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はるばると そらは
はるばると 空は澄み渡っていて
息を吸えば 張りつくように無垢で
無感動に 言葉もなく
黙々と 小山を登った
間際に見るのはこんな空だろうか
雲翳 兆しもなく
陽光 温かで
風はたなびくように吹きつけ、
枯れ葉に臨終を告げる
なんにもない空だった
無意の蒼空は はるばると遠く
烏が一鳴きして この世を去る
鋼鉄の白翼に別れを告げれば
コントレイルを入り日が染めていく
山間は遠く、
街は黄金に輝いて
宵の淡いに
藍染の天上は透き抜けて
満ち足りたように空虚な心で
小山を降りていく
なんにもない空だった
はるばると 空は澄み渡り
喉まで霜の張りつきそうな
十一月の青いそら




