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序章
遥か昔、我らの祖先は、天上の最も高い場所、神の隣にあった。
神は長い間、我らの祖先とともに、世界の空を巡っていたのである。
ある時、神は天空から地上に降り立ち、我らの祖先に重要な役目を命じられた。
その役目とは、神に代わり地上に残り、神から授かった命を繋いでゆくこと。
それから我らの一族は、神との約束を守り、地上で命を繋ぎ続けてきた。
そのことを忘れぬよう、今なお神を祭り、讃え続けている。
子どもらよ、君たちも、そのことを忘れぬな。
命を繋いでゆくのだ。君たちの子や孫へと。
いつかまた神と出会うその日まで。
その神の名前は―――。
(レニ族の古い伝承より)




