五十三ニャン カニチャーハンは魅惑の香り
今回かつおが、お昼ご飯に選んだのは、『カニチャーハン』
チャーハンの中にカニが入っている、シンプルだけど絶品なお弁当。やはり、シンプルなもの程、美味しいものはないのだ。
あれこれ具材を入れるよりは、チャーハン・卵・ネギ で、もう十分。シンプルで安いのだが、お弁当ゾーンの奥で、ずーっと長居していたそう。
理由はよく分からないが、コンビニに長居している商品というのは、必ずどのコンビニにも見かける。
それこそ、『都市伝説レベル』の、摩訶不思議な話。だが、美味しければ何の問題もない。
かつおも、チャーハンやラーメン等の中華料理は大好きな為、コンビニに新作の中華弁当が売り出されると、真っ先にカゴへ入れている。
その他にも、かつおがよく買うコンビニ商品は、定番のおにぎり。だが、おにぎりはおにぎりでも、具材は多種多様。
特殊な具のおにぎりが発売されたりすると、つい手を伸ばしてしまうかつお。
彼の家には、そもそも『炊飯器』が無い為、あったかいホクホクの白米を食べるには、コンビニに行ってレンジでチンするしかない。
そもそも彼は一人暮らし、一人で食べるご飯を、毎度毎度炊飯器で炊くのも面倒な上、お金もかかる。
それくらいなら、買った方が安い方。
最近では、炊飯器で『ご飯以外の料理』も作れる話題が、SNSでちょくちょく話題になっている。
かつおのように、日頃から料理ができない人でも、蓋をしてボタンを押せば簡単に調理できる家電も、最近は有名になりつつある。
だが、どんなに便利で、どんなに簡単だとしても、そうゆう商品は決して購入しない。
そもそもかつおは、『買う・買わないの基準』が、『猫の為か・そうでないか』な為、基準が若干おかしいのである。
「・・・えーっと・・・500Wで・・・3分だな。」
ピピーッ ピッ ピッ ピッ ピー!
ブォーン・・・
かつおはチャーハンを温めながら、リュックに入っている商品達を分ける。冷蔵か否か・放置してても大丈夫な品か・・・等。
そしてヤマブキ達も、かつおの買ってきた商品に目が離せない様子。まんぷくも、倒れたカップラーメンをコロコロと転がして遊んでいる。
転がす度に、中に入っている具がプラスチック容器にぶつかり、カラカラと音を出す。
よく赤ちゃんをあやすときに使う、『ガラガラ』と同じ原理である。
おもちゃではないのだが、別に中身が溢れるわけでもないので、一緒になって遊んでいた。
「ニャーウゥー!」
(何これぇ?! コロコロ転がるー! 楽しぃー!)
「ほら、カサカサ音がするでしょ?
面白いねー!
・・・あ、さくらは『袋』が欲しいのか。」
気づけば、つい最近にも思えるし、遠い過去のようにも感じる。
プラスチックの袋が『有料化』して、皆のカバンに、一枚は必ず『エコバッグ』が入っているのが日常になったのは。
気づけば、コンビニや居酒屋のお持ち帰りにも、エコバッグは必須となり、ビニール袋を見る機会が減っていった・・・のだが。
かつおはあえて、5円多く出費して、ビニール袋を購入している。そのわけは・・・
「はいっ!」
かつおがビニール袋を放り投げると、それに反応したさくら・ネネ・レイワの3匹が中に舞う。
そして、見事フワフワと中を漂っていたビニール袋をキャッチしたのは、レイワ。
「おぉー・・・
レイワもやるじゃん。」
(まぁねー)
いつもなら俊敏なネネとさくらにもって行かれるのだが、その日は何故か違った。
レイワはビニール袋を咥えると、その場でゴロゴロと前転をして遊び始める。
ネネとさくらも混じりたいのだが、あまりにもレイワが熱中している為、入り込めていない。
仕方なく、レイワの気がすむまで待つしかない。
そう、この3匹は、『ビニール袋』が大好き。潜ったり、踏みつけたり、引っ張り回したりして、ビニール袋が跡形もなく破れても尚、3匹で楽しく遊んでいる。
3匹が一斉になって遊んでいる事もあって、寿命はそれ程長くない。もってせいぜい一週間だ。
ちなみに、『紙袋』も3匹は好きなのだが、ビニールとは違って紙はすぐ破けてしまう為、数日でもう紙屑と化してしまう。
その後始末もだいぶ大変な為、かつおはなるべく床にそのまま紙袋を置かないようにしている。
何の変哲もない袋相手に、3匹が夢中になって遊んでいる姿がとにかく可愛くて、コンビニに行く度に、一枚はビニール袋を買っているかつお。
それに、3匹がビニール袋で遊んでいる動画は、視聴者からの人気も高い。
その動画に寄せられるコメントは、「うちの猫もビニール袋が大好きなんです!!」という、共感のコメントが大半を占めている。
飼い主の『猫あるある』や、『猫のお悩み相談』も、かつおにとっては良い刺激になる。
それぞれの猫が違う様に、家々によって猫の生活や悩みも違う。
だから、それぞれの猫事情を垣間見えるコメント欄を、時折かつおはじっくりと見ている。勉強も兼ねて。
まんぷくはというと、彼もビニール袋に興味を示したのだが、レイワの勢いに負けてしまい、またカップラーメンをコロコロ転がす。
今度はかつおではなく、ヤマブキが相手になって。
(・・・ヤマブキ・・・
コレって本当に食べ物なの?)
(あぁ、歴とした食べ物だ。ただ、食べるのはその中に入っているモノらしい
・・・まぁ、私達は食べられないけどね・・・)




