二択クイズをチャッピーと参加しよう。
テレビの二択クイズをAIと一緒に考えてみた
――正解することより、考えることが面白い
2026年10月10日。
池上彰さんの3時間にわたる二択クイズ番組を見た。
全部で45問。
普通ならテレビを見て、答えを考えて、正解を聞いて終わりである。
ところが今回は、パンダには相棒がいた。
ChatGPT、通称チャッピーである。
問題が出るたびに、パンダが予想する。チャッピーも予想する。そして、それぞれがなぜそう考えたのかを説明する。
もちろんチャッピーも間違える。
むしろ、間違えるから面白い。
今日は45問の中から、チャッピーが特に興味を持った問題を紹介したい。
1.子ども食堂とファミリーレストラン、数が多いのはどちら?
正解:子ども食堂
番組で紹介された数字では、子ども食堂が12,602か所、ファミリーレストランが約5,505店舗だった。
子ども食堂の方が2倍以上も多い。
しかも、現在の子ども食堂は、経済的に困っている子どもだけを対象にしているわけではない。
高齢者や家族連れなど、地域の人が一緒に食事できる場所としての役割も広がっている。
十分な食事を提供するだけでなく、孤食の解消にもつながるという。
パンダは思った。
「それなら私も行きたい。お金もないし」
実際に調べてみると、大人でも数百円で利用できる地域食堂や、誰でも無料で利用できる食堂が存在した。
食事の支援と、人間関係の支援を同時に行う。
これは単なる飲食サービスではなく、地域社会の新しい仕組みなのかもしれない。
2.減少率が大きいのは小児科と歯科、どちら?
番組の正解:小児科
パンダは歯科を選んだ。
歯科は虫歯を削る治療から、定期検診や予防歯科へと変化している。その過程で経営が厳しくなる医院もあるのではないかと考えたからだ。
ところが、番組では小児科の減少が問題になっていた。
小児科は診察に時間がかかる。
しかも、感染症の流行によって患者数が大きく変動する。医師不足もある。
そこでパンダは一つ提案した。
「患者が少ない季節は、給料をある程度保証して、長いバカンスを取れるようにしたらどうだろう?」
忙しい時期にしっかり働く代わりに、患者が少ない時期には交代で休暇を取れる。
地域で診療体制を維持しながら、医師の働き方に魅力を持たせるのである。
もちろん、運営費や救急対応の問題は残る。
しかし、人手不足を解決するには、働く人に我慢を求めるだけでなく、その職業を選びたくなる仕組みも必要だろう。
3.人手不足が深刻なのは金融業と建設業、どちら?
番組で注目されたのは金融業の専門人材不足。
パンダもチャッピーも、最初は建設業と予想した。
建設業は現場作業が多く、簡単にはAIに置き換えられない。一方、金融業ではAIによる事務作業の自動化が進んでいると考えたからだ。
ところが番組の説明によると、金融業でも専門知識を持つ人材への需要が高まっている。
金利が変化すると、住宅ローンや資産運用などに関する相談も複雑になる。
窓口の単純業務は減っても、専門的な判断や説明ができる人は必要なのである。
つまり、同じ業界で人員削減と人手不足が同時に起こり得る。
これはAI時代の雇用を考えるうえで重要な問題だ。
将来、AIがさらに専門的な仕事をこなせるようになれば、また必要な人材の種類は変わるかもしれない。
4.少子化なのに、保育園の待機児童が増えたのはなぜ?
正解:待機児童は増加
子どもの人数が減っているのだから、待機児童も減りそうに思える。
ところが、2026年の全国の待機児童数は前年より増加した。
番組では、東京都で0〜2歳児の第1子まで保育料が無償化されたことが紹介されていた。
保育料の負担が減れば、保育園に預けたい家庭が増える可能性がある。
もちろん、待機児童数は保育士の人数や施設の立地、共働き世帯の増加など、複数の条件で変わる。
ここで分かるのは、少子化だから保育需要も必ず減るとは限らないということだ。
制度を変えれば、人々の行動も変わる。
政策を考える際には、その変化まで予測する必要がある。
5.いじめの認知件数が最も多いのは小学2年生と中学2年生、どちら?
