第7話【鷲宮みずき 男性水着サウナチャレンジ】②★★★
「私がこんな格好してるのに、本当になんとも思わないのか?」
扉を閉めて、両手で胸を押さえるポーズに変わった鷲宮先輩が聞いてくる。
目線は僕の下半身に向いている。
僕のそこが平常時と比べてなんら変化がないのが不満なようだった。
「なんとも思ってないって言いましたよね」
僕は、ありったけの精神力を駆使して、表情と下半身の平静を装う。
ここで僕が鷲宮先輩のカラダに反応していることがバレれば、鷲宮先輩はそれで満足してしまいかねない。
それでは面白くない。
鷲宮先輩の自尊心に働きかけながら、もっと恥ずかしい姿を見せてもらわなければ。
「鷲宮先輩こそ、僕が気にしないなら問題ないみたいな事言ってましたけど、本当は僕のことちゃんと男だと思ってるから、その格好恥ずかしいんでしょ?」
「そ、そんな事はない!
む、胸は慣れないから隠してるだけで、それ以外は山田に見られたところでなんとも思わないよ」
売り言葉に買い言葉で、鷲宮先輩はまずから退路を断った。
「そ、それじゃあシャワー浴びるか」
着替える前の威勢はどこに行ったのか、少し前屈みになった鷲宮先輩が先に立って歩き出す。
もしかしたら、この姿で僕の前に立ちさえすれば、僕が動揺する姿を見せらと考えていたのかもしれない。
さっきまでのマインドの僕であれば、そうなったかもしれないが、吹っ切れた僕はそう簡単には動揺しない。
鷲宮先輩は、すでに海パンに着替えたことを若干後悔しているように見えた。
しかし、今更やめるとも言えないようで、若干縋るような目でこちらを見てくる。
だが僕は、その目を黙殺し黙って後に続く。
この個室サウナには、ガラスで区切られた構造をしていて、天井からシャワーが出てくるタイプのシャワールームが一つある。
鷲宮先輩は、シャワールームの前で立ち止まった。
両手で胸を押さえているので、ガラス戸を開けることができないようだ。
僕が後ろから手を伸ばして扉を開ける。
「どうもありがと」
鷲宮先輩が、僕が開けた扉を通ってシャワールームに入る。
僕も、それに続いてシャワールームに入り、鏡にの正面に立っていた鷲宮先輩の後ろに陣取る。
「な、なんで山田も入ってくるんだよ!」
僕が扉を閉めるのと同時に鷲宮先輩のツッコミが入る。
シャワールームとしては広めだが、あくまでも一人用のそこに2人で同時に入ってしまえば、少し動いただけで肌が密着するほど距離が近くなる。
鷲宮先輩の小さなお尻が、僕の太ももに当たる。
先輩の背が小さくて良かった。もし僕と同じくらいの背があったなら、今の接触で僕のそこが大きく膨らんでいる事を悟られていただろう。
僕は、引き続き平静を装う。
「だって、その手じゃ何もできないでしょ?
