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R15な魔法しか載ってない魔導書を見つけた。  作者: あーる72


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第5話【森崎千紗のお漏らし事情】③★★☆

「私を?性的?一体何を言ってるんですか?

 私なんて全然可愛くないのに」


森崎先輩が、これまでにないほど動揺している。

僕のお腹の上に馬乗りになりながら動揺するものだから、押さえつけられる下腹部は大変なことになっている。


「先輩にこんなこと言うのは失礼かもしれませんが、森崎先輩はとっても可愛い女性です。

 そんな可愛い人に、こんなふうに押し倒されたら、誰だって性的な目で見ちゃいますよ」


「こんなふうにって、あ!」


森崎先輩は、僕に指摘されて初めて今の状況を認識したらしい。

慌てて立ちあがろうとしたが、ずっとうち太ももに力を入れていたせいでうまく立ち上がれず、僕の上半身に抱きつくように倒れ込んだ。


誰かに見られたら、お盛んな高校生カップルにしか見えない光景だ。


立ちあがろうとしたせいで、森崎先輩の腰の位置がさらに下に移動した。

下腹部のさらに下と言うと、説明するまでもなくその部位なわけで。

さらにこんな状況が続いたことで、僕のムクムクはかなり極限状態になっているわけで。

そんなところに、森崎先輩のノーパンの下半身がやってきたものだから、僕の理性は綱渡を始めた。


「あの、もしかしてわざとやってます?」


「そんなわけないじゃないですか」


森崎先輩の声は、今にも消えありそうに小さい。

何度か腰を空かせて僕の上から移動した森崎先輩が、へなへなと床に座り込む。

いや、だからあなたノーパンでしょ!とはつっこめない。多分床にお尻が直接触れているが……


「森崎先輩。あなたは無防備すぎると思います」


自分でもなんでこんな状況になっているのか、なぜこうなっているのか分からないが、僕は説教口調で森崎先輩を責める。


「先週のお漏らしの件は百歩譲ったとしても、今日の昼からの行動は、まだ会って数回の後輩男子と密室で会うにしては無防備かつ無警戒です」


「はい……」


今朝のオムツへの履き替えや、その場での放尿は魔法の力が作用していたから森崎先輩ばかりを責められない。

けど、昼以降の会話・出来事には一切の魔法が関与していない。


『少し叡智な魔法の使い方』を使っているせいで麻痺していたが、ノー魔法でこの状況が生み出されるのは、普通に考えておかしい。

森崎先輩が、ものすごく無警戒だからこそ起こり得た状況だと言える。


「それに、僕はそんなに出来た人間じゃないので、森崎先輩の為だけを思って行動していたわけじゃありません」


僕の発言に、森崎先輩がキョトン顔で首を傾げる。


「先輩にオムツを履かせたり!そのオムツを履いたまま目の前でおしっこしてもらったり!

 こんなの普通に考えておかしいでしょ?」


「え?けどそれは私がお漏らしした時のための予防策で、さらにその予防策がちゃんと機能するかのテストだったんでしょ?」


「そう言う建前でしたけど!

 仮にオムツが必要だとしても、森崎先輩が言ったように女子トイレで確認してもらってもよかったじゃないですか?」


まぁこの辺りは【多少無茶な理屈を言いくるめる魔法】を使った僕の責任でもあるのだが。


「じゃあ、あえてこの場所でおしっこをさせたんですか?」


「そうですよ。恥ずかしがる森崎先輩がとっても可愛くて、もっともっと恥ずかしがる姿が見たくてやった事です」


僕の告白を聞き終えて、森崎先輩が俯く。

今は言いくるめの魔法を使っていないし使うつもりもない。

一度は終えると決めた森崎先輩との関係。この後、どんな罵倒を受けても甘んじて受け入れる気でいた。

だが、森崎先輩の反応は僕の予想の斜め上を行った。


「と言う事は、私のお漏らしを止めるためのこの一連の取り組みは、山田くんも楽しみながら協力してくれていたと言うわけですか?」


「え?」


「いや、だって私本当に悩んでたんです。

 こんな年上の可愛くもない女のおしっこの片付けまでさせてしまって申し訳なかったなと。

 今日だってわざわざいろんな準備までしてもらって申し訳ないなと。

 けど、どれもこれも山田くんにとっては、嫌なことではなかったと言う理解であってますか?」


「まぁ、そう言うことにはなりますが……あれ、これってそう言う話でしたっけ?」


森崎先輩のあまりに屈託のない表情に僕は混乱してしまう。


「そう言う話ですよ!

 山田くんが嫌じゃないのなら、これからも協力をお願いしますね」


僕は、森崎先輩が僕に言いくるめの魔法を使っているのではないかと本気で疑いたくなった。

もちろんそんなわけはないのだが。


「あの、僕はあなたを性的な目で見ていると言いましたがその件に関しては?」


「男の子ですもん、そう言うこともありますよね。

 けど、私たちはまだ高校生なので、節度を持ってください。

 あと、本当にエッチな事がしたくなった場合は……私は彼氏でもない人とそう言うことをするつもりは無いですからね!」


僕がおかしいのか、はたまた森崎先輩がおかしいのか。

二人っきりの会話では、客観的な意見を求めることができないので判断がつかない。


多分森崎先輩の方がおかしいと思うのだが、『少し叡智な魔法の使い方』なんて言う魔導書を使っている僕には、彼女が変だと断定する事なんてできるはずもなかった。








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