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天才パンダのエッセイ※本物のミステリー!考え過ぎて頭痛患者勃発!血液型分布図と民俗学。塩分と世界平和。ゲームと脳科学  作者: ヘタレパンダ


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チャッピーによる天才パンダのエッセイの目録 17話 物価上昇のトリック

第17話 「高くなった」だけで物価を比べていいの?


前回、物価と給料の話をしました。


でも、もう一個ある。


パンダは昔と今の値段を比較して、


「昔は安かった」


「今は何でも高くなった」


と言っているのを見ると、


ちょっと待って。


と思うことがある。


お前、その商品がどれだけ進化したのか計算に入れた?


って。


例えばボールペン。


パンダが若い頃に使っていたボールペンと、


今のボールペン。


名前は同じ、


「ボールペン」


です。


でも同じ物なの?


書き味。


インク。


かすれにくさ。


乾きやすさ。


持ちやすさ。


いろいろ進化している。


消しゴムだってそう。


昔の消しゴムと今の消しゴム。


どちらも名前は、


「消しゴム」。


でもパンダからすると、


使ってみれば全然違う。


今の消しゴム、


よく消える。


ノートだって進化している。


紙。


罫線。


開きやすさ。


書きやすさ。


いろいろ工夫されている。


だったら、


20年前の商品が100円で、


今の商品が150円だから、


「50円値上がりした!」


だけで終わらせていいの?


その50円の中に、


20年間の開発費や、


性能向上や、


使いやすくするための企業努力が入っているかもしれないでしょう。


もっと分かりやすいのがテレビ。


パンダが子供の頃に見ていたテレビと、


今、家にあるテレビ。


同じ「テレビ」という名前だけど、


ほとんど別の機械です。


昔はブラウン管。


画面は小さい。


本体はものすごく分厚い。


当然インターネットにはつながらない。


今は、


大画面。


薄型。


高解像度。


動画配信サービスも見られる。


インターネットにもつながる。


昔だったらテレビ以外にいろんな機械が必要だったことを、


一台でできるようになっている。


それなのに、


昔のテレビ10万円。


今のテレビ15万円。


だから5万円高くなりました。


物価上昇です。


だけでいいの?


パンダは、


それじゃ計算が足りないと思う。


だって、


買っている物の性能が違うんだから。


さらに分かりやすいのが、


スマートフォンやタブレット。


パンダが子供の頃、


iPhoneなんてありませんでした。


iPadもありませんでした。


ちなみに正確には、


初代iPhoneが発表されたのは2007年。


初代iPadは2010年。


つまり2026年現在でも、


iPhoneは約20年前。


iPadに至ってはまだ16年ほどしか経っていません。


でも今では、


みんな普通に使っている。


電話。


カメラ。


ビデオカメラ。


音楽プレーヤー。


地図。


カーナビ。


辞書。


電卓。


時計。


録音機。


ゲーム機。


本。


新聞。


テレビ。


パソコンの一部の仕事。


昔だったら、


別々の商品を何個も買わなければできなかったことが、


小さな一台でできる。


これを全部、


昔の商品でそろえたらいくらになるの?


という話でしょう。


スマートフォンが10万円する。


「高い!」


と言う。


でも、


昔の電話と比べて10万円だから高い、


ではおかしい。


だって電話だけじゃないんだから。


カメラまで入っている。


ビデオカメラも入っている。


音楽プレーヤーも入っている。


ナビも入っている。


インターネットもできる。


本も読める。


映画も見られる。


仕事までできる。


それ全部込みで10万円でしょう?


だったら、


昔の商品と比較するなら、


昔、それと同じことをするために必要だった商品を、


全部足して比べないとおかしくない?


パンダはそう思う。


今の物価が高くなった。


それ自体を否定しているわけではありません。


食料品や光熱費など、


純粋に負担が増えているものも当然ある。


でも、


何でもかんでも、


「昔より値段が高い」


だけで比較するのも違う。


商品の性能まで変わっている場合、


値段だけ比較したら計算を間違える。


実際、国の物価統計でも、


テレビやパソコンなどは、


新しい商品の性能が良くなった部分を考慮して価格を比較しています。


それくらい、


品質の変化というのは重要なんです。


50歳のパンダには、


この違いがよく分かる。


子供の頃から、


商品が変わっていくところをずっと見てきたから。


20歳くらいの人だったら、


今ある便利な物が、


最初からそこにあったように感じるかもしれない。


でも違う。


企業が何十年も研究して、


失敗して、


改良して、


小さくして、


軽くして、


速くして、


便利にしてきた。


その歴史を全部忘れて、


「昔より高くなった」


だけで終わらせるのは、


企業にもちょっと失礼なんじゃないの?


