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R15な魔法しか載ってない魔導書を見つけた。  作者: あーる72


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第5話【森崎千紗のお漏らし事情】④★☆☆

あの後、森崎先輩は僕の目の前で新しいオムツに着替えて午後の勉強を始めた。


今度は【感覚を遮断する魔法】を使っていないので、しばらく座りづらそうにしていたが、今は集中して勉強に取り組んでいるようだ。


以前から生理用品を利用してお漏らし対策を取っていたと言うので、オムツではなくてそちらにしたらどうかと提案したのだが、


「これくらい屈辱的な方が自分を戒められるので」


と言う森崎先輩の言葉で却下された。

思わぬ形で、森崎先輩側からの要請で協力する事になったが、これは思わぬ収穫だった。


一時は、僕自身の暴走を省みて離れる判断をしたが、森崎先輩側から歩み寄られたのであれば仕方がない。

喜んで協力させてもらおう。

それに、森崎先輩は自らに罰を課す事でこの悪癖を克服しようと言う思いが強いようだ。


罰


いいじゃないか。

そう言うのは僕も好きだ。

もちろん僕も鬼ではないので、もう一度【尿意を操る魔法】を使って意図的にお漏らしをさせるなんて事はしない。

森崎先輩のお漏らし癖の改善に協力しつつ、必要とあらばいろんな恥ずかしい罰を提案しよう。


一度は手放しかけた森崎先輩との縁が、こんな形で続いていくなんて思っても見なかった。

きっとこれからも楽しいことが起こるだろう。

僕は、そんな期待を胸に、オムツをつけて勉強に勤しむ森崎先輩の背中を見ていた。


頭の中では、これからどんなとこを森崎先輩にさせるのか、そのアイデアが溢れている。


[山田、今暇か?]


「ひゃい!」


そんなことを考えていたから、不意に掛けられた声に僕は必要以上に反応してしまった。

【取るに足らない存在になる魔法】を使っていないので、僕の声に図書室で勉強中の学生の大半が振り返る。


「す、すみません」


慌てて四方に頭を下げる。


[こらこら、図書委員が図書室の平穏を乱してどうする]


僕を驚かせた声の主は、小声で僕のことを責める。

話しかけてきたのは、ボーイッシュな短髪の女子生徒。

僕にとっては、見知った人物だった。


[鷲宮先輩。急に話しかけないでください。びっくりするじゃないですか]


鷲宮みずき。

つい先日まで、本校の図書委員長を務めていた人だ。

余談だが、うちの高校では、三年生の5月末を持って委員会活動を後輩に引き継ぐ事になっている。


[まさか山田がこんなにぼーっとしたやつだとは思わなくてな。

 何を見てたんだ?]


そう言って僕の横に顔をつけ、僕の目線の先を追う。


[おやおや、あれは千紗じゃないか?

なんだ、山田って千紗みたいな子がタイプなのか]


[久しぶりに話しかけてきたと思ったら。

下賎な詮索が目的ならお引き取りください]


僕は、鷲宮先輩を押し退けて立ちあがる。


[悪い悪い。可愛い後輩の春の予感に少し嬉しくなっただけじゃないか]


鷲宮先輩は、そう言って立ち上がった僕を椅子に押し戻す。


[声をかけたのは、これの手伝いをしてほしくてな]


そう言って、一枚のチラシを取り出す。

そこには、隣町の複合施設で行われる読み聞かせ会の案内が書かれていた。


[これって代々委員長と副委員長が参加してるって言う読み聞かせ会ですよね?

 だとしたら声かける相手を間違ってますよ。僕は平委員ですから]


うちの高校では、地域交流の名目で各委員会が郊外の活動へ参加することを強制……奨励している。

美化委員であれば、地域の清掃活動に参加するし、体育委員は、近くの小中学校の運動会の補佐をしたりしている。


我々図書委員は、定期的に読み聞かせ会を開催したり、市や他の団体が主催する子ども向けイベントで読み聞かせをしたりしている。

うちが主催するイベントは、図書委員総出で対応するのだがそれは秋のこと。


この時期にある外部イベントは、基本的に幹部。

つまりは、委員長と副委員長が代表して参加するのが慣例になっている。


僕の代の委員長は、先日の図書委員会で選出済みだが。


[彼女達は、内申点狙いだからねー]


鷲宮先輩のその一言で全てを理解した。


[でもそれが、なんで鷲宮先輩のところに回ってくるんですか?少なくとも僕らの代で処理すべき話では?]


鷲宮先輩だって暇ではない。

成績はいい方だと聞いているが、それでも高校三年生の夏前をボランティアで消費できるほど余裕があるわけではないだろう。


[まぁ、それを承知で彼女達の選出を止められなかったのは私の責任だしね。それに……]


と言って、鷲宮先輩はチラシの開催日時を指差す。

それを見て、僕はまたしても頷く。


[明日、なんですね]


[そうなの]


せめて一週間前であれば、図書委員に連絡を回して代わりの人員を立てられただろうに。

それすら怠る現委員長の顔を思い出し、しばらく憤る。


[だからさ、去年の段取りを知ってる私が招聘されたってわけ]


[それはそれは、現図書委員を代表してお礼申し上げます]


僕が頭を下げると、鷲宮先輩は首を横に振る。


[いいのいいの、山田にも手伝ってもらうから]


[へぇ?]


[だって、一回目の投票で彼女達よりも多く票を集めておきながら、図書委員長になるのを拒否したのは君じゃない。

 この状況を生み出した一端、いや大部分の責任は山田にあると言っても過言ではない]


[それは、あいつらに恨まれたらめんどくさいからであって]


現委員長達が内申点のために委員会活動の実績を欲していると言うのは、有名な話だった。

委員長は、図書委員の投票で決まるので、自分に投票するように声かけまでしていたようだ。

そんな状況で僕が委員長になんてなれば、あとでどんな言いがかりをつけられるかわかったもんじゃない。

その事は、鷲宮先輩も理解しているはずだが。


[言い訳が無用

じゃあそう言うことだから、明日の朝9時に駅前集合ね]


僕の意見など聞かずに、鷲宮先輩は言いたいことだけ言って図書室を後にした。

もうこうなれば、言われた通りに従うほかない。


僕はもう一度、チラシを見る。

せっかくなら、明日試せる魔法がないか考えておこう。







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