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R15な魔法しか載ってない魔導書を見つけた。  作者: あーる72


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第7話【鷲宮みずき 男性水着サウナチャレンジ】⑤★★★

「んっ」


鷲宮先輩が、熱い息を漏らす。


[近隣店舗にて火災が発生。

 ご利用中のお客様は、直ちに従業員の指示に従い避難してください]


アナウンスが繰り返される。

僕の手は、鷲宮先輩の胸から離れない。

手のひらの真ん中に小豆大の柔らかな出っ張りがある。

その出っ張りを、手のひらの中で転がす。


「んんっ」


鷲宮先輩の吐息が増す。


[近隣店舗にて火災が発生。

 ご利用中のお客様は、直ちに従業員の指示に従い避難してください]


アナウンスが繰り返される。

僕は、手のひらの中にあった小豆を摘む。

ずっと鷲宮先輩と見つめ合ってるので、手の感触だけを頼りに摘もうとしたのだが、失敗して小豆を弾いてしまう。


「ああっ」


鷲宮先輩は、声を出した。

僕を見る目がどんどん潤んでいく。

鷲宮先輩は、僕に胸の小豆を摘まれたまま、腰を上げてこちらに顔を寄せる。


さっきまで目線の下にあった鷲宮先輩の顔が、同じ高さに並ぶ。

潤んだ瞳がどんどん近づく。

僕は無意識に、小豆を摘む手に力を入れてしまう。


鷲宮先輩の肩が揺れる。

けれど、鷲宮先輩は止まらない。


「先輩……」


朦朧とする意識の中で出したその声は、距離0センチで鷲宮先輩の口の中に吸い込まれていく。

唇にとても熱くて柔らかいものが押し付けられる。


[近隣店舗にて火災が発生。

 ご利用中のお客様は、直ちに従業員の指示に従い避難してください]


[近隣店舗にて火災が発生。

 ご利用中のお客様は、直ちに従業員の指示に従い避難してください]


[近隣店舗にて火災が発生。

 ご利用中のお客様は、直ちに従業員の指示に従い避難してください]


警報が三度繰り返される間、僕らは唇を合わせていた。


唇を離したのは、鷲宮先輩だった。

僕の肩に手を置き、またすぐに触れることができる距離で止まる。


「山田……」


僕の名前を呼ぶために口から出た息が、僕の唇に触れる。


「なんですか」


たぶん、鷲宮先輩の唇にも僕の息がかかってる。


[近隣店舗にて火災が発生。

 ご利用中のお客様は、直ちに従業員の指示に従い避難してください]


肩に置かれていた手が背中に回る。

触れそうな位置にあった唇が、横に移動する。

さっきまで手を置いていた肩に、先輩の顎がのる。

先輩の平な、でも確かに柔らかさのある胸が僕の胸に当たる。

先輩の胸は、火傷しそうなほどに熱い。


上半身が最大限に密着する姿勢になって、鷲宮先輩が僕の耳元で囁く。


「……目が回る」


その言葉を最後に、僕に抱きつく鷲宮先輩の体が重くなった。


僕の頭は、再び一瞬にして冷めた。


「鷲宮先輩!先輩」


先輩の体を抱き抱えて名前を呼ぶが返事がない。

僕は慌てて、先輩を抱えたままサウナから出る


冷えた空気が肌と肺に心地がいいが、焦げ臭いが鼻をつく。


よく見るとうっすらと煙が漂っているように見える。


[近隣店舗にて火災が発生。

 ご利用中のお客様は、直ちに従業員の指示に従い避難してください]


サウナの中とは桁違いに大きな音で館内放送が鳴り響く。

この個室には、従業員の姿は見えない。


僕は、鷲宮先輩を抱えたまま更衣室に向かう。

本当は汗を流したかったが、そんな暇はない。


更衣室の椅子に鷲宮先輩を寝かせて、飲みかけのドリンクを口に持っていく。


「飲めますか?」


僕が問うと、鷲宮先輩が小さく頷いた。

僕は、ドリンクが入ったボトルを鷲宮先輩の口につけ、ゆっくりと傾ける。

口の端からいくらか漏れてしまったが、鷲宮先輩の喉が動き水分をカラダに入れることには成功した。


鷲宮先輩の体は赤く火照ったままだが、表情は幾分かマシになった。

だが、以前ぐったりとしていて体を動かすことは難しいだろう。


レンタル品の中からバスタオルを取り出し、鷲宮先輩の体を拭う。

タオル越しに先輩の体を触ることになるが、今は非常事態なので許してもらおう。


あらかた水分を取り終えたら、水着の上から僕のジャージを着せる。

下着類を着せる時間はないので、半袖の運動着と長袖のジャージ、長ズボンを力の抜けた鷲宮先輩の体に通していく。


なんとか着せ替えが終わった頃には、更衣室に充満する煙の量が増え、視界がどんどんと悪くなってきた。

心なしか息苦しい気がする。


僕は自分の着替えを諦め、鷲宮先輩の口にハンドタオルを巻きつけたあと、その先輩を背中に担ぐ。

力が抜けているせいでずしんと思いさな体を支えながら、個室を出る。


従業員の指示に従えと言うアナウンスはずっと流れているが、その従業員が見当たらない。

もしかしたらもう既に逃げてしまったのかもしれない。

どうやら、緊急時のオペレーションは、改善の余地がありそうだ。


プレオープンということもあり、客も少なかったのだろう。

サウナでの周辺は人の影がなく、がらんとしている。


個室を出た僕は、鷲宮先輩を担いだまま受付の方へ向かう。

受付には手荷物を預けたロッカーがある。

そのロッカーには、スマホや財布が入っているが、今それを回収する暇はなさそうだ。


泣く泣く諦めて出口へ向かおうとすると。


ドンドンドンドン


何かを叩くけたたましい音が響いた。

驚いて音がする方を見ると、そこには人影がなく手荷物用のロッカーがけが鎮座していた。


ドンドンドンドン


そのロッカーの右中段。

一つのロッカーの内側から、何かが跳ね回るような音がしている。


それは、僕が手荷物を預けたロッカーだった。










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