第3話【森崎千紗_感覚を遮断する魔法(低級)】③★★★
「えっと、今ここでですか」
森崎先輩が明らかに困惑した声を上げる。
流石に一発で言いくるめる事はできないか。
僕はすかさず体を反転させて森崎先輩に背を向ける。
「もちろん僕はこちらを向いておくのでご心配なく」
目を背けるから大丈夫というものでもないだろう。
僕は自分で言っておきながらおかしくて笑いそうになった。
だが笑ってしまうと雰囲気が崩れる。
この魔法は、それがさも当たり前であるかのように振る舞う事でも効果が強まる気がする。
僕は笑いを抑えつつ、(なんで後ろを振り返ったのに着替え始めないんだろう)という感じで首を傾げる。
「分かりました。こっちは見ないでくださいね」
僕の仕草が効いたのか、森崎先輩はゆっくりと動き出した。
まずは上履をぬぎ、ついでスカートの中に手を入れてパンツを下ろす。
スカートを履いたままパンツを脱ぐのは初めての経験らしく少し戸惑っていたが問題なく脱ぐと次はオムツに手をかける。
パンツタイプのそれは、足を通せば履くことができる。
布と紙が擦れる音がしばらくした後
「できました」
という声がした。
僕が振り返るとそこにはさっきと同じ姿の森崎先輩が立っていた。
スカートなので外からはオムツを履いていることなど全くわからない。
いや、本当にオムツを履いてるのか?
「失礼ですが脱いだパンツを見せてもらえますか?」
「え、そこまでしますか?」
「森崎先輩を疑っているわけじゃないんですが、僕は後ろを向いていたので本当に履き替えたかわからないじゃないですか?」
「それは確かにそうですね」
森崎先輩はまたしても簡単に言いくるめられ、パンツを取り出した。
少し大人っぽい青色のレースがついたパンティ。
「確かに脱いでるようですね。それでは」
僕はそう言って森崎先輩の手からパンティを奪う。
脱ぎたてのその布は少し温かく湿ってきた。
「え?なんで?」
「森崎先輩を信用していないわけじゃないんですが、僕の見てないところで履き替えられないように預けてください」
「そうか、そうですよね。
すみません。そのようなことまでしていただいて。
洗濯はしてますが、ここに来るまでに汗をかいてしまってあまり綺麗ではないと思います」
パンティを取られた森崎先輩は、恥ずかしそうに、そして何故か申し訳なさそうにそういう。
この分だとまだまだいろんなことが要求できそうだ。
「じゃあ次はオムツがしっかりと履けてるか確認させてください」
「え?」
「だってそうでしょ?これで上手く履けてなくて万が一の時に漏れたりしたら意味がないじゃないですか。
だから、ちゃんと履けてるか確認させて下さい」
我ながら無茶苦茶な理屈だなと思う。
だがこの時も、森崎先輩は少し考えたのちに頷いた。
魔法影響下の森崎先輩にとっては、これも理がある行動に写るようだ。
「スカートは先輩が捲りますか、僕が捲りましょうか?」
「あ、じゃあお願いします」
「では森崎さんのご要望にお応えして、スカート捲りますね」
「うう、お願いします」
僕はあえて森崎先輩の要望ということにしてスカートを捲る。
魔法の影響下でも記憶は残るそうなので、森崎先輩側からスカートを捲る事を要求したという形式的な記憶を準備しておくことは今後の付き合いにもいい影響を及ぼすだろう。
僕はあえて無遠慮に一気にスカートを捲り上げる。
こちらはお願いされてやっているんだ。丁寧に捲る義理もない。
スカートの下にはちゃんとオムツが履かれていた。
女子高生のスカートとオムツという、普段なら交わることのないもの同士が、森崎先輩の大事なところで交わっている。
そのアンバランスな光景は、それだけでムクムクを大きくさせる。
「じゃあ触って確かめますね」
僕はスカートを左手で持ち上げたまま、右手でオムツに手を伸ばす。
「え?」
森崎先輩が驚いた声を上げるが、構わず手を入れる。
こういう時は、勢いが大事だ。
僕はまず太もも部分のストレッチを確認するために、太ももとオムツの間に人差し指を差し込んだ。
そしてその部分を外側に引っ張りストレッチを確認して、またぐるっと周囲を半周して隙間がないことを確認する。
突っ込んだ指は森崎先輩の大事な部分のモジャモジャした部分を通過する。
森崎先輩は何か言いたげだったが、すでに始まったチェックを止める事はせず、ただじっと僕のチェックが終わるのを待っている。
僕はこのチェックをもう片方の足にも行ってから手を離した。
「サイズはちょうど良さそうですね」
僕の言葉に、森崎先輩がふぅと息をつく。
だが、安心するのは少し早いんじゃないかな?
僕は続けて森崎先輩に告げる。
「じゃあ漏れないかを確かめるために一度おしっこを出してみてください」
森崎先輩の表情が、これまで以上に揺れる。
「流石にそれは……」
「でも、漏れない事を確かめておいた方がいいでしょ?万が一があるといけないので」
「じゃあせめてお手洗いで」
「僕も漏れてない事を確認したいのでここでお願いできますか?」
「でも、こんなところじゃ、その、お、おしっこ出ないです」
今回の要求については、流石に魔法の影響下でも難色を示す。
だが、断るための理由がよくない。
「おしっこが出ればいいんですね?
それなら大丈夫。僕いいツボを知ってるんです。
手を出してください」
僕の要求に従い森崎先輩が手を出す。
僕はすかさず『少し叡智な魔法の使い方』を開き【尿意を操る魔法】をつかう。
「目の前でオムツを履く女性の尿意をあげる」
と魔法の対象を心の中で念じる。
その後、森崎先輩が差し出した手を握り、それっぽく揉みこむ。
ツボなど全く知らないが、魔法が使えればそんな事は関係ない。
今回は重ねがけしなかったが、すぐに森崎先輩の様子が変わった。
「うそ、急に」
僕は黙って手を揉み込む。
揉み込むほどに森崎先輩の手が熱くなる。