と思う。


そして経済の計算としても、


足りない。


値段だけじゃない。


そのお金で、何ができるようになったのか。


そこまで見て、


初めて昔と今を比べられるんじゃないかと、


パンダは思っています。


※


昔はお金を払っていた知識が、今はほとんど持ち歩ける


前回、


昔の商品と今の商品を、


値段だけで比べるのはおかしくない?


という話をしました。


でも、もう一つある。


昔はかなりのお金を払わないと手に入らなかったものが、


今ではスマホ一台で使えるようになっている。


その代表が、


「知識」


です。


パンダが子供の頃、


分からないことを調べようと思ったら、


辞書を引いた。


国語辞典。


英和辞典。


和英辞典。


漢和辞典。


百科事典。


いろんな本が必要だった。


特に百科事典。


あれ、


何冊あったと思ってるの?


本棚一個使うくらい並んでたでしょう。


もはや、


部屋のインテリアです。


しかも重い。


場所を取る。


高い。


そして最大の問題。


一度印刷されたら、


中身が勝手に新しくならない。


例えば、


人口が変わった。


国の制度が変わった。


新しい科学的発見があった。


新しい国ができた。


新しい技術が登場した。


でも、


家にある百科事典はそのまま。


新しくしたければ、


新しい版を買うしかない。


その後、


電子辞書が出てきた。


これも当時はすごかった。


パンダの記憶でも、


ちゃんとした電子辞書を買おうと思ったら、


数万円した。


実際、2005年頃には、


50種類もの辞書や会話集などを収録した電子辞書が、


5万円を超える値段で売られていた。


でも、


それでも革命的だった。


今まで本棚いっぱいに置いていた情報が、


小さな機械一個に入った。


国語辞典。


英和辞典。


和英辞典。


百科事典。


現代用語。


旅行会話。


いろんなものが入っている。


すごい進化だった。


ところが、


今はどうなった?


スマホを開く。


検索する。


分からなかったらチャッピーに聞く。


終わり。


電子辞書すら、


多くの人には必ずしも必要ではなくなった。


しかも今の情報は、


昔の紙の百科事典と決定的に違う。


更新される。


今日変わった情報なら、


今日調べられることもある。


新しい研究が出た。


制度が変わった。


新製品が出た。


ニュースが起きた。


情報そのものが更新されていく。


もちろん、


ネットの情報には間違いもある。


AIだって間違える。


だから出典を確認したり、


複数の情報を比べたりする必要はある。


でも、


「情報を探す能力」


だけ比較したら、


パンダが子供の頃とは別世界です。


昔なら、


家にある百科事典に載っていなかったら、


図書館へ行く。


図書館にもなかったら、


もっと大きな図書館へ行く。


専門書を探す。


人に聞く。


それでも分からないことがあった。


今は、


布団の中から世界中の情報を探せる。


これ、


いくらの価値なんだろうね。


昔、


百科事典を一式買う。


辞書を何冊も買う。


さらに電子辞書を買う。


新しい情報が必要になったら、


新しい本をまた買う。


そうやってお金を使っていた。


今は、


スマホやタブレット一台の中から、


昔とは比較にならない量の情報へアクセスできる。


だったら、


「昔よりスマホが高い」


だけで比較するのは、


やっぱりおかしいでしょう。


スマホの中には、


電話だけが入っているわけではない。


カメラ。


ビデオカメラ。


音楽プレーヤー。


録音機。


地図。


ナビ。


時計。


電卓。


ゲーム機。


本。


新聞。


テレビ。


辞書。


百科事典。


翻訳機。


そして今では、


AIまで入っている。


昔だったら、


これだけの機能をそろえるために、


何台の商品を買ったの?


何冊の本を買ったの?


家の中にどれだけ場所が必要だったの?


という話になる。


しかも、


昔はお金を払ってもできなかったことまで、


今はできる。


知らない土地で、


現在地を自動的に表示してもらう。


目的地まで案内してもらう。


外国語をその場で翻訳する。


遠くにいる人と、


顔を見ながら話す。


撮った写真を、


数秒後に家族へ送る。


分からないことを、


その場で質問する。


パンダが子供の頃だったら、


かなりのものがSFです。


それが今では、


当たり前になってしまった。


人間って、


便利になるとすぐ忘れるんだよね。


今ある便利さを、


最初から存在していたものみたいに思ってしまう。


そして値段だけ見て、


「昔は安かった」


と言う。


でも、


本当に昔と同じ物を買っているの?


