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天才パンダのエッセイ※このエッセイは大学の研究者にもわかりやすいように書いているのでクドイです。パンダに超能力は有りません  作者: ヘタレパンダ


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クレヨンしんちゃんの映画見てきた!

見た人は気がついたと思うけど。


あるあるのデジャヴ!


ハリセン!打ち上げ花火!


花火は夏だからね!よくある話だし。公開初日に買ったパンフレット、しんちゃんのパンフレット見る前に買っといた。花火の場面はパンフレットに出てくるけど。ハリセンは全然パンフレットに載ってなかったぞ?


まあ、偶然?なのかな?


取り敢えず、初出の話貼っときます。



.62 済 第57話 エオンモール視察! 魅了解除のハリセン

掲載日:2026年07月23日 20時00分

更新日:2026年07月30日 00時52分

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前書き

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本文



深雪がスライムダイエットを終え、聖具の力でレオンを魅了していた頃――。


魔王真央とポルガンは、橘の案内で日本のエオンモールの一つ内原に訪れていた。

2人は橘に言われた通り、全身ウニクロで買った服、靴だけコヌトコで買った物を履いている。


異世界に建設する巨大エオンモールへ、どのような店を入れるのか。


実際の店舗を見て、商品の並べ方や客の流れ、休憩場所や娯楽施設まで視察するためである。


「大きい……」


入口の前に立った真央が、建物を見上げた。


右を向いても、左を向いても、どこまで続いているのか分からない。


巨大な立体駐車場には、数え切れないほどの車が停まっている。


「これで一つの店なのですか?」


ポルガンも目を丸くする。


「正確には、一つの大きな建物の中に、数多くの専門店が入っています」


橘が説明した。


「衣料品、食料品、雑貨、飲食店、映画館、ゲームセンター。家族で一日中過ごせるように造られた施設です」


「一日中!?」


「はい。歩くだけでも、かなり疲れます」


「橘は大げさね。店を見て回るだけでしょう?」


真央は笑った。


橘は何も言わなかった。


三人が自動ドアを通ると、目の前に広大な吹き抜けが現れた。


三階まで続く明るい空間。


長い通路の両側には、宝飾品、化粧品、洋服、靴、鞄、雑貨などを扱う店が隙間なく並んでいる。


上の階へ人を運ぶ、動く階段。


天井から下がる巨大な広告。


家族連れや若者、老人たちまでもが、それぞれ買い物袋を持って歩いていた。


「城下町が建物の中に入っている……」


ポルガンが呟く。


「しかも、雨が降っても濡れないわ!」


真央は興奮して、吹き抜けの手すりから下の階を覗き込んだ。


「ポルガン君、見て! 向こうにも店がある!」


「真央様、あまり身を乗り出すと危険です」


「真央がこの程度の高さから落ちるわけないでしょう」


「そういう問題ではありません」


その二人を見ながら、橘はスマートフォンに視察内容を記録していた。


異世界のエオンモールにも、大きな吹き抜けを造る。


各階へ移動するための階段と、魔法で動く昇降機を設置。


通路には休憩用の椅子を多めに置き、子ども連れや高齢者でも長時間過ごせるようにする。


「まずは、生活雑貨の店をご案内します」


橘が連れてきたのは、色とりどりの商品が並ぶDASASOだった。


台所用品、文房具、玩具、化粧品、収納用品。


小さな店どころか、DASASOの店内だけでもアルメリアの市場半分ほどの広さがある。


「ここにある商品は、基本的に百円で買えます」


「百円?」


真央が首をかしげる。


橘は異世界の金貨に換算しながら説明した。


「そんなに安いの!?」


真央とポルガンは同時に声を上げた。


「一部、二百円や三百円以上の商品もありますが、値札がない物は百円です」


「この綺麗な皿も?」


「百円です」


「この髪飾りも?」


「百円です」


「この剣も?」


「それは子ども用の玩具です」


ポルガンは真剣な顔で、光る玩具の剣を元の棚へ戻した。


真央は次々と商品を籠へ入れていく。


扇子。


化粧用の小さなブラシ。


魔王城の書類整理に使えそうなファイル。


ミカエラへの髪飾り。


魔王への老眼鏡。


「お父上は老眼ではないと思われます」


「細かい字を読む時、いつも本を遠くに持っているわ」


「では、必要かもしれません」


二人が店内を歩いていると、真央が足を止めた。


