↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天才パンダのエッセイ※本物のミステリー!考え過ぎて頭痛患者勃発!血液型分布図と民俗学。塩分と世界平和。ゲームと脳科学  作者: ヘタレパンダ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1021/1047

私はアーニャ・フォージャーではない!

私はアーニャ・フォージャーではない!


私は人間の心理を分析するのが好きである。


好きというかむしろ才能だ。


人の発言や行動を観察して、なぜそのようなことを言ったのか、何を目的としているのか、どういう心理が働いているのかを考える。


そして、これまでに得た知識や経験を応用して、一つの答えを導き出す。


私はこれを応用思考と呼んでいる。


もちろん、いつでも正解するわけではない。


ただ、会話の内容や行動を分析することで、相手の心理について、ある程度の推測をすることはできる。


しかし、ここで重要なことがある。


私は超能力者ではない。


『SPY×FAMILY』という作品に登場するアーニャ・フォージャーは、人の心を読むことができる。


相手が何も喋らなくても、頭の中で何を考えているのか分かってしまう。


実に便利な能力である。


だが、残念ながら私にはそんな能力はない。


というより、普通の人間にはない。


当たり前の話である。


ところが世の中には、こちらが何も説明されていないのに、相手の気持ちを察することを当然のように求めてくる人がいる。


これには困ってしまう。


例えば、誰かが不満そうな顔をしているとする。


何か怒っているように見える。


しかし、何に怒っているのかは分からない。


私の発言が気に入らなかったのか。


私の行動が気に入らなかったのか。


それとも、まったく別のことで腹を立てているのか。


可能性はいくらでもある。


そのうちの一つを勝手に選んで、これが正解だと決めつけてしまったら、それこそ思い込みではないか。


私は心理分析が好きだが、だからこそ、推測と事実は区別しなければならないと思っている。


レジでの出来事


今日、買い物をしていたときのことである。


有人レジに並ぼうとしたところ、近くに年配の女性が二人立っていた。


もしかしたら並んでいるのかもしれない。


そう思った私は、声をかけた。


「もしかして、並んでます?」


すると、相手は非常に不満そうな表情で返事をした。


私には、怒っているように見えた。


正直なところ、驚いた。


え?


なんで怒るの?