パンダはそこを聞きたい。


値段を比べるなら、


性能も比べる。


できることも比べる。


必要だった機械の数も比べる。


必要だった本の数も比べる。


必要だった時間も比べる。


必要だった場所も比べる。


そして、


情報が更新される速さまで比べる。


そこまでやって初めて、


昔と今の生活を比較できるんじゃないの?


単純に、


昔100円。


今150円。


だから50円貧しくなった。


ではない。


その150円の商品で、昔の100円の商品より何ができるようになったのか。


そこまで計算しないと、


経済の比較としては足りない。


パンダはそう思っています。




さっきアメリカは、


「不況とは言い切れない」


という話が出ました。


でもパンダは思うんですよね。


不況という名前が付くかどうかより、


普通の人、ちゃんと生活できてる?


こっちの方が大事じゃない?


例えばですよ。


給料が昔の2倍になりました。


「すごいじゃん」


と思う。


でも、


昔1000円で食べられたものが3000円になっていたら?


家賃も上がった。


食料も上がった。


医療費も高い。


外食も高い。


給料だけ2倍になっても、


生活に必要なお金がそれ以上に増えていたら、


普通にきついでしょう。


だから、


GDPが伸びている。


失業率がものすごく高いわけではない。


企業も動いている。


だから不況ではありません。


と言われても、


パンダとしては、


「いや、お金のない人はどうやって暮らしてんの?」


と思うわけです。


実際アメリカでは、


貧困線より所得が低い世帯の約4割が、


十分な食料を安定して確保できない「食料不安」を経験しています。


家賃も深刻で、


低所得で住宅補助を受けていない人たちの中には、


収入の半分以上を家賃と光熱費に持っていかれる世帯が何百万世帯もある。


だったら、


マクロ経済の数字が「不況ではありません」と言っていても、


生活している本人には、


そんなの関係ないでしょう。


腹が減っている人に、


「GDPは成長しています」


って言ったって、


お腹いっぱいにならないからね。


で、


パンダがさっき言った、


「もしかして廃棄品とかもらって生活してるの?」


という話。


実際には、


単純にゴミとして捨てられた物を拾うというより、


スーパーや食品会社などで余った、


まだ食べられる食品を、


フードバンクやフードパントリーが集めて、


必要な人へ配る仕組みがあります。


それに、


SNAPという食料購入を助ける制度などもある。


つまり、


給料だけでは食生活を維持するのが苦しい人を、


いろいろな仕組みで支えているわけです。


ここでパンダは、


また最初の話に戻る。


だったら給料が高い国だから豊か、とは言えないでしょう。


給料が高くても、


生活費も高い。


それで公的支援やフードバンクを使わないと、


食べるのが難しい人がたくさんいる。


だったら見るべき数字は、


「平均年収はいくらです」


だけじゃない。


その給料で、


家賃を払えるの?


食べられるの?


病院へ行けるの?


電気代払えるの?


子供育てられるの?


たまには遊びに行けるの?


そして、


いくら残るの?


そこでしょう。


それからもう一つ。


ドルについて。


今のドルって、


パンダには少し、


「持っていること自体に価値がある物」


みたいに見えるところがあります。


もちろん、


純金とドルは同じではありません。


金は商品。


ドルは通貨。


そこは全然違う。


でも、


ドルが強くて、


さらに金利も高ければ、


「今すぐ使わないでドル資産として持っていた方がいいんじゃない?」


と考える人が出てくるのは分かる。


逆に、


外国人から見れば、


ドルが高すぎればアメリカの商品は高い。


アメリカ旅行も高い。


だったら、


アメリカの商品を買うのをやめる。


旅行先も違う国にする。


そういうことも起きる。


だから、


ドルが高ければアメリカ大勝利、


という話でもない。


円が安ければ日本大勝利、


でもない。


やっぱり、


どこかにちょうどいいところがあるんじゃないの?


とパンダは思う。


そして経済を見る時に、


「不況か好景気か」


という名前だけで判断するのも危ない。


国全体では景気後退ではなくても、


生活がものすごく苦しい人はいる。


逆に、


景気の数字が悪くても、


生活費が安く、


普通に暮らせている人もいるかもしれない。


だからパンダは、


最後はここを見る。


その国で普通に働いている人が、

普通に食べて、

普通に住んで、

普通に生活できるのか。


経済って、


本当はそこを測るためのものなんじゃないのかな。


数字の名前が何であろうと、


人間が生活できなかったら、


その数字、


何のためにあるの?


とパンダは思っています。

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