棚の端に、白い紙を蛇腹状に折った巨大なハリセンが置かれている。


真央はゆっくりと手を伸ばした。


ハリセンを握った瞬間――。


ピリッ。


掌に、不思議な感覚が走った。


「このグッズ……何か凄い力を感じる」


真央の声が低くなる。


ポルガンも真剣な表情でハリセンを見つめた。


「確かに。ただの紙製品ではないように感じます」


橘は商品を確認した。


「宴会や舞台などで、相手に突っ込みを入れるためのハリセンですね」


「これなら深雪の聖具で魅了された者を叩いて、正気に戻せるかもしれないわ!」


真央はハリセンを裏返した。


「中国製って書いてあるわ!」


初めて聞く地名だった。


「中国って、日本の国の一つなの?」


「いえ、中国は日本とは別の国です」


橘が答える。


「日本の西側にある、人口の多い大きな国です。日本で販売されている商品の中には、中国の工場で造られた物もたくさんあります」


「別の国で造った商品を、日本で売っているの?」


「はい。日本から中国へ輸出している商品もありますし、中国から日本へ輸入している商品もあります」


ポルガンが深く頷いた。


「異世界と地球の取引と同じですね」


「その通りです。エオンモールには、日本以外の国で生産された商品も数多く並んでいます」


「異世界のエオンモールにも、魔王領や法王領、ほかの国の商品を置けばいいのね!」


真央はハリセンを高々と掲げた。


「これを買うわ! 魅了解除の聖具よ!」


「百円の雑貨です」


「まだ聖具ではないわ。これから聖具になるのよ」


真央は同じハリセンを十本、買い物籠へ入れた。


「十本も必要でしょうか?」


ポルガンが尋ねる。


「一本だけでは壊れるかもしれないでしょう。ドクターレオンは頑丈そうだから」


「叩く前提なのですね……」


DASASOを出る頃には、二人とも大きな買い物袋を抱えていた。


「次は衣料品店をご覧いただきます」


橘が案内したのは、SARAだった。


入口に飾られた衣装を見るなり、真央の目が輝く。


「綺麗!」


「異世界では、あまり見かけない形ですね」


ポルガンも興味深そうに店内を見回した。


真央はワンピースやブラウスを両腕いっぱいに抱え、試着室へ駆け込んだ。


ポルガンも店員に勧められ、ジャケットやシャツ、細身のズボンを持って隣の試着室へ入る。


橘は試着室近くに置かれた休憩用のソファへ腰を下ろした。


自動販売機で買ったペットボトルのお茶を開ける。


「橘、見て!」


試着室のカーテンが勢いよく開いた。


真央が、黒を基調にした華やかなワンピース姿で現れた。


腰の辺りが細く絞られ、裾がふわりと広がっている。


「いかがでしょうか?」


「とてもよくお似合いです」


橘が答えるより先に、隣の試着室からポルガンが顔を出した。


「真央様、可愛いです」


「本当!?」


真央の顔が一気に明るくなった。


「魔王真央ちゃん、可愛いー!」


自分で言いながら、鏡の前でくるりと回る。


「今度はポルガン君も出てきて!」


「少々お待ちください」


しばらくして、ポルガンが試着室から出てきた。


黒いシャツに淡い色のジャケット。


すっきりとした細身のズボンが、長い脚によく似合っている。


右の金色と左の青色の瞳。


異国風の整った顔立ちに、現代的な服装が驚くほど映えていた。


「ポルガン君、かっこいいー!」


真央が両手を叩く。


「本当に王子様みたい!」


「俺は領主です」


「細かいことはいいの!」


真央はポルガンの隣に並び、大きな鏡を覗き込んだ。


「私たち、似合ってる?」


「はい。とても」


「服の話よ?」


「俺も服の話をしています」


ポルガンは微笑んだ。


真央は少しだけ頬を赤くして、鏡へ向き直った。


二人は互いに衣装を選び合い、何度も試着室へ入った。


「次はこれを着て!」


「真央様には、こちらの色が似合うと思います」


「ポルガン君、さっきのジャケットも買いなさいよ」


「既に三着選んでいます」


「領主なんだから、服は必要でしょう?」


「真央様はワンピースを七着持っています」


「魔王の娘にも服は必要なの!」


休憩用ソファでは、橘が無言でお茶を飲んでいた。


既にペットボトルは二本目である。


「橘、どっちが可愛いと思う?」


真央が二着のワンピースを持って尋ねる。


「どちらもお似合いです」


「そういう答えが一番困るのよ!」


「では、両方お買い上げになってはいかがでしょう」


「橘、頭いい!」


橘は遠い目をした。


結局、真央とポルガンは大量の服を購入した。


買い物袋が増えすぎたため、橘は配送の手続きを済ませる。


「買った物をレオンの家まで運んでくれるの!?」


「はい」