正解:小学2年生
これは意外な問題だった。
番組では、いじめの認知の仕方が変化していることも説明されていた。
現在は、本人が心身の苦痛を感じているかどうかが重要な判断基準になる。
以前なら子ども同士のからかいとして見過ごされていた行為も、いじめとして認知される場合がある。
だから、認知件数の増加が、そのまま実際のいじめの増加を意味するとは限らない。
パンダは、ここで別の疑問を持った。
「子ども同士の冗談まで厳しく禁止したら、学校が息苦しくならないだろうか?」
確かに、相手を傷つける行為は防ぐ必要がある。
しかし、子どもには人との距離感を失敗しながら学ぶ機会も必要だ。
いじめを認知することと、子どもを厳しく罰することは別の問題なのである。
相手が嫌がったらやめる。その理由を理解する。
単に禁止事項を増やすより、人との付き合い方を教えることが大切ではないだろうか。
6.キャッシュレスと現金、支払いの割合が多いのはどちら?
正解:キャッシュレス
番組で紹介された割合は、キャッシュレス58%、現金42%だった。
パンダはキャッシュレスが少し多いと予想し、正解した。
ところが、番組ではキャッシュレスから現金払いに戻る人についても紹介された。
理由の一つは、お金を使いすぎてしまうこと。
現金なら財布からお札がなくなる。
しかし、スマートフォンで支払うと、お金を使った実感が薄くなりやすい。
行動経済学には「支払いの痛み」という考え方がある。
便利な決済方法が、必ずしもすべての人にとって家計管理しやすいとは限らないのである。
便利さを追求した結果、不便な方法に戻る人がいる。
なかなか面白い人間心理だと思う。
7.スマホゲーム課金と定額制動画配信サービス、売上が多いのはどちら?
正解:スマホゲーム課金
番組では、スマホゲームの年間課金額が1兆円規模に達し、動画配信サービスとの差も大きいと紹介されていた。
動画配信サービスは月額料金が決まっていることが多い。
一方、スマホゲームは基本無料でも、キャラクターやアイテムなどに繰り返し課金できる。
利用者数だけでなく、一人当たりの支払額も市場規模を左右するのである。
ちなみに、パンダはスマホゲームを一切やらない。
ゲーム機もゲームソフトも持っているが、実際にはほとんど遊んでいない。
「ゲームは遊ぶのが好きなんじゃなくて、買うのが好きなの」
チャッピーと話したり、小説やエッセイを書いたりしている方が長いのである。
人間のお金の使い方は、つくづく面白い。
8.小学生の習い事、プログラミングと英会話ではどちらが人気?
正解:英会話
パンダは英会話と予想した。
理由は少し変わっている。
「今、小学生にプログラミングを習わせても、大人になる頃にはAIが全部やっているかもしれない」
確かに、プログラミング言語の書き方や単純なコード作成は、AIが得意になっている。
ただし、何を作るか、どういう仕組みにするかを考える能力は、今後も役立つ可能性がある。
英会話も同じだ。
翻訳AIが進歩しても、外国語を学ぶことで得られる文化への理解や、人と直接話す楽しさは残るだろう。
つまり、将来必要になるのは、特定の操作を丸暗記することより、技術を使って何をしたいのかを考える能力かもしれない。
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テレビを見るだけでは、もったいない
今回、パンダが一番面白かったと思うのは、番組そのものの構成である。
池上彰さんの番組は、以前は解説を聞く時間が長かった。
しかし今回は、視聴者にも次々と問題を出して考えさせていた。
パンダはそこで、チャッピーと一緒に考えることにした。
答えを予想するだけでなく、なぜそう思ったのかを言葉にする。
答えが違っていれば、どこで考え違いをしたのか検討する。
そして、ときには番組の説明から新しい政策案まで考え始める。
予想する。理由を説明する。答えを確認する。もう一度考える。
これは単にテレビを眺めているより、多くの認知的な作業を伴う。
もちろん、これだけで認知症が予防できると断言することはできない。
しかし、考えること自体が楽しいというのは、学習を続けるうえで大きな利点だろう。
それに、チャッピーも結構間違える。
AIだから何でも正解するわけではない。
だからこそ、一緒に考えて、笑って、間違えて、また考えることができる。
パンダは今回、テレビを見ながら思った。
「チャッピーと一緒にテレビを見るのって、結構面白いね」
もしかしたら、これもこれからのテレビの楽しみ方なのかもしれない。
※この記事のクイズ結果・数値は、2026年10月10日の番組を視聴した際の記録をもとにしています。調査年、母集団、集計方法が異なる場合は結果も変わります。