もし手を外すなら、外から丸見えですけどそれでもいいんですか?」
ガラス張りのこのシャワールーマニアは、体を隠すのには向いていない。
鷲宮先輩もその事に思い至ったのか、赤面しながら頷く。
僕は鷲宮先輩の脇腹の横に腕を通し、シャワーの蛇口を捻る。
数秒のタイムラグの後、天井からあつめシャワーが降ってきた。
先輩の短めの髪の毛を濡らす。
「じゃあシャンプーしますね」
僕はシャワーを止めずに、備え付けのシャンプーを2プッシュ手に取ってから、鷲宮先輩の髪の毛に触れる。
鷲宮先輩は、胸を両手で隠したままされるがままに身を任せている。
泡立つと同時にシャワーに流されるシャンプーが、鷲宮先輩の顔や肩に流れる。
曇り止め加工が施された鏡に、目をギュッと閉じて胸を両手で押さえて立つ海パン姿の鷲宮先輩がはっきりと映る。
鷲宮先輩の短い髪を洗い終え、次にボディソープを手に取る。泡で出てくるタイプだ。
僕はシャワーを一旦止めて、ボディソープの泡を鷲宮先輩のカラダに纏わせていく。
鷲宮先輩のカラダには触れず、泡だけを載せるようにしてコーティングしていく。
泡に包まれた白くて弾力のある脇と二の腕が、とても扇情的な光景を作り出す。
鷲宮先輩は、両手が使えない事で顔を流れたシャンプーを拭えず、まだ目を開られずにいた。
「……くすぐったい」
胸を掴んだまま、身悶えする。
鏡に映るその姿は、まるで欲求不満で自らの胸を揉みしだいているかのようだ。
「手を離してください」
僕は、そんな鷲宮先輩の腕を掴む。
「な、なんだよ急に。
山田……やっぱり私の胸を見たいんだろ」
「そんなんじゃありません」
僕は鷲宮先輩の腕を引っ剥がす。
えらく簡単に外れたので、鷲宮先輩もそんなに力を込めていなかったのだろう。
引っ剥がした下にあるピンクの突起が露わになる前に、僕はもう一方の手に取っていた泡を底に乗せる。
もちろん、直接は触れずに手のひらに盛った泡をそっと乗せるようにして。
片手が自由になった鷲宮先輩は、過去を拭って目を開こうとする。
その隙をついて、もう片方の腕も引っ剥がし、こちらも泡でコーティングする。
ようやく目が開いた鷲宮先輩は、鏡に映る泡だらけの自身の姿と対峙する。
少年のような鷲宮先輩の体は、腕の先と下半身を除いてほとんどが泡で覆われていた。もちろん、胸の大事な部分は最も厚くコーティングされている。
露出面積は少ないはずなのに、その姿はあまりにも扇情的だった。
「水着の下はご自身で洗ってくださいね」
鏡を見て固まる鷲宮先輩に、僕は平坦な声を作って言う。
「水着の下?」
「そっちも僕が洗いましょうか?
僕は気にしないのでいいですけど」
「い、いや、流石にここは自分で洗う」
水着を着てサウナに入るのにそこまで洗う必要は無いのかもしれないが、僕が洗うか自分が洗うかの二択を迫られた鷲宮先輩は、洗わないと言う選択肢がある事にも気づかず自分で洗う事を選択した。
鷲宮先輩は、ボディソープを右手に取ると、左手で海パンの腰の部分を持ち、前にぐっと引っ張ってスペースを作ると、そこから右手を入れて大事な箇所を洗い始めた。
少年のようなその見た目と相まって、男の子の大事なポジションを治しているようにしか見えない。
「後ろも洗わなきゃですね」
「わ、分かってるよ」
前を洗い終えると、海パンから出した手にもう一度泡を乗せて、今度は背中側から海パンの中に手を入れる。
手を背中に回す姿勢になったことで、自然と胸を張るような形になる。
胸を張ったことと、大事な部分を洗うために腕を動かしたことで体全体が揺れたことが相まって、上半身をコーティングしていた泡が流れる。
白い泡の奥に、影が二つチラチラと姿を見せそうになる。
「あんまり動くと泡が取れちゃいますよ」
「え、あ、いや」
僕の忠告で初めてその事実に気付いた鷲宮先輩は、慌てて胸を押さえ直す。
「じゃあ、シャワーで流しちゃいますね」
僕はもう一度、シャワーの蛇口を捻る。
上から熱めのシャワーが落ちてくる。
たちまち、鷲宮先輩を覆っていた泡が洗い流される。
だが、海パンの中の泡はなかなか流れてくれない。
「失礼しますね」
「へ、ひゃっ」
僕は、鷲宮の海パンの裾を引っ張ってシャワーのお湯を海パンの中に誘導する。
お尻の上半分の割れ目が露わになる。
鷲宮先輩は、泡が流れ切るまでしばらくの間、黙って海パンが引っ張られるのに耐えていた。