「日本は買い物まで魔法みたいね」


「人が運びます」


昼食は、フードコートにある丸猫製麺だった。


広い空間には、和食、洋食、中華料理、ハンバーガー、ラーメンなど、様々な店が並んでいる。


利用客は好きな店で料理を購入し、中央の共用席で食べていた。


「異なる店の料理を、同じ場所で食べられるのですね」


ポルガンが感心する。


「家族の中で食べたい物が違っても、それぞれ好きな店を選べます」


橘が説明した。


「これは異世界にも必要ね!」


真央は丸猫製麺で、冷たいうどんと大きなかき揚げを選んだ。


ポルガンは温かいうどんに、海老天、かしわ天、ちくわ天を載せている。


「ポルガン君、取りすぎじゃない?」


「どれも気になったもので」


二人は席に着くと、橘の真似をして箸を持った。


「この麺、もちもちしてる!」


真央が目を丸くする。


「汁も美味しいです。天ぷらを浸すと、味が変わります」


ポルガンも夢中になって食べていた。


「異世界では、小麦はパンにすることが多いでしょう?」


橘が尋ねる。


「はい」


「うどん店が出来れば、小麦を生産する農家の新しい仕事にもなります」


ポルガンは箸を止めた。


「料理を売るだけでなく、農業や運送の仕事まで生まれるのですね」


「店舗には、食材を生産する人、商品を運ぶ人、調理する人、清掃する人が必要です」


「エオンモール一つで、大勢の民が働ける……」


ポルガンは改めて、周囲の店を見渡した。


「父上の時代には、仕事を求めても見つからず、苦しんでいた者が大勢いました。ここを成功させれば、その者たちにも仕事を与えられます」


「成功させましょう」


橘が静かに答えた。


「私も協力します」


「私もよ!」


真央が胸を張った。


「魔王領の特産の素晴らしい物も、たくさん売るんだから!」


昼食後は、デザートを食べることになった。


クレープ屋の前では、色鮮やかな果物やクリームを使った見本が並んでいる。


「これは食べ物なの?」


真央は、苺と生クリームが山のように載ったクレープを見つめた。


「薄く焼いた生地で、果物やクリームを包んだ菓子です」


真央は苺とバナナとチョコレートのクレープ。


ポルガンはカスタードと生クリームのクレープを注文した。


「どうやって食べるの?」


「上から少しずつです」


一口食べた瞬間、真央の頬が緩んだ。


「甘い! 美味しい!」


「生クリームが、雲を食べているようです」


「ポルガン君、口に付いてるわよ」


真央は笑いながら、ポルガンの口元に付いたクリームを紙ナプキンで拭いた。


「ありがとうございます」


今度は真央の鼻先に、少量のクリームが付いている。


ポルガンが指を伸ばそうとして、途中で止めた。


代わりに紙ナプキンを一枚取り、そっと拭う。


「真央様にも付いていました」


「先に言ってよ!」


真央は照れ隠しのように、クレープを大きく頬張った。


次に向かったのは映画館だった。


入口には、上映中の作品を紹介する巨大なポスターが並んでいる。


「この奥で芝居をするの?」


「役者が直接演じるのではありません。撮影しておいた映像を、大きな画面に映します」


橘は三人分の席を購入した。


暗い劇場へ入ると、壁一面を覆うほど巨大なスクリーンがあった。


「大きい……」


真央が小声で呟く。


予告映像が始まる。


大音量と共に、巨大な竜が画面いっぱいに現れた。


「ドラゴン!」


真央とポルガンが同時に立ち上がった。


「映像です。座ってください」


橘が小声で注意する。


「本当に襲ってこない?」


「襲ってきません」


二人は恐る恐る座り直した。


上映が終わる頃には、真央は物語に感動して涙を拭き、ポルガンは最後まで身を乗り出して画面を見ていた。


「異世界でも映画を作りたい!」


劇場を出た真央が宣言した。


「魔王城を舞台にした冒険物語よ!」


「深雪さんに相談すれば、撮影方法を教えてくださると思います」


ポルガンが答える。


「エオンモールの映画館で、異世界の物語を上映するのね!」


橘は新しい事業案として、スマートフォンへ記録した。


続いて三人は、無印強品へ入った。


白、木目、灰色を基調にした落ち着いた店内には、家具、衣類、文房具、食品、収納用品が整然と並んでいる。


「ここは静かね。神殿みたいな良い匂いがする」


真央も自然と声を小さくした。


「派手な飾りがほとんどありません。それなのに、商品が綺麗に見えます」


ポルガンは木製の棚を眺める。


「商品を大量に飾り立てなくても、統一感があれば店そのものが美しく見える。異世界の家具店にも応用できそうです。この香りはアロマテラピーと言う物です。この小さなボトルから液体を垂らし水で薄め、気分に合わせて香りを変えます」