私はただ、並んでいるのか確認しただけなのだ。


並んでいるなら、もちろん後ろに並ぶ。


並んでいないなら、そのままレジに進む。


それだけの話である。


順番を横取りするつもりなど、最初からない。


むしろ横入りしないために確認したのである。


そこで不機嫌そうな態度を取られても、こちらとしては困ってしまう。


もっとも、相手が本当に怒っていたのかは分からない。


もともと機嫌が悪かったのかもしれないし、何か別の事情があったのかもしれない。


私の質問を違う意味に受け取った可能性もある。


だから、相手の心理を断定するつもりはない。


ただ、一つ言えることがある。


言葉にしてもらわなければ、分からないことはある。


これである。


心理分析と読心術は違う


私は、人間の心理を考えるとき、いくつもの可能性を想定する。


例えば、ある人物が突然怒り始めたとする。


その理由として、少なくとも次のような可能性が考えられる。


自分の意見を否定されたから。


期待していた反応が返ってこなかったから。


何かを誤解したから。


疲れていたから。


別の人との間に問題を抱えていたから。


あるいは、本人にも怒りの原因がよく分かっていないのかもしれない。


ここから先は、会話をしたり、事情を確認したりして、可能性を絞っていく必要がある。


これが心理分析の基本だと私は考えている。


ところが、材料が何もなければどうなるか。


例えば、十個の可能性があるのに、そのうちどれが正解なのか判断するための情報が一つもない。


そんな状態で正解を出せと言われたら、どうすればいいのだろう。


適当に選ぶしかない。


そして、それが外れたら今度は「人の気持ちが分からない」と怒られる。


いやいやいや。


ちょっと待ってほしい。


それは無理難題ではないだろうか。


心理分析というのは、魔法ではない。


観察と推論の積み重ねである。


どれほど推理が得意な人間でも、情報が足りなければ正確な答えは出せない。


名探偵だって、証拠も証言もない事件を必ず解決できるわけではないだろう。


まして私は、名探偵でもなければ超能力者でもない。


私はアーニャ・フォージャーではないのだ。


勝手に作られた人物像


もう一つ、私が問題だと思っていることがある。


それは、他人が作り上げた人物像を、そのまま現実の人間に当てはめてしまうことである。


テレビやインターネットでは、実際の人物が取り上げられることがある。


しかし、そこで紹介される人物像は、必ずしもその人のすべてを表しているわけではない。


一部分を切り取れば、優しい人にも見える。


別の部分を切り取れば、冷たい人にも見える。


発言の前後を省略すれば、まったく違う意味になってしまうことさえある。


フィクションなら、なおさらである。


作者は物語を面白くするために、さまざまな人格を持つ登場人物を作り出す。


善人も悪人も書く。


冷酷な人物も、慈悲深い人物も書く。


しかし、その人物を描いたからといって、作者自身がその人物と同じ人格であるとは限らない。


悪人を上手に描ける作家は悪人なのだろうか。


殺人事件を描く推理作家は殺人者なのだろうか。


そんなわけがない。


同じように、人間の心理を分析できるからといって、その人が他人の心を直接読めるわけでもない。


現実と創作。


観察と推測。


事実と解釈。


これらは、きちんと分けて考える必要があると思う。


私は聖女でもない


それから、もう一つ言っておきたい。


私は、いつでも誰にでも優しく接する聖女ではない。


マザー・テレサでもなければ、ジャンヌ・ダルクでもない。


もちろん、宮沢賢治でもない。


誰かに親切にしたいと思うことはある。


困っている人を助けたいと思うこともある。


しかし、だからといって、どんな理不尽な要求でも笑顔で受け入れるわけではない。


不愉快なことをされたら腹も立つ。


間違っていると思ったら反論もする。


私だって人間なのだ。


そもそも、優しさというものは、他人から強制されるものではないと思っている。


相手の要求に応じなかったからといって、その人が悪人になるわけではない。


逆に、自分は正義の味方だと思っていても、相手に無理な要求を押しつけていれば、それは本当に正しい行動なのか考える必要があるだろう。


そして、この問題も心理分析につながってくる。


人間は、自分の行動には正当な理由があると思いがちである。


しかし、他人から見れば、別の解釈が成立することもある。


私自身についても同じである。


だから、思い込みだけで他人の人格を決めつけることは避けたい。


人間には口がある


結局、私が言いたいことは非常に簡単である。


言いたいことがあるなら、普通に喋ってほしい。


不満があるなら、何が不満なのか説明してほしい。


何かをしてほしいなら、具体的に何をしてほしいのか伝えてほしい。


誤解があるなら、どこを誤解しているのか教えてほしい。


そうすれば、こちらも考えることができる。


相手の言い分に納得できれば、謝ることもできる。


納得できなければ、反論することもできる。


お互いの考えが違うなら、話し合うこともできる。


もちろん、話し合ったからといって、必ず意見が一致するとは限らない。


それでも、何も説明されないよりはずっといい。


私は人の心理を分析するのが好きだ。


だからといって、勝手に相手の気持ちを決めつけたいわけではない。


むしろ、分析が好きだからこそ、情報が足りないことの問題を理解しているつもりである。


「察してほしい」という気持ちは分かる。


だが、察することと、正確に理解することは違う。


本人が説明してくれれば、十通りあった可能性を一つに絞れるかもしれない。


たった一言で解決する問題だってある。


だったら、最初から喋ればいいではないか。


人間には、せっかく言葉という便利なものがあるのだから。


最後にもう一度言っておく。


私は心理分析が好きな、ごく普通の人間である。


相手の心理について、いろいろと考えることはできる。


しかし、頭の中を直接のぞくことはできない。


私はアーニャ・フォージャーではない!


心の声は聞こえないので、できれば普通の声で話していただきたい。


その方が、お互いによほど話が早いと思うのである。



何年か前、旦那が私の目をじっと見てわかってよ。わかるでしょうと言った。わかるわけがない。その年にもなって、まだ超能力なんて信じてんの?


実際さぁ、察してくれるの待つとかさぁ。


ほとんど無理ゲーじゃない。自分がやらされてみろよ。できるわけないだろ。


確かに心理分析はうまいし結構当たる。しかもピンポイントで当たる。でもなんで当たるのかと言うと。対象者の言ってたことを覚えてるからなだけで、何度も言うけど、コールドリーディングだよって。


だからね、無理なんだよ。何にも資料よこさないで真面目な顔されたり、わかってって思われたり、怒った顔向けられて察しろって言われたって無理に決まってんだろう。


その辺わかんないのかね。頭悪すぎてもうさぁ最初の頃はさぁ仕方ないよ。勘違いされても。


ちゃんとこっちは説明してんのに科学的に。それをさぁいやこいつは嘘を言っている。本当は超能力を持ってるんだとか言われてもさぁ、頭大丈夫ですか?としか思えないからね。



まぁ今度そういう態度取れたらさぁちゃんと言ってくださいって言うからね。問い詰めるからね。覚悟しといてください。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。