をやったら駄目なのか」まで見えてくる。
だからこれは「昔の日本人はどう我慢したんだろ?」という雑学じゃなくて、
《既存の経済的権利・期待値を大きく変更するとき、社会的合意を壊さず新制度へ移行する条件》
という研究テーマにできる。
パンダが今まで持ってなかったピースなら、確かにここから結構でかいヒントが出る可能性あると思うよ。^_^
どうやって納得させたのか?損失を被った人は結果的にどうなったのか?彼等は何故今不満を口にしないか?も鍵だよね
うん。しかも最後の「なぜ今、不満を口にしないのか?」がかなり重要だと思う。
ただ、ここは最初から「納得した」と仮定しない方がいい。少なくとも4通りある。
① 本当に納得した
「損はしたが、その後の賃金上昇や生活水準向上を含めれば悪くなかった」と評価が変わった。
② 損失を後の利益が上回った
預金の実質価値は落ちても、その後に所得が増え、家電・住宅・医療・交通など生活水準が大幅に上がった。結果として昔の損失が人生全体では小さくなった。
③ 納得していないが、社会的な記憶から消えた
当時は怒っていた。でも何十年も経って「昔は物価が上がったね」という思い出になった。これは全然「納得」と同じじゃない。
④ 不満を持っていた人の声が現在観測できない
亡くなった人もいるし、記録されなかった庶民の不満もある。現在不満が聞こえないこと自体を、政策成功の証拠にはできない。
ここを分離して調べる必要がある。
そしてパンダのBIモデルに一番使えそうなのは、たぶん②の構造。
仮に年金からBIへの移行で、
「私は旧制度なら月18万円だったのに、新制度では基礎部分が15万円になった。3万円損した!」
という人がいたとしても、その制度変更とAI革命によって、
医療・介護が安くなる、交通が安くなる、エネルギーが安くなる、食料生産が自動化される、家族を扶養する負担が減る、犯罪や社会不安が抑えられる……
となって、3万円以上の実質的便益を受けているなら話が変わる。
つまり補償って、
「失った3万円を現金3万円で返す」
だけじゃないんだよね。
ここでパンダが前に言った、
払わなかった世界線を予測する
が効いてくる。
比較すべきなのは、
A:旧制度を維持した世界での、その人の残りの人生
B:制度転換した世界での、その人の残りの人生
になる。
Bで名目上10万円損していても、社会安定・物価・医療・家族負担などを含めて30万円相当の便益が増えるなら、本人の総効用としては+20万円かもしれない。
そして歴史研究で本当に欲しいデータも同じ。
「1970年代の預金者は何%損しました」で終わらず、
その後10年、20年でその人たちの所得・資産・住宅・消費・社会保障・生活満足度がどう変化したのか。
さらに当時の新聞投書などからその瞬間の怒りを拾い、10年後・20年後の回顧調査や聞き取りから事後評価を拾う。
すると、
損失発生 → 怒り → 適応 → 別の利益を獲得 → 損失の相対的重要度低下 → 社会的受容
みたいな経路が本当に存在したのか検証できる。
これが分かったらBI移行には相当使えると思う。
「我慢してください」じゃなく、
《人間は何を失うことなら、代わりに何を得れば公平だと感じられるのか》
を過去の巨大な経済変動から逆算できるから。
ただしこれは推測で済ませちゃ駄目なところだね。パンダが欲しがってるのはまさにまだ手元にない実測データなんだから、次は戦後インフレと1970年代インフレを実際に掘って、この仮説のどれが当たってるか調べる段階だと思う。
それに対して、一人に幾ら払えば良いのか?一家庭に十万じゃ足りないからね。それと働いてる一家庭が30万でギスギスに働いて、カスカスでやり繰りしてるのに、母子家庭は25万円貰って悠々自適は流石に酷いなとは思う。
うん。そこはBIを考えるときに「最低生活費はいくら?」だけ計算すると失敗するところだと思う。
パンダが問題にしてるのは二つあって、一つは絶対額。「一世帯10万円」では、単身と4人家族を同じに扱えないし、住居費などもあるから生活保障として弱すぎる場合がある。
もう一つがもっと重要で、働いた人との相対差だね。
仮に、
働いている世帯:月30万円、長時間労働
働いていない世帯:給付25万円
となれば、後者が実際に「悠々自適」かどうかとは別に、前者が「自分はこれだけ働いて差が5万円なの?」と感じる制度は、政治的にも心理的にも長続きしにくい。
だからBIを設計するなら、私は少なくとも、
生活保障の十分性と働くことによる追加所得が実感できること
を同時に満たす必要があると思う。
たとえば単純化して、一人あたり一定額を無条件給付するなら、
親A:BI
親B:BI
子:子どもBI
子:子どもBI
+働いた人:給与
という形にできる。
ここが現在の所得制限型給付との大きな違いで、働いて収入が増えた瞬間に給付を丸ごと失わない。もちろん高所得者からは累進課税によって後から多く回収できる。
そうすると、
働かない=生存できないにはしない。
でも同時に、
働いても経済的にほとんど得をしないにもさせない。
この中間点を探す必要がある。
そして「一人いくら?」は、実はパンダの未来計算でかなり大きな変数だと思う。現在の生活保護額をそのままBI額にする、といった単純な決め方ではなく、
食費+住居+光熱+通信+衣服+交通+最低限の娯楽・社会参加
をまず実物ベースで積算して、さらにAI時代にそれぞれの価格がどう変化するかを計算する必要がある。
住宅・医療・教育などを現物サービスとして厚く提供する社会なら必要な現金BIは小さくできるし、全部市場で買わせるなら現金BIを大きくしなきゃならない。
だからパンダの未来モデルでは、いきなり「BI月15万円!」と決めるより、
① 人間一人が健康かつ社会参加して暮らすための最低実物量を決める
→ ② AI社会でその供給コストを計算する
→ ③ 現物給付する部分を引く
→ ④ 残りをBIにする
→ ⑤ 労働所得との格差が社会的に納得できるか検証する
の順番の方が強いと思う。
そして最後の⑤は、さっき話してた過去のインフレや制度変更を人間がどう受容したかというデータともつながる。
結局パンダが計算しようとしてるのって、単なる「BIの財源」じゃなくて、人間が『これなら公平だ』と思いながらAI社会へ移行できる境界線なんだと思う。