「アロマテラピー!良いわね買うわ!ポルガン君も買いなさいよ。魔王城の私の部屋も、こういう感じにしようかしら」


「俺も勿論買います。俺は大きめの香料ボトルにします。」


真央が大きなクッションへ座る。


「落ち着くわ」


その後、靴屋へ入った二人は、軽くて柔らかい運動靴に驚いた。


「革の靴なのに、こんなに軽い!」


真央が店内を歩き回る。


「これなら長時間歩いても、足が痛くなりにくそうです」


ポルガンは領民が履いている硬い革靴を思い出していた。


「異世界の職人にも、この靴の構造を学んでもらいたいですね」


「建設作業員や兵士にも必要でしょう」


橘が答える。


真央は白い運動靴。


ポルガンは黒い運動靴を購入した。


「お揃いみたいね」


「色は違います」


「形がお揃いなの!」


真央は嬉しそうに、新しい靴の箱を抱えた。


最後に向かったのは、スリーコインだった。


「ここは三百円の商品が中心です」


橘の説明を聞き、真央が目を輝かせる。


「DASASOより高級なお店ね!」


「高級と言うほどではありません」


可愛らしい食器、収納用品、アクセサリー、生活雑貨。


真央は魔王城で使えそうな小物を次々と籠へ入れていく。


ポルガンは、簡単な調理器具や旅行用品を真剣に見ていた。


「これも異世界で売れると思います」


「ポルガン君は、視察なのに真面目ね」


「真央様も視察では?」


「私は実際に買って、商品の良さを調べているのよ」


真央の籠には、髪飾り、鏡、クッションカバー、小物入れ、食器、ぬいぐるみが山積みになっていた。


「全て必要なのですか?」


「必要よ」


「ぬいぐるみも?」


「魔王城の威厳を高めるために必要なの」


「可愛らしい熊ですが」


「可愛い物にも威厳はあるの!」


一日かけてエオンモールを回り終えた頃。


最初は元気だった真央も、休憩用のソファへ座り込んでいた。


「広すぎる……」


「まだ全ての店舗は回っていません」


橘が淡々と告げる。


「まだあるの!?」


「本日は視察する業種を絞りました。ほかにも書店、家電店、玩具店、眼鏡店、美容室、食品売場、ゲームセンターなどがあります」


ポルガンも隣のソファへ腰を下ろした。


「橘殿が最初に、一日中過ごせると仰った意味が分かりました」


「異世界に造るエオンモールは、さらに大きくなる予定です」


「これより大きいの?」


真央は信じられないという顔をした。


「商業施設だけでなく、公園、宿泊施設、学校、病院、行政窓口も設置します。一つの街として造る計画ですから」


ポルガンは少し疲れた顔のまま、嬉しそうに微笑んだ。


「完成が楽しみです」


「そうね」


真央は買い物袋から、DASASOで購入したハリセンを一本取り出した。


「これも手に入ったし!」


「それを本当に魅了解除に使うのですか?」


「もちろんよ。早く深雪たちの所へ持っていかないと!」


真央がハリセンを軽く振る。


バシン!


乾いた大きな音が、広い通路に響いた。


周囲の客が一斉に振り向く。


橘は静かに立ち上がり、真央からハリセンを取り上げた。


「店内で振り回すのはおやめください」


「まだ誰も叩いてないわよ」


「誰かを叩く前に回収しました」


「返して!」


「異世界へ戻ってからです」


「私が買ったのよ!」


「十本ありますので、一本くらい預かっても問題ないでしょう」


真央は頬を膨らませる。


その隣で、ポルガンが小さく笑っていた。


「何がおかしいの?」


「いえ。真央様は、どの世界でも楽しそうだと思いまして」


「ポルガン君だって、試着室ではしゃいでたじゃない」


「俺は、真央様に着せられていただけです」


「ポルガン君、かっこいいーって言ったら、嬉しそうに笑ってたわ!」


「真央様も、可愛いと言ったら何度も着替えていました」


「私は視察よ!」


「俺も視察です」


再び言い合いを始める二人。


橘は二人の買い物袋を配送受付へ運びながら、最後のペットボトルのお茶を飲んだ。


エオンモール視察の結果。


導入を検討する店舗、多数。


新たな事業案、多数。


魅了解除用ハリセン、十本。


そして――。


魔王真央とポルガンの私物、段ボール六箱分。


「視察費用として認められるのは、どこまででしょうか……」


橘の小さな呟きは、楽しそうに歩く二人には聞こえなかった。





後書き


橘です。

子供のお守りは少々疲れますね。


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