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星が落ちた
またひとつ、星が落ちた。
かつてあった太陽が、姿を消して幾星霜。
暗黒に世界は閉ざされた。
あるべき姿にもどっただけと、昔馴染みの賢者は笑う。
世界はもともと夜なのだ。たまたま、そこに太陽があっただけ。
……地理的にも、時間的にも。
陽の下で笑う幻想はかつてのもので。
今はただ、夜のしじまを生きるすべを探している。
誰もが、それを見上げている。
そこには、星があった。
星が灯る――流星と消える。
星が生まれる――流星と消える。
星が輝く――流星と消える。
星に願いを。
……星が無ければ、何に願えと言うのだろう?
もう、この空に星はない。
天然の星は光を閉ざし、人は人口の星を打ち上げ仰ぐ。
焦土と化した灰の大地を背に、かつて星だった石ころを嘆く。
――ああ、ほら、また星が落ちた。




