第11話【森崎千紗_破れない契約を交わす魔法(低級)】②
学校でお漏らしを繰り返す森崎先輩という存在は、それだけでとってもエッチだ。
できる事なら、このままオムツで生活してもらだていろんなところでお漏らしして羞恥心を味わってほしい。
だが、森崎先輩自身はとても困っているようだし、どういった経緯にしろ、今の僕は森崎先輩のお漏らし克服トレーニングのパートナーだ。
森崎先輩のお漏らしが治るように最善を尽くすべきだろう。
最善を尽くしながら、この立場を利用してもっとエッチな事だってできるだろうし。
「やっぱり先週話したように、オムツを履いた事で漏らしてもいいと脳が判断してしまってるのかもしれないですね」
僕は真剣な声と顔で森崎先輩になげかける。
森崎先輩もそれには同意するようだ。
「けど最近は尿意を感じた瞬間におしっこが溢れ出るようになっちゃって。
自分でもダメだと思っているのに、止められなくて……。
正直、もうオムツは手放せなくなってます」
「泌尿器科とか、専門の病院は受診したんですか?」
先輩は、今度は首を横に振る。
「……恥ずかしくて」
高校の後輩男子にオムツ穿かされて目の前で放尿したり、ノーパンのおしりを何度も叩かれる方が恥ずかしいと思うのだが、顔を赤らめて何度も首を横に振る森崎が病院に行く事は、今後もないだろう。
病院に行かないという事は、今後も僕を頼ってくれるという事だ。
それはありがたい。この後の計画も進めやすい。
「僕の方で少し調べたんですが、森崎先輩の症状だと膀胱や尿道の筋肉が弱っているというよりも、脳からの指令にエラーが出ている可能性が高そうですね」
「脳……ですか」
森崎先輩は、頭を抱えるように持つ。
僕の言葉を信じてくれているようだ。
僕は、内心ほくそ笑みながらも、それを悟らせないようにゆっくりと話す。
「脳が原因なら、一つ試してみたいことがあるんですが、興味はありますか」
僕の言葉に、森崎先輩が想像以上に大きく反応する。
「あります!あります!
これを治せるならなんでもしたいです」
目を輝かせる森崎先輩は、本当に心の底からお漏らしを直したいと思っているようだ。
その熱意は、利用しやすい。
僕は、カバンからルーズリーフとペン取り出す。
「一種の催眠術、自己暗示なんですが、これに契約を書くんです」
「契約?」
「そうです」
僕は、ルーズリーフに文字を記す。
私は、本日の排尿に関して、山田くんの許可を受けない限り行わない事を誓います。
森崎先輩が、その文字を横から覗き見る。
僕はルーズリーフを、森崎先輩に渡す。
「ここに日付と名前を書いてください」
「えっと……」
僕が書いた文字を見て、森崎先輩が固まる。
排尿の許可、という普通に生活していたら聞かない単語に戸惑っているようだ。
「自己暗示のためですよ。
今の森崎先輩は、おしっこを我慢しなくちゃいけないという脳の指令が弱くなっているんだと思うんです。
それを鍛え直すために、僕の許可が無ければおしっこができないという暗示をかけるんです」
「それは……理解しました。
でも書き起こすというのは?」
「それは、より強く脳にインプットさせるための作業です」
僕の口から出まかせに、森崎先輩は真剣な顔で頷く。
「確かに、これまではお漏らしをしてはいけないという意思が弱かったかもしれません。
わかりました、やってみます」
そういって、僕が文面を書いたルーズリーフに名前と日付を入れる。
僕は、森崎先輩がパンを走らせている隙にカバンの中の『少し叡智な魔法の使い方』を開く。
この魔導書を手にした時から、ずっと使ってみたかった魔法のページを開く。
【破れない契約を交わす魔法(低級)】
そう書かれたページの上に手を添えて視線を森崎先輩に戻す。
「書けました」
ちょうど書き終わった森崎先輩が、契約書を僕に見せる。
「それじゃあその契約の文言を口に出して読んでみてください」
森崎先輩は、一瞬迷うようなそぶりを見せたが、ここまできて止める事はない。
「私森崎千紗は、本日の排尿に関して、山田くんの許可を受けない限り行わない事を誓います。」
森崎先輩が読み上げるのと同時に、魔導書に手を添えて念じる。
指先に電気が流れる。
【契約成立】
脳内に情報が流れてくる。
どうやら、うまくいったらしい。
魔法を使った直後、森崎先輩が不思議な顔をする。
「どうしました?」
「あ、いや、今この紙を持っている手と……その」
森崎先輩は、もじもじとしながら自分の下半身に目を向ける。
「おしっこが出るところに静電気が走った気がして」
その言葉に、今度は僕が驚く。
手に電流が流れるというのは、魔法を使った時の特徴だ。
術者本人にその感覚が生じる事は知っていたが、契約を交わした場合被術者にもその感覚が生じるのか。
やはり、森崎先輩で色んな魔法を試せるのは学びがあっていい。
森崎先輩にも電気が流れたという事は、確実に契約が成立したと思っていいだろう。
これで、今日の森崎先輩は、僕の許可が無ければおしっこができなくなった。
森崎先輩は、ただの自己暗示だと思っているが、これは破れない契約なのだ。
「気のせいですよ。
今は七月ですよ」
「そうですよね。なんだか、本当に契約を交わしたような感じがしたので」
「それはいいですね。いい自己暗示がかけられたんじゃないですか」
僕はそう言いながら、新しいオムツを森崎に手渡す。
「一応、オムツは履いておいてください」
もはや僕の目の前でオムツを履く事に違和感を感じなくなっている森崎先輩の着替えシーンを見ながら、僕はこの後の展開を想像して胸と股間を熱くした。
【破れない契約を交わす魔法(低級)】
破れない契約を結べる。
ただし、契約は
・紙面で交わすこと
・被術者が、契約を交わす事を認識していること(声に出して読ませる事)
・被術者のサインや押印があること
・契約の期間が二十四時間以内であること
を満たす必要がある。




